1.遠くの何かをもっと見たい
猫も後肢で立てば、当然より遠くが見えますよね。鳥がいる、ネズミがいる、大好きなお母さんが帰ってくる様子がよく見えます。
私たちが背伸びをしてつま先立ちして見るのと同じように、猫も文字通り壁に手をつき、つま先立ちで遠くの何かを見るのです。
2.何かを警戒している
猫が二本足で立つのは、見たいものが怖いものの場合です。例えば犬やカラスなど、危険なものがどこにいて、どのくらいの距離でいるのかや、それが本当に怖いもので自分に気付いているのかなどを、確認しなければなりません。
身を隠しつつ、目立たないよう目元だけそっと出して見ているときは、きっと不審物を見つけたとき。怖いものを見極めて、退路を探しているときです。
3.距離を測る・何か取りたい
高いところに行きたいとき、体力自慢の経験豊富な猫は目測だけで飛び乗ります。しかし体力に自信がなかったり落ちた経験があったりすると、猫も慎重になるようです。
そういう猫はいきなり行きたい場所には行きません。伸び上がって足場を確かめ、自分の能力を計算したあとゆっくりジャンプするのです。
4.気を引きたい・注目を浴びたい
猫は人の目を引くことにとても熱心で、怒られてでも飼い主さんを振り向かせたい猫はたくさんいます。しかしもしそれがプレーリードッグのような可愛い座り立ちなら、強力だとは思いませんか?
座り立ちが得意なのはスコティッシュホールドやマンチカン。どんな猫でもできるのですが、足が太めで短め、筋肉質な猫の方が楽に姿勢を保てるようです。
5.ドアを開けたい・向こうへ行きたい
向こうの部屋に行きたいとき、普通猫は扉の前に座り込み「ドアを開けて」の身振りをします。しかしもしそこで猫が立ち上がり、ノブに鼻を寄せたり前肢を伸ばして見せたなら、それは「ノブを使って早く開けて」のサインです。
実は猫は人が扉を開ける様子を見て、ノブを触ると扉が開くと分かっています。そのため自力で扉を開けられるようになる猫もいれば、わざわざノブをガチャガチャさせ、開けろの合図を送る猫がいるのです。
まとめ
猫は人と同じように、現実的な問題解決の方法として二本足で立っています。しかもその姿が可愛く見えてしまうのも、人と似ているかもしれません。
猫が柔らかい肩関節や股関節を持っていたおかげで、私たちは「長靴をはいた猫」のような豊かな物語の世界を楽しめます。
しかしそれに引きずられすぎて、猫本来の要求を聞き漏らさないように気をつけなければなりませんね。