猫に与えたくない『NGなキャットフード』の特徴3つ 見極めるポイントは?どこをチェックすればいい?

猫に与えたくない『NGなキャットフード』の特徴3つ 見極めるポイントは?どこをチェックすればいい?

多くのキャットフードは健康を考えて作られていますが、なかには猫の体に害を与えるものもあります。選ばない方がいいキャットフードの特徴と、見極めポイントを紹介します。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

1.「肉副産物」「○○ミール」を原材料とするもの

いろんな部位の肉

原材料に「肉副産物」と記載があるものは、大切な愛猫に与えない方がいいでしょう。肉副産物とは「哺乳動物の毛・角・歯・蹄・肉を除いた部位」のことを指しますが、その多くは内臓です。内臓そのものに害があるわけではありませんが、すでに死亡していた動物や病気の動物が使われている可能性があります。

また「家畜ミール」「ミートミール」などの表記があるものもおすすめできません。ミールとは肉や骨を乾燥させて粉砕したもので、何の動物なのか不明なケースもあるためです。これらは添加物とセットで使われていることも多く、その点についても不安が残ります。

いずれも使用料や表記に関して一定の規定が設けられてはいますが、本当に安全か確かめるのは困難です。そもそも人間用として扱われていない原材料であることを考えると、良質とは言い難いかもしれません。

2.「合成着色料」を使用しているもの

たくさんのカラーボトル

「合成着色料」が添加されているものも避けた方がいいでしょう。着色料は見栄えを良くするために使われますが、猫の食いつきに関しては色よりも匂いによる影響の方が強いためです。

一般的な合成着色料は「赤色○号」「青色○号」などと呼ばれるもの。これらは主に石油やタールから作られており、発がん性やアレルギーの原因になるという指摘があるそう。「赤色106号」のように、日本以外のほとんどの国で禁止されているものもあります。

動物への発がん性に関しては不明なものもあり、キャットフードの作られた国によって合成着色料の表記や使用の制限は異なるため、表記だけではわかり得ない場合もあるため注意が必要です。

3.「人工の酸化防止剤」を使用しているもの

白い粉

猫を飼っている人には周知の事実かもしれませんが、キャットフードは酸化が大敵です。酸化すると味に影響があるだけでなく、体にも害があるとされるからです。しかし「人工の酸化防止剤」を使用しているものは避けた方がいいでしょう。

「人工の酸化防止剤」としてポピュラーなのは、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)やBHT(シブチルヒドロキシトルエン)などです。これらには発がん性やDNAの突然変異があると指摘されており、BHTに関しては人間用の食品にはほぼ使われていません。いずれも使用量の規定が定められていますが、注意したほうが安心です。

キャットフードの見極め方

いろんなキャットフード

動物の種類・部位を明記しているものを選ぶ

「肉副産物」「家畜ミール」などと表記されているものは避け、「チキンミール」「ビーフミール」など動物種を明確にしているものを選びましょう。ミールそのものが悪いのではなく、肉の出自が分からないことが問題だからです。商品が多すぎて探しきれない場合は、ヒューマングレードの素材であることや、新鮮な素材であるというワードを目安にしてみると、少し絞り込める可能性があります。

天然由来の酸化防止剤を使用しているものを選ぶ

着色料が猫に不要であることは前述しましたが、酸化防止剤は使わないわけにもいきません。そこで、ローズマリーやビタミンC、クエン酸など「天然由来の酸化防止剤」を選ぶことで安心できるかもしれません。ただし人工のものよりも酸化防止力は低い可能性は高いので、しっかりと密閉して保管するようにしましょう。

まとめ

ご飯を食べる猫

市販されている多くのキャットフードは規定に則って作られています。そのために「売っているものは大体安全」と感じてしまいがちですが、実際には人間の食品ほど厳しく定められているわけではありません。人間用としてはNGだけれど動物用にはOKという原材料まであるほどです。

猫の健康を考えるのであれば、すべての原材料を明記していることが大切なチェックポイント。近年のキャットフードの中には、原材料ごとの産地を明記しているものまであります。高品質なキャットフードは割高な傾向がありますが、大切な愛猫のために与えるなら安全性が高いものがいいでしょう。

キャットフードに関する正しい知識と情報は、猫の健康を守ることにつながるのです。

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