ステージ1:物が落ちるのが面白い
子猫にとっては物が落ちて転がること自体とても不思議なことなのです。
何かを落としては熱心に観察し、追いかけて行ってはその秘密を探ろうとします。
これを「物理の法則を学んでいる」という方もいるようですが、倒し方や落ち方・転がり方の法則を学ぶのはまさに物理の授業内容そのもの。どうやら間違いではなさそうです。
ステージ2:拾ってもらって一緒に遊びたい
家庭では猫が目の前で物を落とせば、すぐに誰かがもとの場所に戻します。
それを見た猫はすぐにそういう遊びなんだと考えます。
そのうち猫は「もう1回!」とおねだりするようになるでしょう。
ステージ3:呼び鈴代わり
いたずら盛りに経験を積んで「物を落とせば飼い主さんが飛んで来る」ことを学んだ猫は、呼び鈴代わりに物を落とすことを始めます。
何度鳴いても振り向いてくれないのに、何か落とせば大慌てで飼い主さんがやって来るのですから、これを使わない手はないのです。
ステージ4:気に入らないのでお片付け
飼い主さんと猫の棚に対する意見に相違がある場合です。猫にしてみれば棚は自分の縄張りで、座る場所を確保するため整理しているだけなのです。
ただし無頓着な猫の場合は、身体を伸ばしたら物が勝手に落ちただけ。そういう猫には落とす意図は全くなさそうです。
ステージ5:脅迫の手段
さらに経験値が上がると、猫は飼い主さんを脅かすようになるようです。「オヤツをくれなきゃイタズラするよ!」と、目の前で飼い主さんの目を見つめながら、物を少しずつずらしていくのです。
もっともその頃になると飼い主さんも慣れたもの。落とされて困る物はもう置きませんし、猫の「いいの?」という表情や、落ちたときのびっくり顔を楽しめるだけの余裕もできています。
中にはそれが見たくてわざと何かを置いているベテラン飼い主さんもいるのではないでしょうか。
まとめ
猫が棚の上のものを落とすのは、最初は楽しいゲームです。それが歳を経るごとに自我が出てきたり、物を使って飼い主さんとコミュニケーションを図ろうとするようになってくる面白さ。
長い留守番で棚の何かが床に落ちているのは、さみしい猫が「早く帰って来て」と呼び鈴代わりに落としたのかもしれません。
猫は道具を使っても会話します。あなたの猫はどんなときに物を落としているようですか?