1.お腹が空いている
猫は、お腹が空いているときや喉が渇いているときに要求鳴きをします。人間でたとえれば「お腹空いた~、ご飯ちょうだ~い」と叫んでいるような状態です。我慢強さの大小はあれど、命に関わる問題ですから当たり前の行為といえるでしょう。
ただし、お腹が空いているかどうかに関わらず、毎日決まった時間に要求鳴きをする猫もいます。毎日の食事の時間を体感的に覚えているためです。本能的に鳴いているというより、癖になっていると言った方がいいかもしれません。
また、お気に入りのおやつが出てくるまで延々と鳴き続けるということも。これがひどくなると飼い主さんが寝ているときにも要求鳴きをするようになり、少々困りものです。
2.遊んで欲しい
要求鳴きには、寂しさや甘えの気持ちが含まれていることもあります。「遊んでほしい」「構ってほしい」という気持ちを必死に訴えているというわけです。子どもが親に構ってほしくて家中付きまとう…という状況をイメージするといいでしょう。
とくに、仕事で長時間留守番をさせている猫は寂しさがつのりやすい傾向にあります。基本的に猫は単独行動を好む動物ですが、野生の猫でも「社会」は存在するもの。性格に個体差はありますが、コミュニケーションを取る相手がいないことは、人間が思う以上にストレスになる場合もあるのです。
この場合は、遊ぶ時間を充分に確保することで要求鳴きがぴたりと収まる可能性があります。少なくとも1日10分は体を動かす遊びに付き合ってあげましょう。どうしても忙しいときは、自動で動くおもちゃを活用してみてもいいかもしれません。
3.トイレ掃除をして欲しい
トイレを掃除してほしくて要求鳴きすることもあります。猫には敵に居場所を知られないために猫砂で排泄物を隠す習性がありますが、それだけでは不安なのかもしれません。綺麗好きな動物でもあるため、単に汚いトイレが落ち着かない可能性もあります。
トイレ掃除を求める要求鳴きは、多くの場合かなり分かりやすいです。排泄が終わると飼い主さんを見て「ニャー」と鳴く…といった行動を目にしたことはないでしょうか。
「ちゃんとトイレできたよ」と報告しているだけのときもあるでしょうが、排泄後もトイレの周りをウロウロして鳴き続けているのであれば、掃除を求めている可能性があります。この場合も、掃除をすれば静かになることがほとんどです。
猫の「要求鳴き」の特徴と対処法
猫の「要求鳴き」の特徴として、軽い要求のときは「ニャオー」「ニャーーン」など、高い声で長く鳴くことが多いようです。飼い主さんの目をじっと見つめながら長く鳴けば、要求鳴きと考えていいでしょう。
トイレや餌場など、要求がある場所へ連れて行こうとすることもあります。また気持ちが切迫すると、低く唸るような声で「ミャーオ」「ウニャー」などと繰り返し鳴くことも。
一般的にはオスの方が甘えん坊といわれており要求鳴きしやすい傾向にあるようですが、あくまでも一説であり、オスメス関係なく甘えん坊な子は要求泣きをしやすい可能性が高いです。
猫の要求鳴きをやめさせたいときは、「無視」が最も効果的です。要求を受け入れると「鳴く→答えてくれる」と条件づけてしまい、さらにしつこく鳴くようになります。鳴き終わってから対応すれば「静かにする→答えてくれる」と学習させることができるというわけです。
また、日常的にストレスがたまっている可能性もあるため、遊ぶ時間を増やして体力を消耗させるのもひとつの手です。
まとめ
「要求鳴き」は、猫にとって大切なコミュニケーションのひとつですが、飼い主さんのストレスになったり、近所迷惑になることもあります。
そのため、完全になくすことは無理でも、なるべく抑えられるようにした方がいいでしょう。
あまりに酷いときは発情や病気、怪我などの体調変化の可能性を考え、要求鳴き以外に気になる変化があれば動物病院で相談してみてください。