1. 猫は表情で気持ちを伝えるのが苦手
「猫の表情を見て気持ちを知ろうとしても、感情を読むことができない」そう感じる人はいると思います。表情豊かな人間と違って、あまり顔の動きに変化がない猫の気持ちを知るのは、とても難しいといえるかもしれません。では、なぜ猫は表情が少ないのでしょうか。考えられる1つ目の理由、それは猫が『単独行動をする生き物』だからです。
犬が表情豊かな理由
例えば、猫と同じように人間のパートナーとして知られている犬は『グループ行動をする生き物』となり、仲間と意思疎通をするため、そして愛情表現を示すための方法として顔の変化で気持ちを伝えることがあります。その結果、影響からか猫よりも少し表情が豊かだといわれています。
対する猫は、基本的に親の元を離れたら単独行動をして生きる動物です。独りだけで行動するので、気持ちを伝える相手がいない状況が多いため、どうしても表情の変化が少なくなってしまいます。
猫もよく見てみると
ただ、猫も感情や自分の気持ちをちゃんと持っているので、よく観察すると表情で喜怒哀楽がハッキリ分かると思います。また、昔と比べると近年人間と猫の関係は家族同然の間柄になっていることが珍しくなく、人間と仲良く暮らしている影響なのか、猫の表情が豊かになっている傾向にあるみたいですね。
2. 弱い姿を見せないため
先ほどもお伝えしましたが、猫は基本的に単独行動をする生き物です。ですので、『自分の身は自分で守る』という行為をすることが多いそうで、猫の表情の変化が少なく見えるのも、自分の身を守るための1つの方法になっているといえます。
怒りは分かりやすい
猫が表情を変えるときは喜怒哀楽のうち『怒』のときが多く、怒った表情をして相手を威嚇したり相手になめられないように歯を見せて怒ったり……と、相手に弱い姿を見せないようにするために、表情を変えることがよくあります。
哀は苦手
逆に猫は喜怒哀楽のうち『喜』『哀』『楽』……、特に『哀』の気持ちを表情に出すことはほとんどありません。ご想像のとおり『相手に弱い姿を見せてしまう』からです。4大感情のうち1つでも表情に出さないということは、つまり表せる感情が一気に少なくなってしまう理由になるといえるかもしれませんね。
3. 猫は顔以外で気持ちを伝えることが多い
猫の表情が少ないのには、まだ理由があります。それは猫が顔の表情以外で自分の気持ちを伝えることが多いからです。例えば、猫が怒ったり警戒したりしているときは、しっぽの毛を逆立ててブワっ!と太くします。逆にしっぽを上向きに立てて先っぽをゆらゆらさせている場合は、甘えたり嬉しい気持ちになっていたりすることが多いといえます。
また、喉元を『ゴロゴロ~』っと鳴らすことで「今、とても幸せだにゃ~」と伝えてくれたりもします。このように猫は表情だけでなく、体全身を使って気持ちを表現してくれます。こうしてみるとクールな生き物として知られている猫は、感情溢れる動物だと感じずにはいられませんね。
4. 表情筋が少ないので表現しにくい
猫があまり表情を変化させないのには『表情筋が少ない』という理由もあります。人間と比べると猫は喜怒哀楽を表現したり、顔を縦横無尽に動かしたりするための筋肉『表情筋』が少ないのです。
そのため、表情で気持ちを伝えるのが難しいそうですよ。愛猫の顔を見るだけで気持ちが分かるときは、おそらく愛猫が強い意志を持って、あなたに自分の想いを伝えているのでしょうね。
まとめ
今日のねこちゃんより:さぬき♀ / 2歳 / 黒ブチ / 6.5kg
今回は猫の表情の変化が少ない理由を4つお伝えしました。表情筋による影響や猫本来の生き方によって、猫は顔の表情をあまり変化させることができないといえます。しかし、実際に猫をよく見てみると結構表情が豊かだったりします。
サッと見るだけでは表情に変化がなくクールに見える。しかし、よく見ると優しい顔をしていたり甘えた顔をしていたり。少し拗ねた顔をしていたりと実に表情豊かな猫。クールそうに見えて実は感情豊かな猫って……なんとも可愛らしく思えてしまいますね。