猫が耳をかゆがるとき考えられる病気
耳をかゆがる場合に疑う猫の病気はいくつかあります。症状や治療法を確認してみましょう。
外耳炎
耳の穴の入口から鼓膜までの「外耳道」に炎症をおこす病気です。強烈なかゆみと痛みがあります。耳ダニや虫などの異物混入、アレルギーなど様々な原因があります。
また水が耳に入ると耳垢が湿り、細菌やカビが増殖し外耳炎になることがあります。主な治療方法は獣医師による耳の洗浄、消毒、抗生物質などの薬剤投与です。早期治療すれば治るものがほとんどです。
中耳炎
外耳炎が悪化すると、鼓膜の奥にある中耳が炎症を起こします。かゆがる事もありますが、それ以上に痛みが強いといわれ、猫は痛みに耐えるために、症状のある耳のほうに頭を傾けたりします。この時発熱をする場合もあります。
症状がさらに悪化すると、炎症が広まり、中耳のさらに奥にある内耳の器官がおかされ、猫は平衡感覚を損うため、体が傾いたままになり歩行が不安定になります。治療は薬剤投与が行われますが、場合により手術が必要です。外耳炎の段階でしっかり治療をすれば中耳炎にはならないので、早期発見・治療を行って下さい。
耳ダニ症
耳の中に黒色の耳垢が大量に発生している場合、耳ダニ症の疑いがあります。猫の耳にダニが寄生し、激しくかゆがる場合があります。猫はしきりに耳を掻いたり、家具に耳をこすりつけたりします。それが耳を傷つけ外耳炎を引き起こすこともあります。
耳ダニ症の猫に、ほかの猫が接触することで感染しますが、特に子猫は感染しやすいため要注意です。室内飼いを徹底しましょう。病院で検査をし、感染していることがわかれば薬の投与を行います。
耳血腫
耳の一番外側、耳介(じかい)と呼ばれる部分が内出血をおこし、軟骨と耳介内側の皮下の間に血液がたまり腫れる病気です。外耳炎や耳ダニ症などで激しく耳を掻くと耳介が傷つき、内出血をおこすことが原因です。血がたまってふくれた場所に注射で血を抜き治療します。
再発を繰り返す場合は手術を施す場合もあります。治療が遅れると耳の形が戻らないこともあるので、注意が必要です。
猫が耳をかゆがる前にする予防
- 普段から猫の耳を確認する
- 猫の耳を清潔に保つ
- 耳掃除は耳の表面だけ
- 家で綿棒を使ってはいけない
- 奥までの耳掃除は獣医さんにお任せする
かゆがる前に、普段からのケアは猫の耳を清潔に保ち、予防と早期発見を心がけましょう。また、かゆがってしまった場合、獣医さんの指示のもと、適切なケアを愛猫に行いましょう。猫の耳は大変デリケートな器官のため、ホームケアは表面のみにとどめ、汚れてる場合はそっとふきとります。猫の耳掃除用のクリーナーと綿棒やティッシュでごく優しく汚れをふきとるにとどめます。
梅雨時など湿気が多い季節は特に耳に汚れがたまっていないか気を付けてあげるようにしてください。耳の奥が汚れている場合は、獣医さんにおまかせしましょう。
猫が耳をかゆがる時「病気の疑い」がある仕草
猫がしきりに耳をかゆがるのは、ほとんどの場合「耳の病気」による激しい痒みや痛みがあるためです。もしあなたの愛猫がこのような「いつもと違うしぐさ」をしていたら、早期に治療してあげる必要があります。
下記のようなしぐさを猫がするようであれば、耳の状態を確認してみましょう。
- 耳を後ろ足ではげしくかゆがる
- 頭をしきりにふる
- 耳を家具やテーブルの脚などにこすりつける
- 耳をさわられるのを嫌がる
かゆがる仕草のほかにも、耳の中に黒い耳垢がたまっている、臭いがする、耳が腫れている、耳が赤くなっているなど異常が見られる場合は、病院での治療が必要となります。
猫が耳をかゆがる事に関するまとめ
猫にとっても、激しく耳をかゆがる時のストレスはとても大きく、負担になります。ただ、早めの治療をすれば完治も可能でしょう。
日頃から耳をチェックし、かゆがるような仕草をしていたり耳に異常が見られたりした時は、悪化する前に病院へ連れていくことが重要です。
女性 Mika
猫は耳の奥にある三半規管がとても発達しているためにバランス感覚にすぐれていて、高いところや狭いところでもすいすい歩けたりしますよね。それだけ大切な耳なので、病気には気をつけてあげたいですね。
