1.ケガをしている
外猫は他の猫とのケンカによってケガを負うことがありますが、完全室内飼いの猫でも注意が必要です。室内で起こる猫のケガは「捻挫」や「骨折」が多く、しっぽや足をドアに挟まれる、ジャンプして着地に失敗してしまうといった予想外のケガをしてしまう可能性は十分に考えられます。
捻挫は部分的な腫れや足を引きずるといった症状が見られますが、骨折の場合は加えて強い痛みを感じると激しく鳴いたり、痛さからパニックを起こして暴れたりすることもあります。
骨折には骨が折れてしまった重度のものから、ヒビだけの場合など状態に差があり、見た目には骨折したところが分かりにくいこともあるでしょう。
いずれにせよ、早期の発見と患部を適切に固定するなどの早めの処置を行えば回復は早まるかもしれませんので、愛猫の体や動きの異変に気付いたら動物病院へ連れて行ってあげましょう。
2.病気の可能性
猫がなりやすい病気のひとつに「尿路結石症」がありますが、結石ができた場所によって症状や病名も異なります。そのなかでも結石が尿道に詰まる「尿道結石」を発症すると排尿時の強い痛みによって激しく鳴く場合があります。
- トイレで排泄時に鳴く
- 血尿が出ている
- 尿がキラキラしている
- 尿がほとんど出ていない
- トイレに行く回数が多い
尿路結石症はどの年齢の猫でも発症する可能性はありますが、メスよりもオスの方が尿道が細いため、結石が詰まるリスクは高まります。結石が詰まり尿が出なくなると、急性腎不全から「尿毒症」となって猫の体に様々な障害を引き起こします。
上記のような症状や排泄トラブルが愛猫に見られたら、病気を疑って早急に動物病院を受診しましょう。
3.認知症の疑い
猫も人と同じく高齢化が進み、寿命が伸びていることで認知症を発症することも少なくありません。
認知症は症状が悪化していく進行性の病気のため、下記のような症状や問題行動が見られたら認知症を疑い、できるだけ早い段階で愛猫に合った適切な対応が必要になります。
- 大きな声で鳴く
- 異常に食欲がある
- トイレ以外で粗相をする
- 同じ場所をウロウロする
猫は認知症になると「夜鳴き」をすることが多くありますが、食欲が急に増したり、失禁や粗相といったトイレに関する問題行動などがある場合は、認知症以外の他の病気が隠れている可能性もあるため、まずは動物病院での相談をしてみることが大切です。
まとめ
飼い主さんに甘えたかったり寂しかったり…。日常の中で様々な理由から鳴くことも多い猫ですが、大きなストレスを抱えている時や病気、ケガなどで体に異常が起きている時の鳴き方は違います。
猫の体に病気が潜んでいる場合は、異様な鳴き方の他にも愛猫の体や動きに何かしらの異常が見られることが多いので、注意深く様子を確認する必要があります。
少しでも不安に感じたらかかりつけの獣医師に相談するか、早めに動物病院を受診しましょう。
日頃から愛猫の様子に目を配り、速やかに普段と違う状態を発見することで適切な対応をしてあげたいですね。