飼い猫にマイクロチップ装着の義務化?!つける必要性はあるの?

飼い猫にマイクロチップ装着の義務化?!つける必要性はあるの?

名札の役割になるマイクロチップをご存知でしょうか?猫を海外へ連れていくときにほとんどの国でマイクロチップ装着が必須となっており、日本国内でも飼い猫にマイクロチップの装着が義務化されました。そもそもマイクロチップとはどんなものなのか、装着することでどんなメリットがあるのかご紹介したいと思います。

飼い猫にマイクロチップ装着の義務化

マイクロチップの読み取り

2019年6月にペットとして飼われている犬や猫に対してマイクロチップの装着を義務づけた改正動物愛護法が成立しました。この改正により猫や犬を販売しているペットショップなどの販売業者がマイクロチップ装着の義務の対象となりました。よってペットショップで猫を購入した場合には、マイクロチップが装着されています。しかし、すでに猫を飼っている場合は“任意”なため、マイクロチップ装着するかしないかは飼い主さんに委ねられます。

この改正動物愛護法によりマイクロチップの装着率は増加傾向にあります。日本獣医師会によれば昨年度新たにマイクロチップを装着・登録をした犬は17万7523件、猫では6万9059件と過去最高を記録しています。(2019年7月11日現在)

マイクロチップとは

マイクロチップ

マイクロチップとは直径約2mm、長さがおよそ8〜12mmの円筒型をしている電子標識器具です。中に入っているチップには数字15桁の個体識別番号が記録されており、その動物についての情報を知ることができます。

だいたいマイクロチップの耐久年数は30年ですので、一度猫の体内にマイクロチップを装着した場合は交換する必要がありません。またマイクロチップの外側は猫の体に害を及ぼさないように生体適合ガラスでできています。

マイクロチップで登録する情報

  • IDナンバー(数字15桁の個体識別番号)
  • マイクロチップ装着日
  • 飼い主さんの情報(名前、住所、電話番号)
  • 猫の情報(名前、種類、毛色、性別(去勢避妊)、生年月日
  • 獣医師の情報(獣医師名など)
  • 獣医施設の情報(住所、電話番号など)

猫にマイクロチップをつけるメリットとは

猫のマイクロチップを読み取る

猫にマイクロチップを装着することで、万が一災害や脱走で行方不明になってしまっても専用の機械で数字の番号を読み取り、登録されている情報から飼い主さんや、その猫を特定することができます。

特に猫の場合は雑種が多いため、野良猫との区別が難しいですがマイクロチップがあることで飼い猫ということが証明ができ、保健所に収容し殺処分されることなく飼い主さんの元に連絡つけることができます。逆にマイクロチップを装着することで誰の猫なのかがハッキリ分かるため、飼い主としての責任が強くなるので安易に遺棄したり虐待の防止にもつながります。

動物病院にてマイクロチップを装着します

マイクロチップを持つ獣医師

猫にマイクロチップを装着することは獣医療行為ですので、動物病院にて獣医師がおこないます。もし飼い猫にマイクロチップの装着を希望される際は、動物病院に連絡してください。猫の場合は首の付け根の後ろ側の皮下(皮膚の下)にマイクロチップを埋め込みます。

その際に注射針よりもやや太い専用のインジェクターを用いて、猫の皮下にマイクロチップを埋め込みます。生後4週間以降から装着が可能とされているため、私が勤務している動物病院では去勢手術(避妊手術)の時に一緒におこなうことが多いです。

マイクロチップ装着にかかる料金は動物病院によって異なりますがおよそ1万円程かかります。また別に登録した情報を動物ID普及推進会議に登録する際に費用が発生します。この登録は飼い主さん本人がおこなうものなため、忘れずに登録の手続きをしてください。

まとめ

猫のマイクロチップの読み取り

改正動物愛護法により、ペットとして飼われている犬や猫に対してマイクロチップ装着を義務化となりましたが、すでに猫を飼っている場合は任意となっているためマイクロチップを装着するかしないかは飼い主さんの判断に任せられます。

マイクロチップには数字15桁の番号が振り分けられており、万が一災害や脱走ではぐれてしまっても登録されている情報から誰の飼い猫なのか特定することができます。マイクロチップは海外に猫を連れていくときに必要になることがあるため、ますますマイクロチップの需要性が高まってくるかと思います。

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