猫が「飼い主と判別する」方法
人は生活するうえで、目から入ってくる情報から物事を判別していることが多くあります。
しかし猫の場合は、視覚以外にも発達している五感があるため、飼い主の見た目が変わっていても判るようになっています。
猫が見た目以外で飼い主と判別する方法には、以下の二つが挙げられます。
1.飼い主の声
猫の五感の中で最も優れているのは「聴覚」と言われています。
猫が聞き取れる音域は人の3倍以上なので、仮に飼い主さんの姿が見えていなくても、声質や声のトーンで飼い主だと判別することができます。
遠くから猫の名前を呼ぶと振り向いたり、尻尾だけで返事したりするのも、人の声や短い単語を聞き分けているからなのでしょう。
2.飼い主の匂い
猫は聴覚と同じく、人よりもはるかに鼻が利く動物です。飼い主の見た目を覚えておくことはできませんが、ニオイで判別することはできます。
猫は縄張りを守って生活しているので、猫同士の挨拶でも「どこから来たのか」を確認するかのようにニオイチェックは欠かさずに行います。
猫の知りたい情報は、全てニオイから集めていると言っても過言ではないのかもしれませんね。
猫は飼い主を見た目だけで判断できる?
聴覚や嗅覚を使って飼い主さんを認識している猫ですが、「視覚」だけで人を見分けることはできません。
例えば、写真や動画のように声や匂いが一切わからない状態では、見た目だけで飼い主と判断することは難しいようです。
その理由は、猫の視力が人と比べると10分の1程度しかないため、人の顔の輪郭やパーツなどがハッキリと見えていないからです。
シルエットやポイントなどから、ある程度の飼い主の特徴は理解しているかと思いますが、普段から聴覚や嗅覚を使って見分けられるので猫の中で不便なことはないのでしょう。
まとめ
猫は優れた「聴覚」や「嗅覚」で飼い主をきちんと判別できることが分かりました。たとえ飼い主が猫の近くにいなかったり見た目を変えていたりしても、愛猫にはすぐにわかってしまうでしょう。
一方で、猫の視力はぼんやりとしか見えていないため、人の顔を覚えるのが苦手です。その代りに、動いているものに対してはピントが合いやすい構造になっていることや光を増幅させて暗闇でも見えやすいという特徴を持っています。
猫はそのような能力や五感で人や物を判別できるので、人のように見えていなくても生活には全く困らなさそうです。逆に、聴覚と嗅覚が人よりも優れている分、私たちが知らないうちにストレスを与えてしまっていることもあるかもしれません。
猫へ大きな負担をかけないように、日頃から十分に気をつけてあげたいですね。