猫が『強がり』で見せる仕草5選

猫が『強がり』で見せる仕草5選

一緒に暮らす愛猫を見ていると、猫は甘えん坊な面とクールな面の両面を備えている動物だと感じることが多いです。よく「猫はツンデレだから好き」というような言葉を耳にすることがありますが、この両面性がツンデレに感じられるのかもしれません。その姿は、時に強がっているようにも見えます。今回は、飼い主目線で強がっているなぁと感じる仕草を集めてみました。

猫は臆病な優等生?

本当は臆病な猫

猫のことを知れば知るほど、猫は臆病な優等生だと感じます。猫は決して大きな動物ではありませんが、群れを組んで狩りをしたり縄張りを守ったりということをしません。

血縁関係にあるメス猫同士が協力しあって子育てをすることが知られていますが、それ以外は孤高の戦士をイメージさせる要素の方が多いのです。

基本的に自立しなければならない猫は、生き残るために優等生でい続けなければなりません。他者に弱みを見せてしまうと、自分が襲われて獲物になってしまうからです。常に勝ち続け、迷っても弱っても困っても、平然と勝者の振りをし続けなければならないのです。

こんなイメージが出来上がってしまったためでしょうか、時々我が家の猫たちがとても強がっているように見えることがあります。実際は困っているのに、迷っているのに、失敗したと自覚しているのに、平然と平気なふりをして頑張っている猫。そんな猫たちが、強がりで見せているに違いないと思わせてくれる仕草を集めてみました。

1.体調の悪さを表に出さない

静かにうずくまる猫

猫の強がりで真っ先に思い浮かぶのは、体調が悪い時です。猫は、体調が悪いときに体調が悪そうな様子を見せません。家の隅や高い場所など、あまり人目のつかない場所でじっと静かに座っています。

これは、まさに強がりの真骨頂だといえるのではないでしょうか。良き飼い主になるために、強がって平然としている愛猫の異変を察知して、できるだけ早く対処してあげたいものです。

とはいえ、以前ケガをしたときに優しくされたことを覚えていて、かまってほしくてわざと足を引きずって歩くなどということもあるようです。そんな切ない思いをさせないよう、適度な距離を保ちつつもしっかりとコミュニケーションを取りたいですね。

2.無視する

目を合わせようとしない猫

猫は、つくづく頑固な生き物だと思ったことがあります。我が家の照明は、全て吊り下がった紐を引っ張って点灯するタイプなのですが、ある時からこの紐に飛びついて電気を点けたり消したりするのがお気に入りになった子がいました。

仕事から帰宅すると、朝消したはずの照明がついている、トイレから戻ったらリビングの照明が消えている、ということが続きました。現行犯を目撃した時に、目の前で吊り紐を全て短く結わえてしまい、飛びつけなくしてしまったのです。その対策に対し、彼は相当腹を立てたようで、一晩中冷蔵庫の上で私を無視し続けました。

呼んでも降りてきませんし、いつもは同じ布団で一緒に寝ているにも関わらず、その日は一晩中冷蔵庫の上で過ごしていました。これも「お前の嫌がらせになんか屈しないぞ!」という強がりだったのはないでしょうか。

3.体を舐める

体を舐める猫

会社の会議などで、重役に向かってプレゼンをしなければならないことがあります。会社員にとっては、ここぞという見せ場でもあります。にも関わらず噛んでしまったなどという時、無意識に頭をかいたり鼻をこすったりしてしまうことがないでしょうか。

このような行動を、「転位行動」といいます。人間だけではなく、猫にも見られる行動です。失敗した時や途中で行動を止められた時、あまり仲のよくない猫とすれ違う時などや、我慢したり驚いたり興奮したときなど、ちょっとした葛藤状態の時に出てしまう行動です。

猫の転位行動も、強がっている時に見せる仕草の一つだといえるでしょう。体を舐めるというのは、その代表例です。

たとえば、猫が甘えてきたので撫でてあげている時、通常よりも長めに体を舐めている時があるでしょう。もしかしたら、「撫でられて嬉しい気持ち」と「そろそろ止めて欲しい気持ち」が織り混ざった感情を表にだしたいところを、猫なりにぐっと我慢して強がっているのかもしれません。

4.爪をとぐ

爪をとぐ猫

猫にとって、爪をとぐのはとても大切な行動です。古くなった爪を剥がして、下に生えてきている鋭く若い爪を表に出すための行動だからです。しかしこの爪とぎも、転位行動として現れている場合があります。

例えば多頭飼いで、同居猫との喧嘩に負けた猫が、その場にあった家具で爪をといだりした場合などが該当するでしょう。見方によっては、負け惜しみのように見えるかもしれません。

5.あくびをする

あくびをする猫

猫のあくびも、転位行動の一つです。特に眠そうでもないのに、あくびをしている時がありませんか。例えば、棚の上の物を落として飼い主さんからお説教を受けている時などです。

このあくびは、飼い主さんを馬鹿にしている行動なのではありません。怒っている飼い主さんが怖くて逃げ出したいのですが、我慢している状態なのだと解釈できます。怖くて逃げ出したいけれども、怖がっていると悟られたくないと強がっているのだとも受け取れます。

お説教中に愛猫があくびをしたら、「真面目に話を聞け!」などと怒らずに、解放してあげてください。

まとめ

爪とぎしようとする猫

冒頭でもご紹介した通り、猫は自分で自分を守り、獲物を捕まえて生きてきた動物です。人と一緒に暮らすようになった今でも、野性時代の習性を脈々と受け継いでいます。

そのため、基本的にはとても我慢強いのが猫の本質だといえるでしょう。体調が悪い時の強がりはもちろん、ちょっとした失敗にも強気の反応を示します。身を守るために危険への感度はとても鋭敏で臆病なくせに、強がって平気な振りをします。

そんな我慢強くて強がりな面を見せて頑張っている愛猫を、やさしく暖かく支えてあげられる飼い主でいられたらと思います。

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