被毛の構造の違い
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ダブルコートとシングルコートは言葉の通りに一つなのか二つなのかです。コートは被毛という意味です。被毛が「一重構造」か「二重構造」かの違いになります。見た目で長毛種と短毛種は分かりますが、コートがシングルなのかダブルなのかは案外分かり辛いでしょう。
ダブルコートについて
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ダブルコートは「オーバーコート」と「アンダーコート」の二重構造です。
オーバーコート
オーバーコートは硬めで長く張りのある毛質で、水をはじいたり光を遮ったり保護したり見た目に飾りとなる役目があります。その他に保護毛、ガードヘア、トップコート、上毛などとも言われています。
アンダーコート
アンダーコートは下毛とも言われ生え方の密度が高いです。毛先が太くなる長めで粗めの毛質の「オーンヘア」柔らかく短めの毛質の「ダウンヘア」と二種類あり両方とも防寒の役目しています。
ダブルコートの代表的な長毛種はノルウェージャンフォレストキャット、ペルシャなど見た目にもフワフワしています。短毛種ではアメリカンショートヘア、ロシアンブルー、アビシニアンなどが代表格でしょう。
特にロシアの猫種サイベリアンは他の猫種にはないトリプルコート(三重構造)を持っていると言われています。
シングルコートについて
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シングルコートは「オーバーコート」か「アンダーコート」のどちらか一種類で被毛が構成されています。短毛種ではベンガル、シャム、シンガプーラ、レックス系等の猫種、中毛種〜長毛種ではターキッシュアンゴラとターキッシュバン、メインクーンなどがいます。
アンダーコートでシングルコートが構成されている猫種は比較的抜け毛は多くなります。
被毛の役割
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猫の被毛には「体温調節」「身体を外からの刺激より守る」という大変に大切な役割があります。特に大掛かりな換毛期は年に二回あり夏は被毛が抜ける事で涼しく、冬は暖を取るために被毛が密集して生えてきます。
しかし最近は室内飼いが多くなり、年中換毛している事が多いようです。猫自身は被毛を舐めることによって身体を綺麗にすると共に熱を気化させ体温を調節しています。
用語について
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猫の用語は色々言い方もあり難しいですよね。公認団体、国、特有の猫種にしか使わない用語など様々ですので柔軟に理解していく方が楽しいかもしれません。
その他、長毛種の被毛には特徴的な言い方があります。耳の中に生えている被毛は「イヤータフト」、ライオンのように首から前胸に生えている長い豪華な被毛は「フリル」「ラフ」と言われています。
まとめ
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今日のねこちゃんより:マミ♂ / 2歳 / サイベリアン / 4.1kg
猫の毛の「ダブルコート」と「シングルコート」ってなに?についてお伝えいたしました。
ふわっとした愛猫が足の間をすり抜けると例えようもなく気持ちが良いです。被毛だけではなく動き方にも影響があるのではと思いますが猫の被毛には魅力があります。
スフィンクスのようにヘアレスの美しさもあるように、被毛(コート)は奥深い世界のような気がいたします。