猫が伸びる体の仕組み
小さく丸まって寝ていたかと思ったら、起きた途端にビヨーンと伸びを始める猫さん。猫の体って本当に伸縮自在ですよね。
自由に小さくなったり伸びたりできる、猫の体の秘密についてご紹介します。
猫は皮膚がよく伸びる
猫の皮膚がよく伸びる理由としては、
- 敵に咬みつかれた際や爪で攻撃された時に、内臓が傷を負うことを避けるため
- 柔軟で素早い動きを邪魔しないため
などが挙げられます。
猫の皮膚はとにかく柔らかく、よく伸びます。とくに猫のお腹から後ろ足の付け根にかけて、皮膚がタルンと伸びていることを「ルーズスキン」と呼びます。これは猫の種類や太っているかどうかにかかわらず、すべての猫に見られる特徴です。ただし、猫種によってたるみの程度は異なります。
猫は体が柔軟でよく伸びる
猫はとても柔らかい筋肉を持っています。柔らかい筋肉は、激しく動いた際のケガを防ぐためにも重要です。
また、骨格のパーツが人間よりも多いことも特徴です。人間は約200本に対し、猫はなんと約240本もあります。関節は動かせる範囲がとても広く、関節と関節の間は約2倍伸縮します。
このような身体的な特徴が、伸びを始めとする、猫の柔らかくて優雅な動きを可能にしているのですね。
猫が伸びる4つのタイミング
猫が伸びをするのには、主に次の4つの理由があります。
1.狩りや遊びの前の準備体操として伸びる
猫が寝起きに伸びる光景は、飼い主さんならおなじみですよね。これは言わば、狩りの前の準備体操。いくら猫が柔軟性や身体能力に優れていても、さすがに寝起きでは、いつものように飛び跳ねたりダッシュをしたりはできないでしょう。
ですが、獲物はいつ現れるかわかりません。いざ獲物を発見した時に素早く動けるように、伸びることでウォーミングアップをしているのです。
2.不安や緊張状態の時に伸びる
猫が後ろ脚だけ片方ずつ順番に伸ばしている場合は、身の危険を感じているときです。敵に襲いかかられた時に、いつでも逃げたり戦ったりすることができるよう、備えているのですね。
3.気分の切り替え、ストレスの解消のために伸びる
例えば猫が無我夢中で遊んでいる時、ふと遊びをやめて伸びることはありませんか?これは気分の切り替えのための伸びです。
「もうこの遊びはおしまい!さて、次は何をしようかな?」といったところでしょうか。
また、獲物を取り逃がしてしまった時や、高い所に飛び乗るのに失敗した時などに伸びをすることもあります。こちらは猫がバツが悪い気持ちをごまかしていると言われますが、どうやら伸びることによって、気分を落ち着けようとしているようです。
しくじってしまったストレスを解消しようとしていると思うと、余計にかわいく思えてきますよね。
4.くつろいでいる時に伸びる
リラックスしている状態から戦闘態勢に移行する時に、猫は伸びをします。逆に言えば伸びをしている時点では、まだ猫の気持ちはゆったりしているということです。
信頼できる人の前で猫が伸びる時は、「私は安心してくつろいでいますよ」「あなたに敵意はありませんよ」ということを、伝えてくれている可能性があります。
まとめ
猫がしなやかに伸びることができる仕組みや、伸びる理由についてご紹介しました。
伸びる時の猫の気持ちにも、いろいろあるのですね。もしも猫が不安がって伸びをしているのに、リラックスしているんだと勘違いして不用意に近づいてしまったとしたら……。猫を怯えさせたり、反対に引っ掻かれてたりしてしまうこともあるかもしれません。
また、ストレスを感じて伸びをしている場合には、そっと視線を外してあげた方がいいかもしれないですね。気まぐれな猫たちの気持ちを見極める目を養って、猫も人もお互い快適に過ごしましょう!
女性 ひなまま
我が家の猫たちは、寝起き、リラックスしているときなどに体をピーン!と伸ばします。伸ばすといっても、同じような伸ばしではなく、寝起き等は「よし、動くか。」といった感じで、気合を入れるように伸び、リラックスしているときには、いったん休憩をはさむような感じで体をキューっと伸ばして、また眠りにつく、といった感じです。
更に不安を感じている時にも伸びるというのは、まったくしりませんでした。
猫が伸びる姿ってとても可愛く、つい見とれてしまいますよね。猫が伸びることが出来るそもそもの理由を知る機会がなかなかなかったので、この記事を読んで知ることが出来てよかったです。