あまり知られていない「歴史に残る猫」2選 南極や宇宙に行ったスゴい猫たちがいた!

あまり知られていない「歴史に残る猫」2選 南極や宇宙に行ったスゴい猫たちがいた!

世界の歴史には人間だけでなく、犬や馬などの動物たちもさまざなな冒険や偉業を成し遂げてきました。そしてもちろん猫も、例外ではありません。そこで今回は、歴史に残る偉業を成し遂げた2匹の猫たちについて紹介します。猫好きさん、猫の飼い主さん必見です。

1.宇宙へ行った猫「フェリセット」

地球をでたロケット

画像はイメージです

フェリセットは、1963年10月18日にフランスの観測ロケットとともに宇宙に飛び立ったメスの猫です。

もとはパリのペットショップにいた黒白の猫で、フランスの航空医学研究教育センター(CERMA)が行う「宇宙生物プログラム」のため、フランス政府によって購入されました。

その後耐G訓練や加圧訓練などの過酷な訓練を受けて、フェリセットは実際の任務を行う猫に選ばれました。

なお訓練した猫は合計13匹いたのですが、フェリセットは穏やかな性格でかつ体重が軽かったため選ばれたそうです。

そして1963年に観測ロケットに乗せられ、アルジェリアのアマギールにあるロケット発射場から宇宙に飛び立ちました。

13分間の飛行で高度157kmに達し、見事宇宙に到着したのです。そして無事帰還を果たしました。

ただ驚くべきことに、その3ヵ月後、脳の解剖調査を行うためにフェリセットは安楽死させられたのです。いくら宇宙開発に貢献したとはいえ、いたたまれない最期に心が痛みます。

さらにフェリセットは宇宙飛行に成功した唯一の猫であるものの、その名前は長い間十分に認知されていなかったようです。

しかし2017年からフェリセットの功績を讃えるためのクラウドファンディング活動が行われ、2019年にはストラスブールにある国際宇宙大学に銅像が設置されました。

そして現在、人類の宇宙開発に貢献したフェリセットは、その偉業を多くの人々から称賛されています。

2.南極へいった猫「たけし」

雪の中の三毛猫

画像はイメージです

「たけし」は1956年の日本の第1次南極地域観測隊に同行し、南極の昭和基地で過ごしたオスの三毛猫で、かの有名な「タロ」と「ジロ」に同行した猫です。

1956年11月6日「たけし」は東京晴海埠頭から南極観測船「宗谷」に乗せられ、南極への長い旅に出ました。そして観測隊の帰還とともに日本に戻ります。

体の大きな犬たちは南極に取り残されてしまいましたが、たけしは小さかったため一緒に戻ることができたそうです。

そもそもなぜ「たけし」が南極にいっているのかというと、その理由はただ「縁起がいいから」というものでした。

というのもオスの三毛猫は3万分の1ほどの割合でしか誕生しないため、非常に希少で「縁起がいい」とされており、当時の保護猫団体から観測隊の安全と成功を祈って譲られたのだとか。

たけしからしたら、たまったもんじゃありませんね。ただ三毛猫のオスというだけで、南極に連れていかれてしまうのですから!

なお南極でのたけしの仕事は、「観測隊を癒すこと」でした。そのため一緒にパーティーに参加したり、将棋観戦をしていた様子の写真がいまも残っているようです。

ともあれ、隊員たちを癒す役目を果たし無事日本に帰国したたけしですが、なんとその1週間後にどこかへ姿を消してしまいました。

消息は不明です。また南極に連れていかれるかもしれないと思ったのか、もっと旅に出たいと思ったのか、なにか理由があって消えてしまったのでしょう。

まとめ

船乗り猫

画像はイメージです

普段は人間の癒やしの存在としての猫ですが、歴史をひも解くと、猫が人類の冒険に重要な役割を果たしてきたことがわかります。

南極探検・宇宙開発といった新たな領域への挑戦において、猫はつねに人間の力強い味方だったのです。

ペットとしてだけでなく歴史の重要な証人としても、猫は人類になくてはならない存在なのかもしれませんね。

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