1.飼い主の声を判別可能
結論からお伝えすると、猫は飼い主の声をきちんと判別できています。動物学者、シャーロット・デ・ムーゾン氏による実験でも、そのことが証明されているのです。
デ・ムーゾン氏は、多くの種類の猫を集め、複数のセリフパターンを録音した人間の声を聴かせる実験をしたところ、『猫は飼い主や耳馴染みのある声には反応を示し、見知らぬ人の声には何も反応を示さない』ということがわかりました。なお、2〜3年離れて暮らした飼い主の声に反応をした事例もあるようです。
猫は、人間以上に鋭い聴覚の持ち主なので、日頃から自分に話しかける飼い主や家族の声はしっかりと覚え、聞き分けることができるのです。
2.自分の名前も把握
猫は、飼い主の声を判別しているだけでなく、自分の名前が呼ばれていることも理解することができます。
こちらも日本の大学での実験で、そのことが証明されています。いくつか名前とは関係の無い単語で呼びかけても反応が見られない中、自分の名前が呼ばれると大きく反応を示す猫が複数いたのです。また、全く知らない人から名前を呼ばれても反応は薄く、飼い主に呼ばれると振り向く、などの反応を示しました。
ちなみに『猫は自分の名前だけでなく、同居猫の名前や人間の家族の名前も覚える』と言われています。飼育期間が長い猫ほど、覚える傾向にあるようです。
すなわち、猫は学習能力が高く、名前を呼び続けることで自分が呼ばれていることを次第に理解していきます。特に、大好きなご飯をあげるときや、何か猫にとって嬉しいことがあるたびに名前を呼ぶと覚えやすいようです。
人間の声だけでなく、自分の名前が呼ばれていることもしっかりと理解しているのですね。
3.普段話しかけられている言葉も理解
猫に対して話しかけるとき、猫語を使ったり、人間の子供と話す時のような高い声で話していたりする飼い主は多いのではないでしょうか。
実は、猫は自分が話しかけられていることも理解しているのです。飼い主の話しかけ方で、自分に声をかけている言葉だと学んでいきます。
デ・ムーゾン氏は、普段から猫語で話しかけられている猫に対し、「猫語で話しかけるパターン」と、「大人の人間に話しかける声のパターン」で飼い主の声を聴かせる実験も行っています。すると、猫語には反応し、人間向けの声かけには反応を示しませんでした。
飼い主の言葉や、声のトーンで、自分が話しかけられていることを理解しているようです。
まとめ
今回は、猫が飼い主の声を判別できているかどうかという件について今分かっている3つおn事実についてお伝えしました。
猫は人間が普段発する言葉を、実はしっかりと聞いているのです。普段あまり興味なさそうだったり、呼びかけても反応が無い時もあったりしますが、私たち人間が思う以上に耳からの情報で学んでいます。
長い時間を共にすればするほど、猫も飼い主の声や言葉を理解するようになっていくのでしょう。
そしてそれは、猫との信頼関係が築けている証拠でもあります。ぜひこれからも、大切な猫に向けて色んな言葉で話しかけてあげてください。