保護猫マシロとの出会い
我が家には5歳のロシアンブルーを始め、5匹の猫がいます。皆、生い立ちは違いますが、今回は我が家に2匹目として迎えたマシロのお話しです。
始めは1匹目の猫、ロシアンブルーのルークに遊び相手をと思い、ネットで見た譲渡会へ足を運んだのがきっかけでした。動物病院の中で世話をされている保護猫を見ていると、1匹とても気になる猫が居ました。
全体的に白くて、顔と耳、尻尾が薄い茶色模様の猫。鼻がツンっと尖って居て、目がとても綺麗な青い目をして居ました。
聞くと、震災後の福島で生まれた猫で、原発の被害から逃れ、保護された子でした。細かい生い立ちはわかりませんが、当時もう6ヶ月だった子は元気に周りの猫達と遊んで居ました。
少し触らせて下さいと、病院の看護師さんにお願いしましたが、なぜか曇った表情。どうしたのかと聞くと、人にはあまり懐いて居ない、との事。一度トライアルで引き取られたものの戻って来てしまったそうです。
試しに、看護師さんがマシロに触ろうとしたら、シャーシャーと威嚇して近づこうとしませんでした。直感的にこの子だ!と思った私は、気がついたら契約書にサインして居ました。
保護猫を引き取って…
早速、翌日マシロがうちにやって来ました!
病院にいた時から気にはなっていましたが、マシロは人に懐かないせいか、目からは涙が出て涙やけしていて、耳の中も真っ黒でした。動物病院に居たのに…とも思いましたが、まともに触らせてくれなかったのかも知れません。
とにかくまずは、健康状態を回復させることが先決でした。保護猫を引き取る際には、マシロの様に病気がちな子や病気の子も沢山います。中には体に障害がある子も。
大体の保護団体さんは、そのリスクも十分説明した上で譲渡します。マイナスなこともちゃんと話して、それでもいいと受け止めてくれる。猫を好きだからこそ、そういう人に譲りたいのです。
マシロは、先住猫のルークのかかりつけの病院で、耳ダニとヘルペスの後遺症の目ヤニだと診断されました。病院ではあれほど、シャーシャー言っていましたが、うちに来てからはシャーシャー言うことも無く、耳ダニもヘルペスも完治しました。
得意なのはヘソ天
それからと言うもの、マシロも先住猫のルークも伸び伸びと育ち、あれよあれよと言う間に猫達は5匹に。マシロは一時期、ストレスで背中の毛を抜いてしまい、頻繁に吐く事がありました。原因は様々だと思いますが、他の猫にいじめられる事が大きかったと思います。
そんな中でも、いつの頃からかご機嫌がいい時にヘソ天をする様になりました。今でも、朝食後にヘソ天、廊下でヘソ天、夕食後にヘソ天と、ほぼ転がっています。
保護猫を迎えてみて思った事
インターネットで「保護猫」と検索すると、見きれない数の保護された猫達がいます。中には、個人で保護活動をされている人もいます。
保護猫の里親になるには、ほとんどの保護団体さんでは厳しい条件を突きつけられます。時には、お断りされる事もあります。そんな厳しさの中には、猫達に幸せになって欲しいという強い思いがあるからです。
また、悪意があって里親になろうとする人も居るため、身元の証明なども求められます。保護猫の里親になって、後悔したことは一度もありませんが、日々のお世話や問題行動などなど、悩まされる事も多くあります。
保護猫に限った事ではありませんが、1つの命を守ることは、簡単なことではありません。今では、すっかりグータラな飼い猫になってしまいましたが、そんなグータラな姿にまた癒され、ほっこりしてしまう日々は、何物にも変えられません。
保護猫を飼っている方も、そうでない方も、是非保護猫の良さを感じて頂ける幸いです。