猫と赤ちゃんの間にある危険
猫と赤ちゃんの良い関係を築くために出来る事をご紹介する前に、まずは何も対策をしなかった場合、どのような危険があるのかを把握しておきましょう。
免疫力が弱いうちは気をつけたい「ズーノーシス」
いつも通り、猫を触った手で赤ちゃんに触れないとか、猫のトイレは常に清潔にしておく、回虫・ノミダニの予防をする、完全室内飼いにする、などは行っておきましょう。猫から赤ちゃんに病気が移る事は稀ですが、猫と赤ちゃんを一緒に寝かせない方が良いでしょう。赤ちゃんはまだ免疫力が弱いです。万全を期すのであれば、寝具は別にするのがベストです。
喘息やアレルギーになる、は迷信!?
一昔前では、猫がいると赤ちゃんが喘息になる、とかアレルギーになるとか言われていました。ですが、近年の研究では、逆に猫がいた方が喘息やアレルギーの発症率が下がる可能性がある、とされています。ですから、もし周りから何か言われても、あまり気にしなくても良さそうです。
猫が赤ちゃんを引っ掻く不安
初めて赤ちゃんに合わせる時は、無理に近づけないように心がけましょう。猫は見知らぬ人や物は警戒しますので、急に引っ掻くという事はほとんどありません。ですが、無理矢理赤ちゃんを近づけようとすると、怖がって攻撃する可能性もあります。猫が自分から赤ちゃんに近付くまで待った方が無難です。
また赤ちゃんの側にいる時に、撫でたりおやつを与えるのも良い方法です。赤ちゃんの近くにいると良い事がある、と認識してくれるでしょう。最初は驚いて警戒するかもしれませんが、赤ちゃんが危険ではない事が分かれば、猫も警戒を解いて慣れてくるでしょう。
中には母性本能を刺激されるのか、自分の子供のように慈しむ猫もいます。赤ちゃんに乱暴にされても怒らずにじっとしている子もいますし、ゴロゴロとすり寄り側で大人しくしている子もいます。もちろん一緒に遊んだり、家の中をお散歩したり、尻尾で赤ちゃんをあやす猫もいますよ!
ただ、猫が赤ちゃんの上に乗り、呼吸を奪ってしまう事もありますので、猫と赤ちゃんだけにならないよう、注意は必要です。
妊娠中は注意!「トキソプラズマ」
まだ赤ちゃんが、お母さんのお腹の中にいる時のお話です。妊婦さんが猫のうんちによってトキソプラズマに感染する、という話は良く聞きます。ですが、トキソプラズマに感染する可能性があるのは、うんちを一日近く放っておいた時です。念のため、妊婦さんが猫のうんち処理を行う時には、手袋をして行ない、手を洗った方が安心でしょう。
ですが、猫のうんちからの感染よりも生のお肉や生野菜からなどの方が可能性が高いです。土いじりも感染する危険性がありますので、ガーデニングが趣味の方も、妊娠中は我慢した方が良いでしょう。どうしても行う場合は、ゴム手袋などをして、手洗いを充分に行ないます。
猫と赤ちゃんが仲良くなるための5つの方法
さて、お待たせ致しました!猫と赤ちゃんが仲良くなる為に、飼い主さんが出来る事を5つ、お伝えします。
その① 猫を赤ちゃんのいる環境に慣れさせる
赤ちゃんが家に来る前に、ベビーベッドやその他の赤ちゃん用品を揃える事がほとんどでしょう。早めに準備して、それらの新しいものに猫を慣れさせておきます。赤ちゃんが来る事で猫トイレの場所を移動するなど、猫側の変更もある場合は、赤ちゃんが来る前に変えて慣れさせておきます。
猫が逃げて隠れられる場所を用意しておく事も大切です。猫が落ち着ける場所で、猫のニオイのついたタオルなどを入れておくと良いでしょう。
神経質な猫の場合には、赤ちゃんが来た時のイメージトレーニングをさせておきましょう。赤ちゃんの泣き声が出るような人形を使い、徐々に慣れさせます。ただ、このトレーニングのやり過ぎは猫にストレスを感じさせてしまいます。もし心配な場合には、一度獣医師に相談してみると良いでしょう。
その② 猫と赤ちゃんのご対面
飼い主が赤ちゃんを連れて家に帰ってきた時、なるべく赤ちゃんは他の人に抱っこをして貰い、猫と飼い主だけ対面するようにしましょう。出産での入院中は数日間、愛猫と会っていないですし、赤ちゃんが来る事を猫も敏感に感じ取っているでしょうから、猫がどういう行動に出るか予想が出来ません。
赤ちゃんを怖がる事もありますので、猫と赤ちゃんの初対面は、赤ちゃんが寝ている時か泣いていない時に行ないましょう。無理に近づけるのではなく、猫が自分のペースで近付くのを待つようにします。
その③ 赤ちゃんの状況に関わらず、猫に構う
やってしまいがちなのが、赤ちゃんが起きている時に猫を無視してしまう事です。飼い主さんが大好きな猫は、これをするといじけてしまいます。赤ちゃんが起きていても寝ていても、猫も同じように構ってあげましょう。もちろん、赤ちゃんのお世話で忙しい時には構う事が難しいかもしれません。
ですが、「ちょっと待ってね」と声をかけたり、アイコンタクトをしたり、無視していないよ、というサインを送ってあげれば、察しの良い猫ですから、きっと分かってくれるでしょう。
その④ どうしても赤ちゃんに馴染めない時
愛猫の性格により、どうしても赤ちゃんに馴染めない場合もあるかもしれません。赤ちゃんに猫が危害を加えてしまうのは、飼い主としては絶対に避けたい事ですよね。猫と赤ちゃんを隔離する事も検討しましょう。猫専用スペースを作る、ゲージに入れるなどして隔離します。または、赤ちゃんのいるスペースに猫が入れないように網を張る、という手もあります。ご家庭に合った方法で隔離するようにされてください。
その⑤ 赤ちゃんが成長してきたら
赤ちゃんが成長すると、動きが活発になります。猫などは恰好の興味の対象となるでしょう。赤ちゃんの猫に対する扱いは、少々荒っぽいようです。猫が逃げられるようにフェンスを用意し、赤ちゃんが入れない場所を作ってあげる事で、猫も安心出来るでしょう。赤ちゃんからおやつをあげると、猫も好意を持ってくれる事があります。猫が落ち着いている時に、飼い主さんが側について行ってみてください。
まとめ
弱々しい赤ちゃんと愛猫と、一緒に暮らす時は不安が生じるかもしれません。ですが、愛猫と赤ちゃんの性格などにより、どういう関係になっていくのか、楽しみな所でもあります♪
我が家も愛猫を迎えた時に小さな子供がいましたが、最初に来た猫は子供の事を兄弟だと思っているようです。2匹目の子は慣れるのに時間はかかりましたが、今ではすっかり仲良くなりました。子供の方も猫の事が大好きになりましたし、私に怒られた時などに、慰められる事もあるようです(笑)。
猫も赤ちゃんも、飼い主さんにとっては大切な存在ですから、是非とも仲良くなって欲しいですよね!赤ちゃんのお世話に疲れた時、愛猫の存在に癒される事も多いようです♪猫と赤ちゃん、そして飼い主さん達が良きファミリーとなる事を、応援しています。