1.大声で鳴いている
「アオーン」や「ニャーオ」といった少し長めの大きな鳴き声は、猫が寂しかったり、何かを要求したりするときに聞いたことがあるかもしれません。
飼い主に訴えかけるような鳴き方は、日々のストレスや不満が溜まっていることも多いため、猫の生活環境の見直しがとても大切です。しかし猫の鳴き声が変わったり、異常な鳴き声で鳴き続けている場合は病気が潜んでいる可能性もあります。
- 認知症
- 脳腫瘍
- 甲状腺機能亢進症など
とくに高齢の猫が発症しやすい「認知症」の場合、飼い主に対して攻撃的になったり、夜中に突然大きな声で鳴いたりすることも。しかし、「脳腫瘍」等の脳の病気や「甲状腺機能亢進症」のようなホルモンの疾患でも、認知症に似た症状が見られます。
このように、見た目だけでは病気かどうか、しかもどんな病気なのかを判断することが難しい場合もあるため、鳴き声の他にも変わった様子があれば、早めに動物病院を受診することをおすすめします。
2.唸るように鳴いている
猫の「ウ―」と唸るような鳴き声は、強い恐怖心や警戒心から自分の身を守るために発する鳴き声です。しかし、慣れている飼い主が体に触れようするときなどに継続的に拒んで鳴く場合は、病気やケガの可能性を疑いましょう。
猫は尿路結石症などの泌尿器系の病気にかかりやすいですが、トイレに入っているときに唸り声を出していたら注意が必要です。結石の大きさやできている場所などによっては、排尿時に激しい痛みを伴い痛さのあまり鳴くことがあります。
猫が唸るように鳴いていたら、飲水量の変化や排泄した尿の状態も合わせて確認するようにしましょう。
3.猫の声がかすれている
「ニャー」と鳴く猫の声がかすれ、聞き取りにくい鳴き声が続いている場合は、猫風邪などのウイルス感染の可能性もあります。異常な鳴き声以外にも体に異変がないかをチェックしてみましょう。
- 目やに
- 結膜炎
- せき
- 鼻水
- くしゃみなど
猫風邪などのウイルスによって喉の炎症を起こしてしまうと、猫の鳴き声や体に様々な異変がでます。
猫風邪は、免疫力が十分でない仔猫や高齢猫にとっては重症化のリスクもありますし、多頭飼育では感染を広げてしまうかもしれません。鳴き声以外にも「目やに」「くしゃみ」「鼻水」などの別の症状が見られたら病気を疑い、早急にかかりつけの獣医師に相談することが大切です。
その他、猫の声がかすれている原因には大きな環境の変化やストレスなどによって声を出しづらくなっている場合もあります。繊細で変化を嫌う猫なので、元気のない様子が見られたら何かしらの影響を受けて体調を崩していることも考えられるでしょう。
まとめ
猫の鳴き声にはバリエーションがあり、鳴き声や鳴き方から猫が今どのような気持ちでいるのかを知ることができます。もしも愛猫がいつもとは違う異常な鳴き声を発していたら、大きな「ストレス」や「病気」などが原因となっている可能性もあるため注意が必要です。
猫の性格によってはおしゃべりするように鳴く子から、全く鳴かない子など、個体差はあります。普段の愛猫の様子と比較して、体の異変や行動に異常がないかを確認しましょう。
猫の鳴き声は体の異変を飼い主に知らせるひとつの手段でもあります。
鳴いている理由が分からなくとも、その鳴き声の違和感から病気の早期発見に繋がる可能性がありますので、早めに動物病院を受診するよう心がけましょう。