猫になめさせNGな『飼い主さんが皮膚に塗るもの』5選
1.化粧水・美容液・クリームなどの美容保湿剤
化粧水や美容液といった製品や含まれる成分は数多あり、一概にNGとはいえません。しかし猫の健康を考えるなら猫がなめることは阻止すべきでしょう。
というのも化粧水には水分以外にも、美容成分、防腐剤や香料、エタノール(アルコール)やエッセンシャルオイル(精油)が含まれる製品がほとんどだからです。
多少猫がなめとってしまっても問題はほぼありませんが、たとえば猫の体に化粧水をこぼし、それを猫が全てなめとるのは非常によくありません。
とくにアルコールや精油といった成分は、猫の体では上手に分解することができないので、最悪の場合は中毒や消化器症状を引き起こすリスクも考えられます。
このように化粧水といった美容保湿剤には、猫が誤って摂取した場合に有害となり得る成分が含まれているため、猫が舐めないよう十分注意しましょう。
2.リップクリームやハンドクリーム
リップクリームやハンドクリームも、美容保湿剤と同じような理由で避けるべきアイテムといえます。
これらにも香料や着色料といった添加物が含まれている製品が多く、「猫が舐めても大丈夫」とはいえません。
またこれらのアイテムには保湿を高める油脂や界面活性剤が含まれているものもあり、猫が過剰に摂取すると、健康面でのリスクが懸念されます。
ただ、なかでもとくに注意したい成分はアロマオイルです。肉食動物の猫は植物由来の成分を分解する能力がないため、これらの成分に対して過剰に反応する可能性があります。
猫ちゃんが使用しても問題のない精油などもありますが、愛猫の体調変化などを見ながら使用するようにしてください。
いずれにせよ、人間が使うようなリップ・ハンドクリームは猫が手の届かない場所に置いておきましょう。
3.消毒液
アルコールは香りが刺激的なので、猫がなめるケースは考えにくいですが、もちろんNGアイテムです。
手指消毒用のアルコール消毒液には高濃度のアルコール(エタノール)が含まれています。
猫はアルコールを分解する能力が乏しいので、過剰に摂取すれば中毒症状である酩酊(めいてい)、脱水、意識障害などを引き起こす可能性が非常に高いです。
揮発(きはつ)した後やごく微量であればリスクはほぼありませんが、アルコールがべったりついた手で猫を撫でまわすのは、控えたほうがいいでしょう。
4.虫よけスプレー
虫よけスプレーも、過剰な摂取は控えたほうがいいアイテムです。
虫よけスプレーの有効成分は基本的に虫にしか害がない成分ではありますが、それでも猫が舐めすぎれば、健康へのリスクは否定できません。
猫のなかには虫よけスプレーや漂白剤など、特殊なニオイの液体を好む猫もいるようです。
しかしクセで猫がなめるものとしては非常によくないものであるため、もし愛猫にそういったクセがあるなら阻止するようにしましょう。
5.人用外用薬
人用外用薬も基本的に避けるべきアイテムです。猫は人よりも体も小さく、薬を分解する能力も人間とは異なります。
そのため人には問題のない薬であっても、猫には舐めた量によって有害になるリスクもゼロではないでしょう。
少量舐めた程度では問題ないかもしれませんが、薬の管理は飼い主が責任もっておこなうようにしてください。
塗布後にきをつけるポイントは?
舐めさせないようにする
クリームや薬などを塗布した後は、なるべく猫に舐めさせないようにしましょう。たとえばハンドクリーム塗りたての手を舐めさせるといった行為は、避けるべきですね。
ただごく微量舐めてしまったくらいで大事に至ることは考えられにくいので、神経質になりすぎなくても大丈夫です。
舐めた後に嘔吐をしたり、口から泡状の唾液を出すなどが見られる場合、口の中に違和感を感じたり、体調変化を感じている可能性があります。様子を見て治まらない場合、受診するようにしてください。
猫の体をべたべた触らない
猫は体についたものを舐めてきれいにする習性があるので、猫の体にもなるべく付着しないように気をつけましょう。
塗布したものが浸透してべたつきがなくなったら、たくさんスキンシップをとってあげるといいですね。
まとめ
猫と暮らし猫の健康を考える上では、皮膚に塗る製品の使用にも慎重さが求められます。飼い主は猫への影響を最小限に抑えるべく、製品の成分を理解し適切な管理を行うことが重要です。
今回紹介したものは、たくさん摂取すると猫の健康に害を起こしかねないアイテムたち。どの家庭にもあり、どんな人でも使うようなアイテムばかりです!飼い主は責任をもって、使用・保管をするようにしましょう。
なおペットが舐めても安心な製品(リップクリームなど)も販売されているので、不安な方はぜひ探してみてくださいね!