1.味わいのある顔
猫は年を重ねるほどに味わいのある風貌へと変わっていきます。理由の1つは皮膚のたるみ。やぶにらみになる子と子猫のような真ん丸な目になる子がいます。しかし全体的には往年のシャープな印象が薄れ、口元がゆるめばさらに子どもっぽい顔になっていきます。
また核硬化症になる子が増えるのも理由の1つかもしれません。これは目の水晶体が濁って物が見えにくくなる病気のことで、猫の老化現象の1つです。これにかかると光を集めるために瞳孔が開き、昼でも黒目がちになるのです。
2.いつも静かでゆっくり
年をとれば猫はゆっくり動き、ダッシュやジャンプをしなくなります。鳴く回数も減る上に、声なしニャアが増えてきます。寝ている時間が増えるので、いるのかいないのか分からなくなることもしばしばです。しかしそのゆったり感が良いのです。1歩1歩ゆっくり進む彼らの歩みを見ていると、心がほぐれてついにっこりしてしまうのです。
3.ストレートな甘え方
ゆっくりな動作とは裏腹に、老猫の甘え方は強引なくらいストレート。長年の経験から家族がどこまで許すかは計算済みで、都合を無視して膝に上ろうとすることもしばしばです。
しかし小さな背中を見ているうちに、猫の白髪や身体の細さに気がつきます。あと何回こうやって甘えてくれるのだろう?そう思うと、ストレートな甘えん坊ぶりが何より嬉しく幸せに感じられるのです。
4.とんでもない律儀さ
猫にとって挨拶は命!それは年を取っても変わりません。例えば我が家の猫。あまり動けなくなってからも、誰かの帰宅のたびに毎回ベッドから這い出してきました。その律儀さには思わず涙。毎回ギュッと抱きしめずにはいられませんでした。
まとめ
今日のねこちゃんより:イチゴ♂ / 19歳 / 雑種(ミックス) / 5.4kg
老猫の世話は正直言ってかなり大変です。しかしだからといって可愛いと思う気持ちが簡単に失われる訳ではありません。むしろ長年の付き合いがあるからこそ、1つ1つの出来事が可愛いらしさに変換されていくように思います。
しかもつながりがなくても存在感を発揮するのが老猫の老猫たるゆえん。保護猫カフェで人気の猫も案外ご長寿さんであることが多いとか。もしどこかで老猫さんに出会えたら、そっとそばに座ってみてください。そしてその風貌や動作から来るおおらかさと可愛らしさを、じっくり味わってみてくださいね。