猫の「仮病」
人間でも、学校や行事、仕事を休みたくなった時に「仮病」を使った経験のある人はいるのではないでしょうか。
実際に苦しんでいるかどうかの判断は本人にしか分からないので、「具合が悪い」と訴えた際には周りの人は「ゆっくり休んでください」と言わざるを得ません。
これは人間の世界では考えられることではあるのですが、このような「仮病」は猫の世界にもあるのでしょうか。
仮病を使うことで猫にとって良い事があるのかどうか、いまひとつ想像しづらいのですが、仮病を使う理由とその対処法をまとめて見ましたので、ご興味のある方はぜひ読んでみて下さい。
1.飼い主の関心を引きたいから
猫は自身にとって何か良い事があった場合、その出来事を、その前の行動ときちんと関連づけて覚える事ができます。
例えば「高い声で鳴いたら、飼い主がご飯やおやつをくれた」という具合です。この場合、「鳴いたらもらえる」ということを覚えるので、次回以降も欲しい時に同様の行動を取るようになります。
これに倣って、「少し動きを遅くしたら、飼い主が構ってくれた」と覚えた時にはどうでしょう。寂しがりな猫や甘えん坊な性格の子であれば、また同じことをしたいと思っても不思議ではありません。
この行動が、飼い主の目には「仮病」として映る可能性があります。
対処法としては、いつものようにまた動きが遅くなった姿を見かける事があれば、飼い主は一旦違う部屋に移動しましょう。すると、「いつも構ってくれるのに、構ってくれるどころか違う部屋に行ってしまった」ということを覚えれば、わざと遅くすることはなくなるでしょう。
2.嫌なことを避けたいから
上記と同じ理由で、猫にとって嫌な事象を避けたいと考えた時も、事前の行動と関連づけてやろうとします。
例えば「片足を引きずって歩いたら、いつも嫌なことをする小さな子供が来なくなった」と覚えたら、一人になりたい時に同様の行動をとり始めます。
これに関しては、愛猫がそもそもどのような行動を嫌がっていたのかを飼い主がきちんと把握し、そのものの行動をやめるようにしてあげる事が良いでしょう。
例では子供に必要以上に猫に構ってはいけないことを伝えることで、猫にとってストレスのない生活になります。
まとめ
このように、「仮病」と言われるような行動をとることは猫にもあります。
しかし中には仮病ではなく本当に病気だった、ということもありますので、それを判断するためには、飼い主が毎日様子を見ておく事が必要です。
仮病に関しても、猫はどの結果が好きで(嫌で)どのような行動を繰り返しとるようになったのかをきちんと把握しておくことは大切ですので、気づいたことはメモしておきましょう。