かわいいでちゅね~♪愛猫に『赤ちゃん言葉』がいいのはなぜ?5つの理由と理想的な赤ちゃんトーク

かわいいでちゅね~♪愛猫に『赤ちゃん言葉』がいいのはなぜ?5つの理由と理想的な赤ちゃんトーク

成猫に向かって、赤ちゃん言葉で話しかけるのはおかしいと感じる方もおられるでしょう。しかし実際に、気がついたら赤ちゃん言葉で話しかけていたという飼い主さんも多いです。実は、猫に向かって話しかける言葉として、赤ちゃん言葉にはメリットが多いという研究もあるのをご存知でしょうか。なぜ愛猫に赤ちゃん言葉が良いのかについて、紹介します。

多くの飼い主が愛猫に「赤ちゃん言葉」で話しかけている

猫に話しかける男声

ある猫の専門誌が行ったアンケートでは、825名の猫の飼い主の内、51.3%の方が、愛猫に向かって「赤ちゃん言葉」で話しかけている、という調査結果を報告をしています。

『人間の赤ん坊の場合は、大人が赤ちゃん言葉で話しかけていると、新しい言葉を覚えやすくなる』という研究結果があるそうです。人間の赤ん坊も猫も、人間の言葉を全く理解できない状態から生活をスタートするという点では、条件は同じです。

また『猫の知能レベルは人間の3歳児程度』だともいわれています。

では、猫に向かって「赤ちゃん言葉」で話しかけることに、何か特別の意味はあるのでしょうか。

愛猫に「赤ちゃん言葉」がいいといわれている理由

猫に話しかける女性

2022年10月に『Animal Congnition』という学術誌に発表された動物行動学者のシャーロット・デ・ムーゾン氏の研究で、『猫は自分が飼い主に話しかけられていることを認識できる』ということが分かりました。

飼い主による同じ趣旨の言葉でも、愛猫は自分に向けて発した「赤ちゃん言葉」の録音には反応したのに、人間の大人向けに発した録音には無反応だったというのです。

このように、猫に向かって「赤ちゃん言葉」で話しかけることにも良い意味があることが徐々に解明されてきています。

そこで今回は、愛猫に「赤ちゃん言葉」で話しかけると良いといわれている理由をご紹介します。

1.小さめで高い声だから

猫はとても臆病で警戒心の強い動物です。そして、とても感度の良い聴覚を備えています。そのため、人にとっては大したボリュームではなくてもかなりの大音量に感じたり、低い音に恐怖を感じたりすることが分かっています。

赤ん坊も大きな音や低い音には恐怖を感じるようで、泣き出してしまう子も多いです。そのため、赤ん坊に向かって低くて大きな声で話しかける大人は少ないでしょう。

愛猫に向かって赤ちゃん言葉で話しかける時、人間は自然と小さめで高い声を使うようになります。この声色が、猫には安心感を与えるといわれています。

2.単純な文法だから

赤ちゃんは、まだ言葉を理解することができません。そのため、赤ちゃん言葉で話す場合、とても単純な文法の文章になります。できるだけ単純な単語を使い、複雑な修飾語などを省いた短文になるわけです。

猫は複雑な文章を理解することはできませんが、かなりの数の単語を覚える能力があることが分かっています。そのため、赤ちゃん言葉の単純な文法の言葉は、猫にとっても理解しやすい言葉になっていると考えられます。

3.同じ言葉を繰り返すから

赤ちゃん言葉は、単純な文法であると同時に、同じ言葉を何回も繰り返すという特徴もあります。このことも、話しかけている内容を猫にわかりやすく伝えることに役立っていると考えられます。

4.柔らかい表情だから

赤ちゃん言葉を話す時、人は自然と柔らかい表情になります。自然に笑顔になるため、目が細くなり、猫の目をじっと見つめることもありません。

この表情は、猫にとって「私はあなたに敵意を抱いてはいませんよ」ということを伝えるボディランゲージと良く似ている、といわれています。

5.ゆったりとした話し方だから

赤ちゃん言葉を話す時、人は自然と優しい口調になり、ゆったりとした話し方をします。

たくさんの言葉をせっかちに話す場合、次第に口調がエキセントリックになっていき、相手に対してストレスを与えることが多いです。

しかし、優しい口調でゆったりと話している場合は、相手に対して過度のストレスを与えることは少ないでしょう。

理想的な「赤ちゃん言葉」でのトークとは

猫と赤ん坊のいる家庭

愛猫に対して赤ちゃん言葉を使うことで「小さくて高い声」「単純な文法」「同じ言葉を繰り返す」「柔らかい表情」「ゆったりとした話し方」が実現でき、愛猫に過度のストレスをかけずに飼い主さんの気持ちを分かりやすく伝えられることが分かりました。

また他の人に向かって話す時と愛猫に向かって話す時の話し方に違いがあると、愛猫は自分が話しかけられていることを認識しやすくなることも分かりました。

もしも「〜でちゅねぇ」とか「〜してくだちゃい」などと話すのは恥ずかしくて嫌だという方は、無理やり赤ちゃん言葉を使う必要はないでしょう。語尾を不自然に変換したりわざと舌っ足らずな話し方をすることには、猫に対して何のメリットもないからです。

前述の、猫にとってメリットとなる5つの条件を満たせるように、赤ん坊に向かって話すような気持ちで話しかけてみましょう。それが、愛猫に対する理想的な赤ちゃんトークになると考えれば良いのではないでしょうか。

まとめ

飼い主さんの言葉に耳を傾ける猫

愛猫に向かって「赤ちゃん言葉」をついつい使ってしまう飼い主さんは少なくありません。とはいえ、その様子を人に見られるのは恥ずかしいと感じている方もおられるでしょう。

しかし赤ちゃん言葉で話しかけることは、愛猫に対して良い効果があることが分かりました。これからは、臆せず堂々と赤ちゃん言葉で話しかけてあげましょう。

ただし、どうしても赤ちゃん言葉に違和感があるという飼い主さんは、無理に赤ちゃん言葉にする必要はありません。赤ちゃん言葉のメリットを意識することで、愛猫にだけ通じる赤ちゃんトークを編み出してみてください。

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