掃除をしていると愛猫の宝物が続々と…
掃除をしていたら、ソファやベッド、洗濯機などの下やテレビ台の裏といった狭い隙間から、猫じゃらしやネズミのオモチャのような愛猫のおもちゃや、失くしてしまって探していた靴下やアクセサリー、日用品のちょっとしたものなどが出てきて驚いたという経験はないでしょうか。
愛猫が遊んでいて入り込んでしまい、取り出せなくなっていたのだなと考えておられるかもしれませんが、実はそうとも限らないようです。というのは、猫にはお気に入りのおもちゃやご家族の持ち物を、自分の宝物として隠しておくという習性があるようなのです。
猫がつい隠してしまうモノ
では、猫が宝物を隠したがるのはなぜなのでしょうか。
1.お気に入りのおもちゃ
やはり、思わぬところからよく出てくるものの代表格は、愛猫のお気に入りのおもちゃでしょう。
ネズミのおもちゃや猫じゃらしの先の部分など、はっきりおもちゃだと分かるものも多いですが、いつの間にかおもちゃにされて遊んでいたペットボトルのキャップやストロー、ご家族お手製のオルミホイルを丸めたボールなども隠すことが多いようです。
2.飼い主さんがよく使っているもの
愛猫がおもちゃにするようなものとはちょっと異なり、ご家族の靴下といった下着やミニタオル、ヘアゴムといった、飼い主さんやご家族の匂いが強く染み込んでいるものや、ペン、スマホ、アクセサリーなどの普段よく使っているものも、隠されていることが多いようです。
3.お気に入りのおやつ
たまにもらえるお気に入りのおやつなども、こっそり隠しておくことがあります。
ソファの下から干からびた煮干しや高級なドライフードなどが出てくると、あまり気持は良くありませんよね。普段から、狭い隙間も忘れずに掃除をした方が良さそうです。
猫がモノを隠してしまう理由と隠し場所
では、猫がモノを隠してしまう理由にはどのようなものはあるのでしょうか。隠し場所とあわせて解説します。
生まれ持った本能のせい
猫の体は、狩りをすることに非常に適した構造をしています。いつでも身軽に動けるように、胃の容量も少なくできています。そのため一度に食べられる量も限られており、食べきれなかった獲物は自分の寝床の近くに持ち帰り、隠しておいて後から食べていました。
その習性が今でも残っていて、猫は自分が落ち着ける場所に獲物を持ち帰っているのだろうと考えられています。猫にとって遊びは狩りであり、おもちゃは獲物です。そのため、猫の宝物にはおもちゃが多いのだと考えられているのです。
猫のおもちゃがよく隠されている場所は、ソファやベッド、洗濯機の下やテレビ台の裏というような狭い隙間でご家族の目が届かない場所が多いですよね。これも、『猫が隠れて獲物を食べるのに適した場所』だと考えると納得できます。
身近に置いて安心したいから
飼い主さんがよく使っているものや、匂いが強く染み付いたものを隠すのは、いつでも身近に飼い主さんやご家族の匂いのするものを置いておき、安心したいからだという説が有力です。
特に愛猫の寝床の中で見つかった場合には、獲物としてのおもちゃという位置付けではなく、「飼い主さんの匂いを嗅ぎながら安心してゆっくりと眠りたい」という心境の表れなのかもしれません。
モノを隠させない対策は?
猫がお気に入りの物を狭い場所や寝床につい隠してしまうのは、前述の通り本能の名残りや自分が安心して眠るためなので、基本的に止めさせるのは難しいでしょう。それに、猫にとって何が宝物になるのかも、事前に察知するのはハードルが高いです。
そこで、猫に宝物を隠すのを止めさせるのではなく、「これが失くなったら困る」という隠されたくないものは、愛猫の手が届かないところにしまってしまうという対策をおすすめします。
また猫がおもちゃにしたがるようなものは、大抵猫の口に入ってしまう程度の大きさのものです。そのため宝物は誤飲事故の元にもなりやすいので、目を離した隙きに遊んだり隠したりしないよう、しっかりと管理しておくことが大切です。
まとめ
愛猫が好んでよく遊ぶおもちゃがいつの間にか失くなってしまい、後日家具や大型家電品の下などの狭い隙間から出てくることがよくあります。愛猫が夢中になって遊んでいたら、偶然入り込んでしまい、取り出せなかったというケースもあるでしょう。
しかし、猫にはお気に入りの宝物を隠したがる習性があるため、すべてが偶然というわけではないようです。
特に、飼い主さんが普段よく使っているものや匂いが強く染み付いたようなものが失くなってしまった場合は、愛猫が心の安らぎを求めて自分の寝床やお気に入りの場所に隠しているのかもしれません。
大切なものや誤飲しそうなものは、愛猫の手が届かないところにしっかりと保管するようにした上で、愛猫の宝物隠しについては温かい目で見てあげましょう。