現在2匹の猫を飼っているのですが、耳の中はあまり汚れていることがなく、お手入れもほとんどしたことがありません。1匹で飼っていた先代猫は耳の中が汚れていることが多かったので、今の2匹はお互いに耳の中をなめあってきれいにしているのかもしれません。でもときどきチェックしたほうがいいですね。
30代 女性 tonakai
30代 女性 ポン酢
この爪切りや耳垢の掃除は、病院に通っているおかげで、定期的にケアできている事かもしれません。
基本、爪切りも、耳を触られる事も好まないのが猫な通り、ポン酢くんも、私がする爪切りや耳垢の掃除には、全力で抵抗してきます。
でも、病院では一変。不安や怖さで固まってくれるので、
「ポン酢くんは、お手入れしやすい猫ちゃんですね~」と毎回褒められる程。
中にはパニックで暴れてしまう猫ちゃんもいるそうなので、ストレスや負担にならないか見極めてやることが鉄則!とのお話を聞かせて頂いた事があります。
ちなみに、猫ちゃんの耳掃除は、綿棒ではなく柔らかいガーゼを使うのがおススメです。
奥の汚れは獣医さんにお任せして、自分でやる耳垢の掃除は、見える範囲の場所をしてあげましょうね。
50代以上 男性 ジョージ
耳が痒い時は、耳の匂いがおかしくなることもあるそうです。ノミなどがついた場合は、目で確認するのは難しいことがあります。しかし、匂いだったら、飼い主にも分かることがあるので、春から夏の時期はねこの耳の匂いに注意することも必要でしょう。
30代 女性 nekoron28
猫ちゃんも同じで、大きなストレスになってしまいます。
共働きであまりお家にいることができない飼い主さんだと、痒がっていてもなかなか気づくことができずに、痒くて自分自身を引っ掻いてしまったり、皮膚が炎症を起こしたりと悪化してしまってから気付くケースも多いです。
耳の痒みの原因で多いのは、ノミによるアレルギー性皮膚炎ですね。
温かい時期になるとノミは活発になるので、家猫ちゃんであれば心配ないかもしれませんが、少しでも外出する猫ちゃんは要注意です。
そうならないために、日頃のケアがとっても大切になります。
脱脂綿などやさしい布を指に巻いて、耳の汚れを拭いてあげてください。このとき、あまり深いところまで掃除しようと頑張ってしまうと、耳道を傷つけたり、汚れを押し込んでしまう恐れがあるので気をつけてくださいね。
30代 女性 nanairo
それまで、そこまで頻繁に耳掃除をしていたわけではなかったので、これを機にしっかりチェックしようと思います。
人間と一緒で、耳の中はなかなか見れないものなので、気づいた時には一大事だった、という事がないようにしたいですね。
特に猫にとって、耳は大事な器官の一つでしょうから、こちらも猫の気持ちになっていかねば、と思いました。
とても勉強になりました!
20代 女性 むぅむぅ
犬は1日に何頭か診察に来るぐらい多い外耳炎ですが、うちの病院では猫ではあまり多くありません。
それよりは、耳ダニ症がダントツで多いですね。特にペットショップでお迎えされたばかりの猫さんや、拾った野良猫さん、お外にお出かけされる猫さんはとくに多いです。
外に出ない猫さんでも、新しくお迎えした猫さんが耳ダニに感染していると、あっという間にうつってしまいますので、新しくお迎えした猫さんとはしばらく隔離して飼われるのが正解です。
「レボリューション」というお薬は、耳ダニの駆虫ができるだけでなく、蚊から感染するフィラリア症の予防、ノミの予防も出来ますので、かかりつけの獣医さんに処方してもらって、何もなくても月一回は投与しておくのが安心かと思います。
40代 女性 おはな
40代 女性 ゆきなちゃん
外耳炎をほっとおくと中耳炎になってしまうので早めに治療しなければいけません。梅雨の時期や冬場は特に、耳がジュクジュクするみたいで、何度も獣医師に治療していただきます。
すると、楽になるみたいです。耳を振ったりかいたりをしなくなります。痒かったり痛かったりするのは可哀想なので日頃から注意してあげたいですね。