猫を飼いたい人に必要な『責任と覚悟』9つ!人生や環境が変化しても飼育する心構えを!

猫を飼いたい人に必要な『責任と覚悟』9つ!人生や環境が変化しても飼育する心構えを!

ステイホームや働き方改革など、世の中は時々刻々と変化しています。そのような中でも日本のペット大国ぶりはあまり変わっておらず、一時の生活の変化で猫を飼い始めたものの、すぐに手放してしまうといったような出来事も増えているようです。これから猫を飼いたいと思っている方にぜひ考えていただきたい、飼い主の責任と覚悟についてご紹介します。

猫を飼う結論を出す前に

保護猫達

日本がペット大国だと言われて久しいですが、これは決して褒め言葉ではありません。日本のペット業界や飼い主のモラルなどを揶揄する意味も含めて使われているように思います。

「動物の愛護及び管理に関する法律」の改正やさまざまな方々の努力もあり、猫の殺処分数は減少してきています。それでも、猫と一緒に暮らし始めたもののすぐに手放してしまうといったような事例は後を絶たないようです。

これから猫と一緒に暮らそうと思っておられる方には、一歩を踏み出す前によく考えていただきたいことがあります。それは、飼い主となることの責任と覚悟についてです。

15年以上にわたる猫との暮らしをシミュレーションし、猫と一緒に暮らすことでお互いが幸せになれるのかを想像してみてください。結論を出すのは、その後でも十分です。

猫にとっての「幸せな暮らし」を考える

安眠する猫

ネズミ退治の能力を買われていた時代の飼い猫は、半野良のように暮らしていました。しかし現在の猫の生活は、生涯を人の管理下で過ごす形へと変わりました。猫を飼うということは、その猫の一生をすべて引き受けるということなのです。

例えば、家族に猫アレルギーが出た、忙しくて世話をする時間がなくなった、転勤先に連れて行けない等々の事情が生じても、安易に飼い猫を手放すことなく解決するための努力をするのが、飼い主さんとしての責任です。

また猫と一緒に暮らしている間は、愛猫も飼い主さんも、共に幸せであることが大切です。そうでなければ、わざわざ猫と一緒に暮らす意味がありませんから。

そのために、愛猫に対して次のような自由を保証することが、飼い主さんの責任だと考えられています。

  • 飢えと渇きからの自由
  • 不快からの自由
  • 痛み負傷病気からの自由
  • 恐怖や抑圧からの自由
  • 本来の行動がとれる自由(猫本来の習性を発揮できる)

愛猫にこのような自由を保証することで、飼い主さんは愛猫から「幸せで愛情豊かな人生」を得ることができるのです。

ではこれらのことを踏まえた上で、猫の飼い主さんに求められる「責任と覚悟」について改めて確認してみましょう。

猫を飼いたい人に必要な責任と覚悟

上から見下ろす猫

1.一緒に暮らせる住居の確保

まず、猫と一緒に暮らせる住居の確保が必須です。ペット不可の物件で、内緒で飼い始めないでください。

猫は鳴きます。家中を走り回ります。排泄もします。完全室内飼いでも、猫を外に連れ出さなければならないことは必ずあります。見つかったので手放しますというわけにはいきません。

2.同居家族全員の合意

同居家族がいる場合、全員が同じ気持ちで猫を迎え、猫に接することが大切です。ご家族全員を説得できない限り、勝手に猫を迎え入れるべきではありません。

3.猫アレルギー発症リスクの確認

「家族が猫アレルギーになった」は猫を手放す理由にはなりません。心配な場合は、事前に検査をしてリスクを排除しておくべきです。

4.どんな状況でも猫の世話を続ける覚悟

猫と在宅ワーク

猫の平均寿命は15歳強です。20年以上元気に過ごしてくれる子も少なくありません。その間、飼い主さんの生活に何の変化も起こらないわけはありません。飼い主さんには、人生でどのような変化が起きても、変わらずに愛猫の世話を続ける覚悟と知恵が求められます。

5.経済的基盤

猫の一生を引き受けるためには、経済的基盤が必要です。特に医療費は、健康保険制度のようなものがないため、全額負担が求められます。できれば、猫のために将来必要となるであろう闘病や介護のための費用なども考慮したいところです。

6.猫の習性を知る

獲物を狙う猫

猫本来の行動を取らせるためには、猫のことを知る必要があります。猫の五感の性能や使い方、体のつくり、習性や狩猟本能に関することなどをきちんと学びましょう。

7.正しいしつけ方を知る

愛猫も飼い主さんも共に幸せであるためには、猫に人間社会のルールを知って貰う必要があります。そのために必要なのが、しつけです。猫が自ら進んでルールに従った行動を取るように誘導するための、正しいしつけ方を学びましょう。

8.かかりつけの動物病院をつくる

動物病院

どんなに愛情があっても、飼い主さんだけで完璧に愛猫をケアすることは難しいです。できるだけ早く信頼できるかかりつけの病院を作りましょう。動物病院は、治療や予防だけではなく、健康管理、日常のお手入れ、飼い方など困ったことを気軽に相談できる場所になってくれます。

9.万が一への備え

常に万が一のことを考え、準備することが大切です。災害時の避難の準備はもちろん、飼い主さんご自身の身に万が一のことがあった場合のことも考えておきましょう。特に、愛猫をお願いできる先をみつけておくことは、非常に大切です。

まとめ

高齢女性に抱かれた猫

「一緒に暮らし始めればどうにかなる」という気持ちで猫を迎え入れてしまい、どうにもならなくなってからでは遅すぎます。猫を迎え入れる前に、これからの15〜20年間をシミュレーションしてみてください。

体調を崩している時でも、愛猫はお腹をすかせ排泄します。趣味の旅行にも行けなくなるかもしれません。ご近所に迷惑をかけないような配慮も必要です。ご自身やご家族の健康状態やお仕事の状況と、愛猫の歳のとり方の関係も重要です。

それでも頑張れると思えたなら、きっと有意義で、楽しく愛情豊かな愛猫との暮らしを持てることでしょう。

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