飼育放棄の虐待『ネグレスト』
虐待にはいくつかのタイプがありますが、なかでも暴力や言葉による攻撃、その他の物理的な苦痛や精神的な苦痛を与えるタイプの虐待が特に知られていますよね。
一方『ネグレスト』は簡単に言いますと…『飼育放棄』または『育児放棄』のタイプの虐待となります。本来すべきことをしていないことで精神的な苦痛やストレスを与える行為といえるでしょう。
主に猫に飽きた飼い主がネグレストを行ったり、多頭飼育飼いをして面倒をみれなくなった結果としてネグレストをしてしまうケースが多いそうです。
どういったことがネグレストになるの?
では実際にどのような行為をしているとネグレストになるのでしょうか。猫の飼い主の場合だと…、
- ご飯や水をキチンとあげていない
- おしっこやウンチを放置している
- しつけをしていない
- ケガや病気を放置している
- 病院に連れて行かない
- 猫の体を清潔に保っていない
- 猫の生活スペースを不衛生なままにしている
- ケージの中だけで生活させている
- 可愛がっていない
といった行為はネグレストに当てはまるといえます。このような行為はまさにやるべきことをしていない行為となりますよね?
毎日ネグレストを受けてしまうと相当な精神的苦痛とストレスを感じることとなりますし、酷い場合だと不健康な飼育や不衛生な環境で飼うことで猫が病気になったり餓死してしまったり…ケガや病気が悪化して命を亡くしてしまうケースも少なからずあるそうです。
ネグレストは飼い主が自覚していない場合が多い
猫に多大な苦痛を与えるネグレストですが、驚くことに飼い主自身は虐待を行っているという自覚がない場合がとても多いそうです。
理由としては『飼育に関する知識不足』『飼い主の性格』『飼い主の育った環境』『飼い主の感性』などが大きく関係していると考えられます。
またネグレストを行う人は精神的な病気を患っていたり、心身ともに疲れて余裕がなかったりする場合もよくあるそうです。一言で言えばネグレストをする人は何らかのことが原因となって相手のことを思いやる気持ちが欠けている状態になっていることが多いといえるでしょう。
「信じられない…私は絶対にそんなことをしない」と感じる飼い主はたくさんいることと思いますが、
- 心身ともに疲れ切って余裕が無くなる
- 心の病気になってしまう
- 経済面で余裕が無くなる
といった状況になると知らず知らずのうちに何かしらの飼育放棄を行ってしまう可能性がゼロではないと思いますので、余裕がなくなったときは愛猫にネグレストを行わないよう気持ちをしっかり持つことが大切といえるでしょう。
まとめ
今回は飼育放棄の虐待『ネグレスト』についてお伝えしました。
この記事をご覧になってくださっている方は猫が大好きな人ばかりなので縁のないこととは思いますが、人は様々な余裕がなくなると無意識に周りへの思いやりが欠けてしまうことがありますので、心身ともに疲れ切ったときは念のため愛猫につらい想いをさせていないか、キチンと世話ができているか、ということを定期的に確認することをおススメします。
また猫を含めた動物への虐待は犯罪となりますので周りに虐待を行っている人がいたりネット上で虐待の様子を発信している人がいましたら、声を出して助けを求めることができない猫(動物)のために警察に通報してあげてくださいね。