猫がくさい原因とは
猫は本来、体臭が少なく、くさい生き物ではありません。それは、猫が隠れて獲物を襲ったり、待ち伏せしたりする行動から、体がくさい状態では生きていけないためです。
そのため毛づくろいしたり、日向ぼっこしたりすることで、猫は自分の体臭をできるだけ消しています。このことから、猫がくさい時には、何か原因があるということになります。
毛づくろいがうまくできていないのでくさい
猫がくさい時には、猫が体の毛づくろいをうまくできていない可能性があります。猫は自分の体についた汚れを毛づくろいすることで綺麗にしていますので、短毛であればほぼシャンプーがいらないほどです。
しかし、毛づくろいが下手であったり、老猫でうまく毛づくろいができなかったり、肥満で舐められないところがあったりすると、汚れをうまく取れなくなって、くさい時があります。
食べ物が口の中に残っていてくさい
猫の口の中に残っている餌が原因で、猫がくさいことがあります。特にウェットフードを食べている猫は、歯の隙間などにフードが残りやすく、くさい臭いの原因になりやすくなっています。
おしっこや便がついていてくさい
猫は排泄後にはお尻や陰部まわりを舐めてきれいにして、臭いが残らないようにします。お尻周りに排泄したものが取り除けずについていると、おしっこのアンモニア臭や便の臭いでくさいことがあります。
特に長毛の猫は、短毛の猫よりも長い毛に排泄したものが付着することが多く、猫がくさい原因となることがあります。また、せまくて猫トイレがある部屋にずっと猫が閉じ込められていれば、猫に排泄物の臭いがついてしまってくさいということも考えられます。
怪我をしているのでくさい
猫が何か怪我をしていると、怪我の種類や状態によって、くさい時があります。怪我をしたところが化膿していると、膿のためにくさい臭いを発します。特に他の猫に引っかかれたり噛まれたりすると、猫の口中にある雑菌によって、傷は化膿しやすくなります。
病気が原因でくさい
猫が病気になると、体がくさい時があります。猫の体の表面にフケがたまることでくさいこともあれば、体の内部に問題がある病気のこともあります。猫がくさい時に考えられる病気には、次のようなものがあります。
- 腎不全
- 歯周病
- 口内炎
- 猫風邪
- ガン
- 肛門嚢炎
膿の臭いや血の臭い、また排泄物のような臭いが口からしてくさいという場合には、病気の可能性が高いと言えるでしょう。
猫の腎不全とは、腎臓がうまく機能しなくなった状態です。特に急性腎不全の時に、口臭がすることがあります。急性腎不全の治療が遅れると、猫は脱水を起こし、口臭がくさいアンモニア臭になります。その他、嘔吐や下痢などの症状もみられます。
また、猫風邪になると、口の中に潰瘍ができることで、口がくさいことがあります。口周りの病気では、猫が口内炎になると、ただれや潰瘍、出血が口の中に見られ、くさい口臭の原因となります。一緒に歯周病や歯肉炎も同時に起こることがあります。
さらに、ガンなどの病気になることで猫の免疫力が落ち、口内炎ができることもあります。猫の肛門周りには、独特なくさい臭いを出す肛門腺という小さな穴があり、そこが詰まることで、くさいという場合もあります。
猫がくさいときの対策方法
動物病院に連れていく
猫が普段と違ってくさいという時には、まず動物病院に連れていって、体に異常がないかを診察してもらいましょう。病気や怪我が原因の場合には、飼い主さんが見当違いの対策を取っても、くさい臭いの問題が解決しません。
また病気や怪我の治療が遅れると、さらに症状が悪化する可能性もあります。明らかに何か汚れが付いているなどでなく、くさい原因がわからなければ、早めに動物病院で診てもらいましょう。
部屋を綺麗にする
猫のいた部屋がくさいという時、猫トイレの臭いが付いている可能性があります。特に猫トイレは臭いの原因になりますし、猫の排泄物が部屋の家具などに付いていることもあるので、定期的な掃除が必要です。
お部屋が猫くさい時以外でも猫トイレの定期的な掃除はもちろん行ってください。消臭効果のある猫砂を使う方法や、システムトイレには消臭機能がついているものもあるので、それを利用する方法もあります。
