猫の顔画像から「いたみ」の表情をAI判定できるサービスがリリース!

猫の顔画像から「いたみ」の表情をAI判定できるサービスがリリース!

猫の表情の変化は、いくら普段見慣れている飼い主でもわかりにくいものです。そのため、猫が痛みを抱えた表情をしていても、気づくのは至難の業。そんな猫の飼い主の皆様に向け、猫の表情に現れる痛みの徴候をAIで分析できるサービス「CPD」をリリースしました。

猫の表情の変化は目視ではわかりにくい・・・?

猫比較イメージ

上記の画像は、それぞれ猫専門の獣医師により痛み表情なし、痛み表情ありと判定された猫の顔画像です。獣医師ではない筆者の目から見ていると、どこに違いがあるのか?痛み表情の有無を見分けることは非常に困難に感じます。

恐らく、一般の飼い主の皆様も目視で痛み表情の有無を見分けることは困難なのではないでしょうか?

猫の痛みの一部は、顔の表情に現れる!?

FGS理論の図

一般の飼い主の皆様が目視で判別することは難しい愛猫の痛みの表情。実は、明確に見分けるための理論・研究は進んでいます。

モントリオール大学が発表している”Feline Grimace Scale”という指標があります。耳の位置、目の開き具合、マズルの緊張度、ひげの位置、頭の位置のそれぞれの項目で点数付けを行うことで、猫の急性痛に対しては有効な指標を得られることがわかっています。

猫の痛み表情を検知するAI”CPD”を開発

「飼い主の皆様が、ご家庭で簡単に猫の痛みを把握できるサービスを作りたい」という想いから、猫の痛み表情の有無を顔画像からAIで判定するアプリを開発いたしました。その名は、CPD。Cat Pain Detector(猫の痛み検知)の頭文字をとりました。

判定精度は・・・?90%以上!

弊社ではAIの開発を進めていくにあたって、日本大学生物資源科学部獣医学科と共同研究を行い、6,000枚以上の痛み表情あり/なしに振り分けた猫の顔画像を集めました。

それらをAIに学習させアルゴリズム構築を試行錯誤して、90%以上の精度で痛み表情の有無を判定できるサービスを開発することに成功しました。

早速使ってみよう

CPDの使い方

使い方はいたってシンプルです。無料でお使いいただけます。
  1. CPDにアクセス
  2. 「猫の顔の表情をAI判定」
  3. 猫の顔画像を撮影orアップロード
  4. 判定結果を確認

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CPDの便利な機能

結果を保存、カレンダーでの経過確認機能

会員登録(無料)をしていただいた飼い主の皆様は、痛み表情の有無結果を健康状態のメモと共に保存することができるようになります。また、過去の痛み表情の有無の経過をカレンダーで振り返ることもできます。

結果を保存

カレンダー表示

近くの予約可能な動物病院の検索機能(new)

こちらは、2023年5月26日時点ではまだご利用いただけませんが、近日公開予定です。痛み表情ありという結果が出て、病院に来院したいと考えた飼い主の皆様向けに近くの動物病院を予約する機能の開発を進めております。

痛み表情ありと出た場合はどうしたらいい・・・?

精度90%以上で痛みのある表情をしている可能性が高いということを指しています。痛みの一部、特に急性痛は表情に現れるという研究はございますが、「痛みのある表情をしている=必ずしも深刻な疾患を抱えている」というわけではありません。

しかし、以下のような痛みの徴候があり、かつ、痛み表情ありという判定結果が出た場合は、動物病院に行き、一度ご相談してみることをおすすめいたします。

  • 活動量の低下
  • 活動能力の低下
  • 食欲の変化
  • 不適切な排泄
  • 体毛や爪の荒れ
  • 脱毛症
  • 肌の痙攣
  • 社会性の低下
  • 全般的な興味の消失
  • 突発的な行動

上記のようにCPDでは、痛み判定AIだけでなく、痛みや疾患など猫の健康に関わるあらゆる情報、コンテンツを継続的に発信しています。

最後に

飼い主の皆様にとって、愛猫の写真を撮るという行動は日常的に自然と行っている行動なのではないかと思います。

CPDは、そうした日常の行動の延長で楽しく簡単に日々の健康チェックができるサービスです。是非、愛猫の健康管理のため、日常的に使ってみてください。