猫が『お風呂場』に来る時の気持ち5つ 水が苦手なのにどうして?

猫が『お風呂場』に来る時の気持ち5つ 水が苦手なのにどうして?

一般的に、猫は体が濡れることを嫌がります。にもかかわらず、飼い主さんが入浴しようとすると、一緒にお風呂場について来る猫がいるのはなぜでしょうか。その猫が、特別水を嫌がらないというわけではなさそうです。そこで今回は、一般的に考えられている、猫がお風呂場に来る時の気持ちについてご紹介します。

何故かお風呂場について来る猫がいる

お風呂場で遊ぶ猫

猫の祖先であるリビアヤマネコは、昼と夜の寒暖差が激しい地域で暮らしていました。体が濡れた状態で夜になると、夜の寒さに加えて水分の気化熱で体温が奪われるため、死に直結してしまいます。そのため、猫は本能的に体が濡れることを嫌がるのだといわれています。また、水を弾かない被毛が体にベタッと張り付くのが気持ち悪いのだともいわれています。

このように、体が濡れることを嫌がるにもかかわらず、なぜかお風呂場について来て一緒にいたがる猫がいます。もちろん、その猫も体が濡れることは好きではないようです。それなのに、なぜわざわざお風呂場に来るのでしょうか。

今回は、一般的に考えられている、猫がお風呂場に来る気持ちについてご紹介します。

猫がお風呂場に来る時の気持ち

浴槽の縁の乗る猫

1.一緒にいたい

最もよく聞かれる理由が、「飼い主さんと一緒にいたい」というものです。

昼間仕事等にでかけてしまう飼い主さんの場合、一緒にいられる時間は夜の間だけです。中には、お風呂の中で半身浴をするなど、時間をかけて入浴される飼い主さんもおられるでしょう。その場合、入浴タイムは猫にとって飼い主さんのそばにいられる絶好のチャンスなのです。

2.純粋な興味

お風呂場は、普段から開放されている空間ではありません。そして、飼い主さんがお風呂場に入ると、ザバザバと水の音が聞こえるなど、明らかに他の部屋にいる時とは様子が異なります。そのため、猫にとって「この部屋では一体何が起きているのだろう」という興味が湧くのだと考えられています。

3.水が魅力

水に興味津々

一般的に、猫はウォーターボウルに溜まっている水を飲みます。しかし、溜まっている水は飲みたがらず、蛇口から流れる水を飲みたがる猫も多いです。これは、猫が流れている水が新鮮であるということを本能的に知っているからだといわれています。

お風呂場に来た時に蛇口から出る水を飲ませてもらったことのある猫は、それを覚えていてお風呂場に入りたがるのかもしれません。また、浴槽に溜まっているお湯を覗いたことのある猫は、その様子が楽しかったため、また見たくてお風呂場に来ているのかもしれません。

体がぐっしょりと濡れることは嫌がる猫でも、お風呂場でぐっしょりと濡れるという経験をしなければ、お風呂場の水に魅力を感じるということです。

4.タイルが気持ち良い

お風呂場の床のひんやりとした感触が心地よくて気に入っているとも考えられています。お風呂場に自由に出入りできる環境の場合、猫は暑さをしのぐためにお風呂場に入ることがあるかもしれません。

5.ナイト気取り?

我が家の長男坊猫がそうだったのですが、私が浴槽につかっている間、扉が半開きの状態の入り口に、私に背を向けて座るのが習慣でした。そして、時々振り返っては私の顔を見つめていました。それはまるで、私を見守ってくれているナイトのような様子でした。

猫がお風呂について来る理由の中に、「飼い主を見守りたい」という理由もよく見かけます。我が家の長男坊のような猫が、他にもいるのだなぁと思ったものです。

しかし、私を見守っていたというよりも、自分の縄張りを守っていたのではないかと思うようになりました。当時は3匹の猫と一緒に暮らしており、みんなが集まるリビングを中心に、なんとなくこの子の縄張りはこのエリアというのが決まっていました。

主に長男坊の縄張りは、廊下と洗面所、玄関までのエリアだったのです。普段は浴室に入れないようにしていましたので、彼が浴室に入れるのは私が入浴中の時だけです。彼が他の猫が浴室に入って来られないように座っていた理由は、縄張りを守っていたからなのでしょう。

お風呂場が好きな猫への注意点

浴槽の中で遊ぶ猫

最後に、お風呂場が好きな猫への注意点についても触れておきます。

浴室内では目を離さない

浴室内には、お湯が張ってある浴槽や、石鹸やシャンプーなどの洗剤もあります。猫にとって必ずしも安全な場所ではありません。愛猫を浴室内に入れる場合は、必ず目を離さないようにしましょう。

留守中は浴室に入れないようにする

基本的には、猫が単独で浴室に入れないようにしましょう。中には扉を開けることが得意な猫もいます。開けられないと思っていても、万が一ということがありますので、扉をしっかりと閉めている場合でも、浴槽には水を張っておかないようにしましょう。

浴槽に蓋をしてあるので大丈夫だと考える飼い主さんもおられるかもしれませんが、蓋の上に猫が乗り、その状態で蓋が外れてしまうこともあるかもしれません。たとえ蓋があったとしても、留守中の浴槽に水を張っておくことはおすすめできません。

まとめ

水遊びする猫

飼い猫にとって、飼い主さんは親のような存在です。昼間、長い間一人でお留守番をしている猫にとっては、たとえ入浴中でも一緒にいられるものなら一緒にいたいと思うようです。

また、毎日同じ室内で同じような生活をしている猫にとっては、他の部屋とは異なる環境の浴室には、魅力的に感じられる刺激が多いようです。

体が濡れることを嫌うものの、飼い主さんが入浴する時に一緒にお風呂場について来る猫には、猫なりの理由があるようです。

猫の興味や欲望を満たし、かつ安全に過ごせるよう、飼い主さんと愛猫だけの特別な入浴タイムを楽しんでください。

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