1.きれいで落ち着いたトイレが欲しい!
トイレの数は、猫の数プラス1
猫トイレの数は、猫の数プラス1個が理想です。もちろん、ワンルームで1匹ならトイレの数は1個で十分かもしれません。しかし、多頭飼いならせめて猫の数、部屋数が多い場合には最低でもプラス1しましょう。もし数を増やせない場合には、衣装ケースを転用するなど、トイレのサイズを大きくする方法を考えてみてください。
トイレ掃除は、1日1回
猫はきれい好きな生き物です。トイレ掃除を怠ると、トイレ以外で用を足すようになったり、我慢し過ぎて膀胱炎を起こしたりすることがあります。1日1回掃除ができれば、それは避けられます。ニオイも抑えられますし、おしっこの色や回数、うんちの状態など、健康状態をチェックすることもできますよ。
砂の種類や置き場所の選択は慎重に
たまに、砂の感触が嫌でトイレを利用しないコがいます。そんな時は好きな砂が見つかるまで、色々試してみましょう。また「インテリアに合わないから」とトイレを目立たない場所に置くと、粗相問題が起こりがちです。そんな時には、一番汚されている場所にトイレを置いてみましょう。
それで上手く行くようなら、当面はそこを定位置にします。その後、適当な場所に少しずつずらして行くなり、トイレの数を増やすなりして落ち着きどころを探します。
猫にとってのトイレは、排泄場所であると同時に縄張りを主張する場所。安心して利用できるよう、猫の意見をよく聞いてあげてくださいね。
2.専用の個室が欲しい!
静かに休めるところを
具合の悪い時や来客時には、猫は隠れていたがるものです。いざという時に逃げ込める場所があればこそ、猫は安心していつもの生活を続けられるのです。コタツの下や押入れの中、冷蔵庫の上やクローゼットの一角など。猫がいつも逃げ込む場所、安心だと考えていそうな場所を見つけて、環境を整えてあげましょう。
ただし、ソファの下やベッドの下はできれば避けてください。具合が悪い時に様子が分からず、病院に連れて行くのが遅れてしまってはいけないからです。
3.設備の整ったトレーニングジムが欲しい!
上下運動や爪とぎのできる場所を
狩りに行く必要のない飼い猫に、広い縄張りは必要ありません。だから、室内でも十分飼うことができるのです。とはいえ、やはり運動は必要です。健康のためにもストレス発散のためにも、トレーニングジムを作ってあげましょう。
キャットタワーを置いたり壁にステップを設置すれば、簡単に高低差を楽しめるようになります。それが無理なら、家具を並べてタンスの上に上れるようにしてあげましょう。さらに、爪とぎ場所や休憩スペースも必要です。キャットタワーなら全部装備されていますので、1台あると便利かもしれませんね。
4.気分転換用の庭とテレビが欲しい!
猫草で自然を、窓で変化を
ずっと壁ばかり見つめていれば猫だって退屈します。そんな時おすすめなのが、美味しい猫草と外を眺められる窓です。どんな猫も、猫草があれば毎日いそいそと鉢植えに向かうもの。ホームセンターや花屋で簡単に手に入る猫草は、そのままよりグリーンとして楽しむのがおすすめです。
小さな庭だと考えて、おしゃれな植木鉢に植え替えたり種から育てたりしてみましょう。そうすれば、猫草を切らしたり枯らしたりする失敗を減らせます。
一方窓は、猫にしてみればテレビみたいなもの。人通りを眺めたり、鳥や蝶が飛んでいるのを観察したりするのはとても刺激的な楽しみなのです。もし窓辺に猫が座れるほどの幅がない時は、本棚などでスペースを作ってあげましょう。
5.夏は涼しく、冬は暖かく過ごしたい!
猫は何より湿気が苦手
イエネコはもとは砂漠の生き物です。つまり、暑さ寒さに強い反面、湿度は大の苦手だということ。できれば温度計と共に湿度計も準備し、湿度50%前後をキープするよう心がけてください。
夏は冷房が必要不可欠
いくら猫が暑さに強くても、夏は冷房が必要です。猫にとっての適温は27℃前後です。しかし、それは猫のいる「足元」での温度。もしエアコンの設定温度を27℃にすれば、猫のいる足元はもっと寒くなってしまいます。だからといって、足元に合わせて温度設定をすれば、今度は室温が30℃以上になり、人が生活できません。
この温度設定のジレンマは、「人が涼しく過ごせる場所」と「猫に優しい室温高めの場所」を作り、猫に居場所を選んでもらうことで解決しましょう。部屋が複数ある場合には、最低1部屋は猫の好む高めの温度設定にし、出入り自由にしてあげましょう。ワンルームの場合は、高い位置にベッドを置いたり、クローゼットに隙間を作ったりして暖かく過ごせる場所を確保してください。
冬は暖かく過ごしたい
冬は冬で、暖房が必要です。室内飼いの猫は基本的に1日を寝て過ごしますので、何もしなければ寒さで体調を崩してしまいます。防寒対策は、人と同じ、エアコンやコタツなどの普通の暖房器具です。ただし、ストーブだけは要注意。上に乗ったり火傷をしないよう、ガードを付けて使いましょう。
もっとも、外出時には火を使いたくないものです。幸い、猫の寒さ対策には他にもたくさん方法があります。ベッドを冬仕様にするのはもちろん、高齢猫など寒がりなコには服を着せるのもいいでしょう。安全で猫の身体に優しいペット用ヒーターも各種出そろっています。それぞれのご家庭の事情に合わせて、暖かグッズをチョイスしてあげてください。
まとめ
今日のねこちゃんより:虎徹 / ♂ / 1歳 / 黒猫 / 5.3kg
キレイなトイレに静かな寝床。ちょっと身体を動かしたり気分転換ができて、厳しい暑さ寒さからは程遠いところ。猫が求めるいい家の条件は、人とそう変わりません。問題は「猫には猫の好みがある」ということ。
猫も人も同じ家に住む仲間同士、もしくは家族です。猫の心の声を少しずつ聞いて、ここが僕の、私の場所だと思ってもらえるような、居心地のいい家を目指してくださいね。