「マタタビ」を与え続けても依存の心配なし!
これまでマタタビの安全性に関する研究論文というものはありませんでしたが、令和5年9月に初めて岩手大学教授・大学院生らによってマタタビの依存性や毒性の有無について研究が発表されました!
まず、マタタビの依存性についてですが、岩手大学の論文には「猫はマタタビに依存性がないことがわかった」とあります。
この論文を発表した研究チームが実施した実験では、抽出したマタタビを4時間猫に与えてマタタビの依存性を確かめました。しかし実際のところ、猫は10分程度しか興味を示さなかったそうなのです。
依存性があるならマタタビから離れず興味をなくさないはずなので、結果「猫のマタタビへの依存性はない」と結論づけられました。
肝臓や腎臓の障害はみられない
岩手大学はマタタビの毒性についての研究も行いましたが、結論は「マタタビは毒性を示さなかった」とあります。
論文によると、最長3年間マタタビを与えられた9歳未満の猫の血液検査をしたところ、肝臓・腎臓の障害指標となる物質の値は正常範囲内だったとのこと。
つまり長期間猫にマタタビを使用したところで、猫の健康を害するような毒性はあらわれないということです。
マタタビの実や乾燥した葉に高い効果がある!
岩手大学はマタタビそのものにも着目し、猫にもっとも効果があるマタタビの部位や収穫時期についても調査しました。
その結果、効果が高いのは「有効成分が多い7~8月ごろにつける通常の実や、5~8月の葉を乾燥させたもの」であるということが分かりました。
市販されるマタタビのほとんどが「枝」や「虫えい果(寄生虫が寄生した実)」が原料となりますが、これらは「寄生されてない通常の実」よりも有効成分は少ないことが解明されました。
また、マタタビの葉は新鮮なものよりも乾燥したものの方が有効成分が多く、実際猫たちも乾燥葉のマタタビに長時間反応を示したそうです。新しいものより乾燥したものが猫に人気があるのは、意外ですね!
まとめ
猫と暮らしている人であれば、愛猫にマタタビを与えたことがあるのではないでしょうか?今回はそのマタタビについての依存性や安全性に関する研究を行った、岩手大学の論文について解説してきましたがポイントは次の通りです。
- 猫はマタタビに依存はしない
- 長期間マタタビを猫に与えても、腎層肝臓に影響はでない
- 虫に寄生されていないマタタビの実と乾燥させたマタタビの葉が猫に高い効果がある
- マタタビは高い安全性で猫にリラックス効果をもたらす
これまでマタタビの安全性や依存性に関する論文はありませんでしたが、岩手大学の研究論文により科学的に初めて「マタタビは依存性はなく、安全である」ということが分かりました。
愛猫にマタタビを使いたいけど、健康を害さない?と心配している飼い主さんも、安心して猫にマタタビを与えられるようになりますね。ぜひマタタビをつかって、愛猫を楽しませてあげてください!