猫がなく理由
猫は、本来全身を使ってコミュニケーションを図ります。特に感情が表れやすいのが、耳、目、尻尾や姿勢です。しかし、人間は言葉をコミュニケーションの主な手段として発達させてきました。言葉を使えない猫の要求を、人はなかなか理解できません。
そこで賢い猫たちが見つけた方法が、鳴くことです。声を出して鳴くと、人が気付きます。そのうちに、この人は鳴いて気付かせた後にこういうしぐさをするとご飯をくれるといったようなことに気付き始めます。
こうして、猫たちは人とのコミュニケーションに積極的に鳴き声を使うようになったと考えられています。
猫の鳴き声の特徴
前述の通り、猫の鳴き方はその猫と飼い主との間で生まれ、お互いに作り上げるコミュニケーションなので、猫と飼い主のペアが変われば、たとえ同じ意味であっても鳴き方は変わります。
しかしこれまでの研究から、一般的には猫の声のトーンが高い時はポジティブな感情、低い時はネガティブな感情であることがわかってきました。
もちろん、しつこく構われて嫌になった猫が高い声でニャッと鳴いて逃げ出す等、絶対という訳ではありませんが、普段は声のトーンから猫の感情を読み取ることができそうです。
こういった一般的な鳴き方とは少し異なり、飼い猫が飼い主に対して時々口を開けずに「んー」といった感じの声で鳴く時があります。なんだか普段とはちょっと意味が異なるような気がします。
今回は、この口を開けずに「んー」と鳴く時の猫の気持ちについて、まとめてみました。
猫が口を開けずに「んー」と鳴くときの気持ち
1.高いトーンの「んー」
甘えたい時にこういう鳴き方をすることが多いようです。猫にもはっきりと何かを要求している訳ではないものの、なんとなく人恋しくて甘えたいという時があるようです。
2. 切なそうな目で見つめながらの「んー」
飼い主さんの方を見つめながら「んー」と口を閉じた鳴き方をする場合は、何かをねだられている時が多いようです。甘えの気分が強く気分の良い時の要求ですが、要求内容が分からずにもたもたしていると、突然イラッとされるかもしれません。
3. 飼い主の呼びかけに対する「んー」
特にボーッとしているときやウトウトしている時に声をかけられると、飼い猫は口を開けずに「んー」と返事だけを返すことがあります。普段よりも少し低めのトーンかもしれません。もうちょっとこのままでいたいという気持ちが強いので、あまりしつこくせずにそっとしておいてあげましょう。
猫が口を開けずに「んー」と鳴く状況
口を開けずに声を出すということは、飼い主に対してはっきりと何かを主張しているというよりも、子猫と母猫などのようにごく親密な間柄に対してのみ行う、甘えの気持ちが強い鳴き方だと考えられます。
猫は相手を信頼し、気を許しあっている間柄だと認識していますので、こういう状態の時にしつこくすると、せっかくの信頼が崩れてしまいますので注意しましょう。
まとめ
愛猫が飼い主に対して口を開けずに「んー」という声で返事をしたり、呼びかけたりした場合は、愛猫に信頼されていると思い、親猫になった気分で接してあげましょう。逆に、愛猫を驚かせたり嫌がるようなことをしたりすると、せっかく得ていた猫からの信頼を失ってしまうかもしれません。
四六時中甘やかすのは良くありませんが、穏やかな気分で甘えたがっている時は、ちょっと甘えさせてあげても良いのではないでしょうか。