1.靴は知らないにおいでいっぱい
猫からすると、「靴」とは見知らぬ世界のにおいがする宝もの。猫の嗅覚は人の約6倍以上といわれますから、飼い主さんがいつも外でどんな冒険をしているのか知りたければ、靴はまさにうってつけの情報源です。
野外で育つ子猫たちも、母猫が持ち帰るにおいを嗅いで巣穴の外の世界を学びます。きっと室内飼いの猫たちも靴のにおいを嗅ぎながら、いろいろ想像を膨らませているのでしょう。
2.靴の形や感触が好き
出かけるときに靴の中に猫のおもちゃが入っていた、という経験はないでしょうか?
猫から見ると靴は先の見えないネズミ穴のようなもの。本能的に前肢や鼻を突っ込みたくなる形なのかもしれません。また舐めたりかじったり、靴の素材の感触が好きな猫もいます。
革靴のタッセルや靴ひもも気になる動きを見せますし、大きさ的にも戦ったり肘掛けにしたりするのにちょうどいいサイズなのかもしれません。
3.においに安心する?興奮する?
靴からは飼い主さんのにおいがします。おそらくそれが嬉しくて、つい上でリラックスしたり、自分のにおいを付けたりするのでしょう。
しかし同時に靴は飼い主さん以外のにおいもします。あの靴のにおいの原因は汗で靴が蒸れ、中で雑菌が繁殖したせいだとか。同じ理屈でにおうのが靴下やスリッパですが、硬い靴に興味がなくてもそちらを好む猫は少なくありません。
もしかすると猫が気にしているのは汗とそれに関連した何かなのかもしれません。猫は足の裏にしか汗をかかず、しかも病院などで緊張したときにしか汗をかきませんから、汗に特別な意味を感じている可能性もなきにしもあらずなのです。
まとめ
猫が飼い主さんの靴が好きなのは、犬と同じでやはり飼い主さんのにおいがするからでしょう。他にもその形状やさまざまなにおいが、猫の心を惹きつけていると考えられます。
しかし猫の靴好きには少し問題があります。靴が好きすぎて靴や紐をかじり、飲み込んでしまうことがあるのです。
また靴にはノミダニのほか、病原菌などが付いてくることも。できれば靴は靴箱に。不測の事態は可能な限り避けておきたいですね。