猫を『完全室内飼育』にしたほうがいい3つの理由 寿命の長さにも影響が

猫を『完全室内飼育』にしたほうがいい3つの理由 寿命の長さにも影響が

愛猫の長生きで鍵を握るのは、どんな飼い方を選ぶかです。今回は、外飼いに潜むリスクを考えながら、完全室内飼育の利点について紹介します。2択で迷っている方は、ぜひ一読してみてください。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

1.交通事故の危険性がない

猫と車

内と外を自由に行き来できる外飼いは、一方でさまざまな危険と隣り合わせにあります。その最たるものが交通事故です。

車を運転中、突然、死角から猫が飛び込んできてヒヤッとした…そんな経験はみなさんも少なからずあることでしょう。

「認定NPO法人 人と動物の共生センター」による全国調査(2019年推計)では、ロードキル(路上死)の数は、約29万匹。そのほとんどが何らかの交通事故で命を落としています。当然、外飼い猫も含まれている数字です。

猫が交通事故に遭いやすいのは、車が迫ってきたとき、恐怖で身動きが取れなくなるからです。また、素早く後ずさりできない身体のしくみも影響しています。とくに、獲物を追って狩りに夢中だと、車の接近にすら気づきません。

人間からすれば車はとても便利な乗り物ですが、猫にとっては大きな脅威です。軽く当たっただけでもケガを負い、場合によっては、あっけなく命が断たれてしまうこともあります。

2.感染症などの病気から身を守りやすい

病院の猫

交通事故と並んで病気のリスクも無視できません。外飼いでは、不特定多数の猫との遭遇は日常茶飯事です。縄張り争いなどのトラブルでケガすると、もし相手が感染猫だった場合、猫エイズや猫白血病にかかってしまう恐れもあります。この2つはいずれも完治が難しく、命に関わりかねない病気です。

同じように、寄生虫による感染症も厄介な問題です。ノミ皮膚炎やマダニ感染症、蚊を媒介としたフィラリア症など、室内猫に比べると、危険性がはるかに高くなります。ちなみに、マダニ感染症は、猫から人へ感染し、死亡したケースもあるので要注意です。

3.行方不明になる心配が少ない

迷い猫の貼り紙

外飼いの場合、飼い主さんにとっていちばん心配なのは、愛猫が行方不明になることでしょう。みなさんも街のあちこちで迷い猫の貼り紙を見かけたことがあるかもしれません。

「今日も帰って来なかった」が「一週間」「一ヵ月」と延びていき、やがて「一生戻って来ない」と悟ったとき、どれだけの深い悲しみに襲われるか、想像もつきません。

行方不明の原因は、前述した交通事故や他の猫たちとの縄張り争い、あるいは、猫を嫌う人からのいじめなど、いろいろあります。

もちろん、たとえ完全室内飼育であっても、脱走の可能性はありますが、外飼いよりも格段にリスクを抑えられます。理由も原因もわからない、突然の行方不明によって大切な愛猫との日々が寸断されしまう。飼い主さんにはあまりにもつらすぎる結末です。

暮らし方で平均寿命も変わる

時計と猫

平均寿命の面でも、完全室内飼育と外飼いでは違いがあります。2023年度の一般社団法人ペットフード協会「全国犬猫飼育実態調査」によると、前者は16.25歳、後者は14.18歳。

猫の年齢を人間で換算すると、1歳半で20歳、以降は1年ごとに4歳ずつ年を重ねます。そういう意味でも、約2歳は大きな差です。

平均寿命にこれほど違いが出るのは、外飼い猫の抱えるリスク(交通事故、感染症、行方不明など)が背景にあります。

まとめ

飼い主と遊ぶ猫

自由奔放に見えても、外飼い猫は日々、大きな危険にさらされています。激しく行き交う車、よその猫たちとのケンカ、感染症などの病気。行方不明になれば、もう二度と会えなくなることもあります。

愛猫の幸せな暮らしを前提に、飼ううえでいちばんふさわしい方法を選んでみてください。また、万が一の逃亡時にも対策をとれるよう迷子札の装着やマイクロチップの挿入などの対策も併せてできると安心です。

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