1.王族からのプレゼント【シャム】
タイ王国が「シャム」と呼ばれていた古代には、猫のシャムはタイ王朝によって「門外不出」とされていました。「外国に出してはいけない」といった意味で、王族のほかには僧侶など身分の高い人だけが飼うことを許されていたのです。
1871年に猫愛好家ハリソン・ウィアー氏によって開かれたロンドンキャットショーで、初めてイギリスで披露されました。
ハリソン氏もその美しさに驚き「ポインテッドは悪夢のように素敵」「エレガントな肌」と両極端な言葉で称賛したと伝えられています。そうしたドラマチックなデビューの後しばらくして、タイ王室から贈られるという形でイギリス総領事館にもたらされ世界に広がりました。
- フィジカル面では、スレンダーなラインを保ち機敏な動作を生み出す強い筋肉が特徴です
- 気高く冷たい印象すらある芸術的な被毛に反して、性格は甘えん坊で寂しがりやな面があり、同時に行動的ないたずら好きです
2.奇跡の被毛【バリニーズ】
長毛の猫で、自然な突然変異によってシャムから生まれた純血種です。
ゴージャスな長毛にシャムと同じポイントカラーの組み合わせはまさに奇跡で、バリのダンサーに例えられる物腰も人々の目を惹きます。
- アメリカで多く飼われ、そこでは経験的に「とても健康的な猫」との飼い主さんの声がよく聞かれます
- 性格は愛情深く、好奇心が強く社交的でもあり、活発によく遊びます
3.幸運のしるし【コラット】
タイで古くから「幸運をもたらす猫」として愛されてきたコラットは、ロシア出身のロシアンブルーによく似ています。違いは被毛で、ダブルコートのロシアンブルーに対してコラットはシングルコートで、抜け毛が少ないのも特筆すべき点です。
- フィジカル面で特記すべき頭の形は、コラットでしか見られない「ハート形」で、全身は丸っこく筋肉質なため、だっこするとずっしりと感じます
- 性格は穏やかさと気高さが同居し、運動が大好きです
まとめ
今日のねこちゃんより:まる♀ / シャム / 3kg
どの猫もとても魅惑的で、一緒に過ごす時間を想像すると夢見心地になってしまいますね。
最後に、お迎えの際に注意することもお伝えしておきます。
シャムは短毛なため、バリニーズよりも寒さに弱いといわれます。コラットは焼きもちをやくことがあるので、多頭飼いの際には気を配ってあげたいものです。
3種に共通するのは「賢いゆえの繊細さ」といえます。そこを意識して丁寧にお世話をすることで、品格のある美しい姿をたくさん見せてくれることでしょう。