1.ストレス
猫はストレスがかかるとハゲができてしまうことがあります。
猫は転位行動として、爪研ぎやグルーミングを行います。大きなストレスによって同じところばかりをグルーミングすると炎症を起こし被毛が抜けハゲができてしまいます。特に、お腹や手足など舐めやすい場所に多く見られます。
人間の引っ越しによるテリトリー変化、同居猫や動物との相性不和、落ち着けない環境など猫が抱えてしまうストレスは多くあります。なるべくストレスをかけない生活をすることが大切です。
2.寄生虫による病気
ノミアレルギー性皮膚炎、疥癬症など寄生虫によりハゲができてしまいます。
ノミアレルギーは、ノミが血を吸うときに出す唾液に猫がアレルギー反応を示します。アレルギーのため、刺された場所と関係なく激しい痒みがあります。そのため、手や足で掻いて炎症を起こしハゲができます。
疥癬症は、肉眼では発見できないヒゼンダニが皮膚にトンネル状の穴を掘り寄生します。初期は顔や耳のふちにハゲや炎症が起こってきます。激しい痒みのため出血し、悪化しカサブタができます。
寄生虫を発見したら、数ヶ月は猫に駆除薬を使用し、猫の環境も清潔にすることで寄生虫を一掃しなければなりません。また、同居猫とは隔離する必要があります。免疫力が下がらないように食事などにも注意が必要です。
3.皮膚糸状菌症
カビや酵母の仲間である糸状菌に感染すると、円形にハゲができます。
痒みはほとんどありませんが、十円玉のようなハゲが顔面から全身にできます。悪化するとハゲ部分が広がり、フケが出たりカサブタになったりします。
内服薬で治療し、全身の毛を刈って薬用シャンプーをする必要があります。
4.尾腺炎
しっぽのつけ根の一部が炎症を起こし、痒みや痛みからハゲができます。
別名スタッドテイルとも言われ、皮脂が過剰に分泌され被毛がベタつき毛が固まり強いニオイもします。悪化すると細菌に感染する危険性があります。原因は不明ですが、去勢を行なっていないオスに見られることから性ホルモンの分泌異常が関わっていると見られます。
投薬、薬用シャンプーなどが必要です。
5.内分泌系の病気
副腎皮質機能亢進症や甲状腺機能亢進症などの内分泌系の病気によってもハゲができます。
両方とも、多飲多尿の症状が見られます。副腎皮質機能亢進症では左右対称のハゲができます。他の病気で使用しているステロイド剤の長期服用が原因となる事が多いようです。
甲状腺機能亢進症では食欲が増進するのに痩せて毛艶が悪くなりハゲができます。甲状腺の腫瘍などが原因です。
まとめ
猫に『ハゲ』ができる5つの原因 対処法と病気の可能性についてお伝えいたしました。
猫にハゲが出来てしまう原因は様々です。ハゲを確認した場合はなるべく早く病院を受診し、適切な治療を受けるようにしたいですね。