フジ猫は、キジトラの別名!呼ばれるようになった理由やルーツ

フジ猫は、キジトラの別名!呼ばれるようになった理由やルーツ

昔から日本の猫として我々の共にいたキジトラにはフジ猫、ヨモギネコなど様々な呼び名があるようです。日本人の暮らしに猫が入って来た時はほとんどがキジトラ柄だったそうです。それではフジ猫やヨモギネコなど別名の多いキジトラ猫をご紹介いたします。

フジ猫とはキジトラ猫の事

横を向くキジトラ猫

フジ猫はキジトラ猫の別名

キジトラの別名は蓬猫(よもぎねこ)が一番多く言われているようです。他にフジ猫(藤ねこ)、鯖猫(さばねこ)と言われます。

外国の文献ではキジトラも茶トラもサバトラも全て同じくマッカレルタビーという種類で呼ばれていました。マッカレルタビーという言葉を日本語に訳したために「マッカレル=鯖」からキジトラは鯖猫と言われるようになったようです。

現在ではキジトラはブラウンマッカレルタビー、茶トラはレッドマッカレルタビー、鯖猫はシルバーマッカレルタビーと詳しく分けています。

フジ猫と呼ばれるようになった理由

フジ猫の「フジ」は富士山の富士ではなく藤の方を使います。富士猫と言われているのは、猫の顔が富士額(ふじびたい)のように見える被毛色のバランスから来ているのではないかと言われています。

ただしフジ猫(藤猫)と言われる理由は調べても分かりませんでした。

好意的なキジトラの別名

  • 秋田県仙北郡角館町→赤トラの猫をキジマダラ
  • 新潟県三島郡出雲崎町→縞模様の黒い猫をヨモ
  • 新潟県刈羽郡西山町→虎毛で白が多い猫をヨモネコ
  • 青森県、秋田県、岩手県→虎毛の黒い猫をヨモギネコ
  • 富山県東礪波郡→虎毛で青い毛が強い猫をヨモギネコ
  • 岐阜県→キジトラをヨモギネコ

ヨモギネコという言われ方は民話のように語り継がれている言い伝えもあります。

秋田県での「ヨモギネコ」は田んぼに仕事をしにくる母親の代わりに赤ん坊の世話をして人を守ると言われています。富山県東礪波郡ではヨモギネコは人を守るために「化ける」と言い伝えられていますが化け猫のようには嫌われず好意的に考えられています。

忌み言葉

忌み言葉というのは、ある言葉を使う事を嫌がって他の言葉に代用する事です。一般に獣をさす忌み言葉として「ヨモ」や「ヨモノ」を使う事があります。ネズミ、キツネやタヌキ、猿、そして猫に対しても使う事があります。

愛知県でははるか昔、猫の肉を食する時に忌み言葉として「キジ」と言っていました。時代とともにキジの忌み言葉の「忌み」が取れて猫の種類と同じ呼び方になったようです。

フジ猫のルーツ

屋外で舌を出して座るキジトラ猫

キジトラの被毛色

猫の原型に一番近いのが保護色になるキジトラ柄と言われています。野生猫科の動物達はトラ柄、ヒョウ柄、キジトラ柄の組み合わせが多くなっています。原生林や森林の中、砂漠や岩山にいても植物の中に隠れて見つかりにくい被毛色のために、待ち伏せ型の肉食動物は自然に近い被毛色を持っていると考えられます。

フジ猫の歴史は不明

フジ猫の歴史は文献を調べても掲載がされていませんでした。ただし額の中にM字が見えると藤猫と言われている地域があるようでした。キジトラ柄に限定されていないかもしれませんが、昔は猫と言えばキジトラの被毛色と言われるくらいキジトラ柄がほとんどでしたので、キジトラの顔にM字を想像していただいて良いかもしれません。

フジ猫の特徴

額にMの文字があるキジトラ猫の顔アップ

運動能力が高い

松の木に登っているキジトラ猫

野性的な部分を一番遺伝しているのがキジトラ猫ですからフジ猫も運動能力は高く木に登る、パトロールをするなど動き回る事が多いようです。

額のM字

カーペットの上で眠っているキジトラ猫

キジトラ縞模様の柄が額にM字を作りやすくするようですから、フジ猫であるキジトラの特徴として入れても良いのでしょう。

フジ猫のように別名がある猫

赤猫、安猫(やすねこ)

アメリカンショートヘアのもも

赤い虎柄の被毛の猫を赤猫と言います。鹿児島県では安猫と言うそうです。「安」は当て字のようです。

烏猫、熊猫

熊猫のモコちゃん

全身黒い猫で他の色が全くない猫の事を烏猫(からすねこ)、中部地方では熊猫(くまねこ)というそうです。

三毛

三毛猫のモモ

三毛猫を三毛(さんけ)と呼ぶ地域もあります。英語ではキャリコやトーティー・アンド・ホワイトと言われます。二色の猫は同じ呼び方で二毛(にけ)でバイカラー、一色の被毛は一毛(ひとけ)と言いソリッドやセルフと言います。

べっ甲

べっ甲猫のポンちゃん

サビ猫をべっ甲猫と言う場合もあり、トーティーシェルとも言われます。かなり特徴的な柄ですのでサビ猫好きの飼い主は多くいるそうです。

キジ猫カフェ

キジネコカフェの猫スタッフ

cat cafe しましま屋

キジトラ猫が大好きでしたら兵庫県神戸市垂水駅前にキジトラのみの猫カフェがあるそうです。猫カフェのレギュラー猫スタッフは皆キジトラ柄です。譲渡会なども行っているので保護猫もいますが、その猫達はキジトラには限っていません。

店舗詳細

住所

〒655-0027
兵庫県神戸市垂水区神田町2-3青木ビル3F

営業時間

13時〜21時
定休日は不定休のようですからお問い合わせいただく方が良いでしょう。

公式サイト

まとめ

フジ猫のキラちゃん

フジ猫は、キジトラの別名!呼ばれるようになった理由やルーツについてお伝え致しました。
人との生活に関わりの多かった猫は多くの名前を持っているようです。フジ猫の歴史を調べられなかったのはとても残念ですが、日本各地の民話や伝承に残されているかもしれません。
これからも素敵な猫との生活をお楽しみくださいね。

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