猫の名前
新しい家族として猫を迎え入れる場合、飼い主さんが最も頭を悩ませるのが「名付け」かもしれません。その猫のことだけを示す唯一無二のものが名前です。飼い主さんはあれやこれやといろいろ考え、悩んで名前を付けられるのではないでしょうか。
今回は、いろいろと悩んでなかなか名前を決められないという飼い主さんの参考になるように、愛猫に名前を付ける際の考え方を、名付けのコツとしてご紹介します。
猫の名付けのコツ
1.猫が聞き取りやすい
やはり、猫自身に自分の名前を覚えてもらいたいと思うのが飼い主心でしょう。そのためには、猫にとって聞き取りやすく、覚えやすい名前であることがポイントとなります。
猫にとって聞き取りやすいのは、「短い音節で適度に濁音が入っている音」だと言われています。猫の名前人気ランキングでも、上位に入っているのは2〜3音節程度の名前が多いようです。
2021年のアニコム損保が発表した猫の名前ランキング上位から該当する名前を拾ってみると、下記のようなものが挙げられます。
オス:ムギ
メス:ムギ、ベル
もちろん、必ず濁音が入っていなければいけないということではありません。「キビノジョウ」のように濁音が入っていても長い音節の名前よりも、「レオ」や「キキ」のように2〜3音節程度の短い名前が、猫にも聞き取りやすく飼い主さんも呼びやすい名前になるでしょう。
2.飼い主が愛着を持てる
自分の名前を覚えてもらうためにも、猫にはその名前に良いイメージを持ってもらいたいものです。そのためにも、飼い主さんがその名前に愛着を持てる名前であることが理想的です。
飼い主さんが良いイメージや愛着を感じている名前であれば、呼び声も自然に明るく、呼びかけ方も優しくなるでしょう。明るく少し高めのトーンで優しく呼びかけ、その後にご飯やおやつをもらえる、撫でてもらえるといった猫にとって嬉しい出来事が続くことで、猫は自分の名前が呼ばれると「良いことがある」と認識するようになります。
逆に名前を呼んで叱っていると、猫は自分の名前が呼ばれると「嫌なことが起きる」と思ってしまいます。良い名前を付けたら、名前を呼ぶタイミングについても注意をすると良いでしょう。
3.同居者と似ていない
もちろん、猫には「名前」という概念はないでしょう。しかし猫に「自分が呼ばれている」と気付いてもらうためには、普段よく耳にする別の言葉と似ていない方が識別しやすいはずです。
そのためには、身近な家族の名前と似ている音の組み合わせは避けた方が良いでしょう。例えば、猫の名前が「リク」である場合、郁子さんという娘さんのことを普段「イク」と呼んでいると、「イク」なのか「リク」なのかが紛らわしくて聞き分けづらいというようなことが生じます。
多頭飼いの場合や、ご家庭内で名前を呼び合うようなご家族が多い場合は、呼び方も含めてそういった点も注意した方が良さそうです。
4.飼い主さんの姓とも相性が良い
動物病院に行くと、飼い主さんの姓の後に続けて猫の名前を呼ばれることが多いようです。そのため、気になる飼い主さんの場合は、ご自身の姓とも相性のよい名前をつけてあげると良いでしょう。
飼い主さんの好みにもよりますが、「坂田マックス」とか「田中ベル」などと姓と続けて呼ばれると外国系の名前は気恥ずかしいといった場合は、「鈴木小梅」とか「岡本小鉄」のような和風の名前が良いかもしれません。
5.字画が良い
猫の名前についても、姓名判断や字画に関して解説しているサイトや書籍が多く出ています。猫の名前の字画は、平仮名か片仮名で数えます。漢字表記の場合は一旦平仮名に変換して数え、名前の総画数で吉凶を判断するそうです。
<猫の名前の吉数>
1、3、5、6、7、8、11、13、15、16、17、18、21、23、24、25、31、32、33、35、37、41、47、48
<猫の名前の凶数>
2、4、9、10、12、14、19、20、22、26、27、28、29、30、34、36、38、39、40、42、43、44、45、46、49
例えば愛猫の名前を「ムギ」とした場合は7画、「麦」とした場合は「むぎ」と変換して10画になります。7画は吉数ですが10画になると凶数になってしまうため、同じ読み方でも、カタカナ表記で「ムギ」と名付けてあげた方が、字画的には良い名前になるようです。
まとめ
一度名前を付けたら、その猫の生涯を通して呼び続けることになります。そのため、飼い主さんは後悔しないようにいろいろなことを考えて悩んだ末に決められることと思います。
今回ご紹介した名付けのコツを参考に、後悔のない名前を付けてあげてください。そして何より、愛猫が自分の名前を気に入ってくれることが一番大切です。
また、叱る時に名前を呼んだりせずに、愛猫が自分の名前に対して「呼ばれると良いことが起こる」と思えるような呼びかけ方をするようにしてあげてください。