愛猫の鼻が乾いているときの3つの原因 場合によっては動物病院にいったほうがいいことも

愛猫の鼻が乾いているときの3つの原因 場合によっては動物病院にいったほうがいいことも

猫の健康状態を確認したいとき、鼻の湿り気によって体調の変化に気付けることもあるのです。もしも猫の鼻が乾いている場合、原因はどのようなところにあるのでしょうか。ここでは、猫の鼻が乾く原因と動物病院へ連れていくべき状況についてご紹介します。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

猫の鼻が乾いている原因

猫の鼻アップ

猫の健康が良好な時の鼻は、適度に湿っている状態が通常です。鼻の湿り度は変化しやすいため、乾燥しているからといって全てを危険視する必要はありません。まずは、猫の鼻が乾いているときの原因を知り、猫の状態に合わせて適切な対処をしてあげましょう。

1.体温の上昇

猫が眠たくなるときは、いつもより体温が上がって体の熱と一緒に水分が放出されるため、鼻が乾いていることがあります。寝ている間や睡眠の前後は鼻の乾きが目立ちますが、一時的なことであればとくに心配はいらないでしょう。

また、年齢によっては鼻が乾きやすいこともあり、脱水傾向や皮膚のコンディションなどによっても変化します。さらに日向ぼっこを好む猫ですので、体温が上昇して鼻が乾いていることも多いでしょう。

2.水分不足

猫が飲水や食事からの水分補給ができていないと、体の水分不足によって猫の鼻が乾いてきます。暑い日は熱中症によって水分が奪われていることも原因のひとつになるでしょう。

もしも猫が脱水症状を起こしてしまっていたら「食欲の低下」「呼吸が荒い」などの症状がみられます。体へのダメージはとても大きく、命に関わる場合もあるため、体の様子に異変がないかを確認しましょう。

脱水症状を起こしていなくても、継続的に猫が水分不足の状態が続けば、尿路疾患や腎臓病などの病気も引き起こしやすくなりますので注意が必要です。

3.室内の湿度が低い

湿度の低い環境で猫が過ごしていると、直接空気に触れている猫の鼻は乾燥しがちです。乾燥がひどいと猫風邪のような感染症を引き起こしやすくなりますし、肉球の水分も奪われてひび割れなども心配です。

猫に理想的な湿度は40~60%なので、なるべく適度な湿度を保ってあげるようにしましょう。空気が乾燥している時は加湿器を使うことが望ましいですが、「洗濯物を室内に干す」「清潔な水で霧吹きをする」など、電気を使わない方法も室内の加湿には効果的です。

猫の鼻が乾いているとき動物病院へ連れていくべきか?

猫の鼻を触る人

猫が眠たいときや年齢によって鼻が乾いてしまうことはあるものですが、どのような場合に動物病院へ連れていったほうがいいのでしょうか。

  • 長時間、継続して鼻が乾いているとき
  • 鼻の乾き以外に気になる異変があるとき

猫に食欲がなく、いつもより元気がない場合、猫の行動に不安を感じたときは、動物病院を受診して健康状態を確認しましょう。猫がかかりやすい病気に「猫風邪」がありますが、ウイルスに感染すると熱を体から放出し、鼻が継続的に乾いていることも少なくないようです。

もしも「鼻の乾き」以外のところで異変がみられなければ、室内の湿度が低いことや水分不足になっているのかもしれません。水分が足りていないと、尿路疾患を引き起こすリスクも高まります。猫が過ごしやすい湿度を保ち、愛猫がスムーズに水分補給できる環境を考えてあげましょう。

まとめ

猫の鼻

猫の鼻は空気に直接触れるため、鼻の乾きによって健康状態をあらわされることも多いです。

適度に鼻が湿っていることが通常ですが、猫が眠るときは一時的に乾いている時間帯もあります。猫の具合が悪いかどうかの判断は、猫の様子や行動の異変などを含めた総合的な判断で動物病院に連れて行くようにしましょう。

反対に、目に見えて猫の鼻が湿り鼻水や鼻血が出ていても、感染症や鼻腔内の炎症などを起こしている可能性があるため、様子見で過ごすことは危険です。

猫の体調の変化は目に見えづらいですが、猫の小さな鼻から異変に気付くことはできます。少しでも不安を感じるようなことがあれば、かかりつけの獣医師に相談してみると安心ですね。

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