猫の『睡眠』にまつわるトリビア6つ!快眠のためにすべきこととは?

猫の『睡眠』にまつわるトリビア6つ!快眠のためにすべきこととは?

猫の語源は「寝子」だという説があります。子猫時代だけではなく、成猫になってからも1日の2/3程は眠っているからです。動物にとって、睡眠時間は生きていくために必要な時間です。猫の睡眠にまつわるトリビアを応用して、「寝ているから大丈夫」ではなく「寝ている時こそ快適に」を目指して、愛猫にしっかりと快眠をとってもらいましょう。

猫の語源は「寝子」と言われているほど

うとうとする猫

猫の語源には諸説ありますが、最もよく耳にするのは「寝子」だという説です。子猫は1日に20時間は眠っています。成猫になってからも1日に14〜16時間は眠っていますので、頷ける説です。

実際に、いつ見ても寝ていることが多いなぁと、少し羨ましく感じている飼い主さんも多いのではないでしょうか。

しかし、猫たちは決して怠けているわけではありません。猫の睡眠について知ることで、長寿のためにも大切な睡眠を、愛猫にもしっかりととってもらうための工夫を凝らしましょう。

猫の睡眠にまつわるトリビア

1.猫が長時間眠る理由

寝顔のアップ

成猫が長時間眠っているのにも、理由があります。猫はハンターですので、生存するためには狩りをすることが必要でした。肉食は一度に多くのカロリーを摂取できますが、獲物を捕まえるためにも多くのエネルギーを消費します。

狩のためにエネルギーを温存する必要があったのです。また、ハンターであると同時に獲物でもありましたので、いつ敵に襲われても全力で逃げなければならないという事情もあります。

子猫が長時間眠っている理由は、人間の赤ん坊と同じです。眠っている間に成長ホルモンが分泌され、また脳内の情報整理や新しい神経が作られるのも睡眠中です。すくすくと成長するためには、多くの睡眠が必要なのです。

またシニア期に入った猫も、睡眠時間が長くなります。これは、加齢により筋力が落ちて、活動量が低下するためです。

2.猫の睡眠サイクル

熟睡する猫

人の睡眠と同じように、猫にもレム睡眠とノンレム睡眠があり、猫独自のサイクルで睡眠が構成されています。

レム睡眠は、身体は眠っていて脳が起きている浅い眠りです。ノンレム睡眠には4段階あり、段階が進むにつれより深い眠りになります。

猫も人と同様にレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返すのですが、特徴的なのは、レム睡眠が非常に長いことです。ノンレム睡眠は、1回7分程度、1日分の総時間でも60分程度です。敵に襲われることのない現代の猫たちは、多少長いようですが、それにしても全睡眠時間の内のごく僅かな時間に過ぎません。

この少ないノンレム睡眠時間を確保できないと、猫は睡眠不足になります。

3.猫も夢を見るか

猫団子

夢を見るのはレム睡眠時で、起きている時に体験した記憶を整理し、情報として脳にしまうための処理時に起きる現象だと考えられています。

猫にもレム睡眠がありますので、夢を見ていると考えられます。時々、猫が寝ながら足を動かしたり小さな声で鳴いているのを見かけることがありますが、これらは猫が見ている夢に反応していると考えられています。

4.室温と寝姿との関係

猫は室温によって寝る姿勢が変わります。

頭を身体の中に丸めるようにして寝ている時は寒い時、お腹を上にして四肢を伸ばして寝ている時は暑い時です。身体の表面積の増減により、体温を調節しているのです。

ただし、いずれの姿勢もいざという時にすぐに臨戦態勢になれませんので、安全な場所にいると安心して眠っている証拠でもあるといえるでしょう。また多頭飼いの場合は、寒いと重なり合って大きなお団子のように丸まって寝ることもあります。

5.猫も床ずれをする

老猫

シニア期に入ると、筋力が落ちてきて活動量が減り、徐々に寝ている時間が延びてきます。場合によっては、寝たきりになってしまう猫もいます。寝ているからとそのままにしていると、猫も床ずれを起こします。

なるべくクッション性の高い柔らかい素材の寝床にして、2〜3時間おきには飼い主さんが介助しながら寝返りを打たせるようにしましょう。

6.前足で目を覆うのは眩しいから

飼い主さんのそばで寝たいからか、電気が煌々と点いている部屋で寝ていることがあります。猫は少量の光でも効率よく使うことができるため、人工灯では眩しすぎることがあります。

もし愛猫が前足で目を覆いながら寝ている時には、明かりを遮って薄暗くなるようにしてあげると良いでしょう。

愛猫快眠のための工夫ポイント

箱の中で寝る猫

猫が寝床として好む場所には、大きく3つの条件があります。

1.静かに落ち着いて眠れる場所であること
2.暖かい場所であること
3.安心して眠れる場所であること

1の条件を満たすためには、室内でもなるべく人通りがなく、適度に薄暗くて体をすっぽりと包み込む程度の閉鎖性のある場所が良いでしょう。

2の条件を満たすためには、適度に日が差し込む場所が良いでしょう。また、冬は暖房で暖めた室温が上の方に溜まりますので、高い場所も適しています。

3の条件も、子どもを含めて人に邪魔されず、室内を見渡せる高い場所が適しています。

寝心地のよい素材であれば、寝床自体は簡素なもので構いません。上記の条件に合うような複数の場所に寝床を確保すると、その時々に快適な寝床を愛猫が自分で選んで眠ります。

まとめ

椅子の上で熟睡

猫の眠りに関する6つのトリビアをご紹介し、猫の眠りについて知っていただきました。そして、猫が安心して眠れる寝床の条件についてもご紹介しました。

子猫時代はもちろんですが、成熟した後も睡眠は生きていくために必要な活動です。長時間寝ているように見えますが、実はごく短いノンレム睡眠をしっかりと確保できるように、愛猫に快適な寝床を提供するよう工夫してみてください。

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