1.穏やかな表情
自然の中でたくましく生きる猫は実に精悍な表情をしています。敵の多い環境で生きているので、いつでも気を張っていなければならないためです。
野良猫と比較すると、安全な家の中で可愛がられる猫はリラックスした表情をしています。この表情こそが、愛情を受けている猫の特徴といえるでしょう。
リラックスしている猫は耳が飛行機の羽のように左右に開き、目が半開きになります。ヒゲは下にダランと垂れ下がり、ときには口から舌が飛び出ているときさえあります。これはすべて筋肉の緩みによるもので、心から安心している証拠です。
またひっくり返ってお腹を見せたり、喉をゴロゴロ鳴らす頻度が高いのも『愛され猫』ならではです。安心できる環境で思い切り甘えられること以上に幸せなことはないかもしれませんね。
2.意思疎通できる
愛されている猫は、人間とスムーズに意思疎通できると言われています。猫は群れを作らない動物ですが、実は社会性が高い一面も持っているんです。
猫社会の中では猫同士でコミュニケーションを取りますし、家の中で暮らす猫は人間とも関係を築けます。
実は近年ある機関から、「猫は自分の名前を理解している」という驚きの研究結果が報告されました。似た言葉を連続で猫に聞かせたところ、多くの猫が自分の名前に強い反応を示したとのころ。このことからも、猫は飼い主の言葉を聞き分けていることが分かります。
愛されている猫は、愛されていない猫に比べて名前を呼ばれる機会が多いもの。自分に呼びかける飼い主に対して「ニャー」と返事をしたり目を見つめたりすること自体が、愛されている証拠といえます。
3.毛並みが美しい
愛されている猫は、毛艶がよく健康的な容姿をしています。栄養状態とお手入れが毛艶の良し悪しを左右するからです。キャットフードにこだわりお手入れを欠かさないことは、猫を愛しているからこそと言えるでしょう。
猫は季節によって被毛が変化する動物なので、それに合わせてフードを切り替えたりブラッシング頻度を上げたりする必要があります。
また体調の異変が被毛に現れることもありますが、猫を愛している飼い主であれば毛並みを見てすぐに不調に気が付くのです。その結果、愛されている猫ほど生活の質が上がります。
シニア期に入ると老化やセルフグルーミングが難しくなり、艶がなくなったり「毛割れ」を起こしたりすることも。それでも猫に無理のない範囲でお手入れを継続することが大切です。
またノミ・ダニ対策や爪切りなど全身のお手入れが行き届いていることも、愛されている猫の特徴です。
4.問題行動をしない
愛されている人間がいつも満たされて穏やかであるように、充分に愛情を受けた猫は常に平穏です。気持ちが安定していると、問題行動を取ることがありません。つまり問題行動を取らないことは愛されている猫の特徴といえます。
問題行動とは、トイレ以外での排泄、人への噛みつき、過剰グルーミングなどです。これらの行為はストレスが原因であることが多く、留守番が長すぎる猫や遊ぶ時間が不足している猫によく見られます。飼い主の仕事が忙しいなど事情があるケースもありますが、猫が何らかの不満を抱えていることは確かでしょう。
逆を言えば、生活環境を整えてあげると問題行動が改善される可能性があります。猫に愛していると伝えることは、お互いが快適に過ごすことにもつながるのです。
まとめ
愛されている猫は、心身共に穏やかであることが特徴です。安心できる環境を整えて、本能を活かせる遊びを適度に取り入れることで猫の心は安定します。
定期的なお手入れを欠かさないことも飼い主ができる愛情表現です。
「大切にしている」と思うだけでは猫に愛情は伝わりません。猫の習性を踏まえたサポートをすることが「愛され猫」への一番の近道です。