猫をシャンプーする
猫の体に異常が何もなく、くさいという時には、猫をシャンプーするのもひとつの対策です。必ず猫用のシャンプーを使って、あまり頻繁にならないように気をつけて洗ってください。
汚れがよくついて何度も洗いたい時には、お尻周りや足だけなど、汚れている部分だけを洗えば猫の体にも負担が少なく済みます。
猫の歯磨きをする
猫の歯が汚れていてくさいという時には、歯磨きをしてあげる方法もあります。歯磨きといっても、必ずしも歯ブラシを使う必要はなく、最初は飼い主さんの指や綿棒を使う方法もあります。
またデンタルケアのできる猫用おやつやフードもありますので、猫に与えることでも歯磨きの助けになります。歯周病や歯肉炎があると、飼い主さんが行う歯磨きは逆効果の場合もあるので、獣医さんに診察してもらってくださいね。
猫がくさい時におすすめな商品3選
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ペレッティー(Peletty)獣医師が使うプロ用 ペット除菌・消臭剤
ペットの食器や食事、トイレ臭にも直接吹きかけて瞬間消臭ができる消臭剤です。人や猫の体に安全で、獣医師が使用しているプロ用製剤となっています。有害物質もなく、猫の体にかかってしまっても問題ありません。動物病院だけでなく、一般家庭のお部屋の消臭にも使えます。
ペットの天然酵母シャンプー イーストシャンプー
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猫の体でくさい場所
口
猫の口は、餌を食べた後や、お尻を舐めた後に、臭いがしてくさいことがあります。餌を食べた直後にはキャットフードの臭いが残りますし、おしっこやうんちをした後に舐めて綺麗にした時にはもっとも口臭がしてくさいと言えるでしょう。
頭
猫にはほとんど体臭がありませんが、猫が出すフェロモンのためにくさいということがあります。
猫は、頬やおでこ、肉球、尻尾の付け根、あごなどに臭腺という臭いを出す器官を持っています。これらをこすりつけて、猫は縄張りの主張をします。猫同士で挨拶をする時にも、鼻や頭をコツンと合わせてお互いの臭いを確認します。
足
猫の肉球にも臭腺があり、爪で壁などを引っ掻くことで、自分の臭いをつけてマーキングしていますので、猫の足先はくさい場合があります。また、猫はトイレの時に砂を足で掻きますので、そのことからもくさい臭いがする場合もあります。
おしり
猫の肛門周りには肛門腺があり、そこからくさい分泌液を出します。子猫が親猫に甘える時に出す場合や、興奮した時、恐怖を感じた時にも分泌されることがあります。
猫の臭いを予防する方法
フードの種類を変える
猫の口臭予防のために、キャットフードを歯につきやすいウェットからドライに変える方法があります。また、猫の便やおしっこのくさい臭いを軽減するために、消臭効果成分を含んだ猫用フードを与える方法もあります。
グルーミングの手助けをする
猫がうまくグルーミングできなくてくさい時には、飼い主さんが猫の体を綺麗にする手助けをしてあげましょう。猫のお尻周りの汚れを拭いてあげたり、口周りについたフードの残りをガーゼで拭いてあげたりしてください。口の中や歯のケアをしてあげることで、口のくさい臭いを和らげることもできます。
健康診断をする
猫が健康であれば、病気や怪我が原因でくさい臭いを出すこともなくなります。本来はくさくない猫がくさいという場合、何らかの体調異常がおきている可能性があります。定期的に猫の健康診断を行って、常に猫が健康でいられるように気遣ってください。
まとめ
猫はもともと体臭が少ない生き物なので、猫がくさいという時には、排泄物が付いている、汚れがついているといったことの他、病気や怪我などの可能性もあります。猫の病気や怪我が原因でくさい時には、動物病院で適切な治療を行って、くさい臭いの原因から治していきましょう。
猫が健康でもくさい時には、汚れがたまっていたり、便やおしっこの臭いが付着したりしてくさいということなので、飼い主さんがケアしてあげる必要があります。猫用のシャンプーやケアグッズをうまく使って、猫のくさい臭いを解消してくださいね。