ドイツの人と猫の暮らし

ドイツの人と猫の暮らし

ペット先進国と言われるドイツでは、猫ちゃんはどんな暮らしをしているのでしょう。日本と似ている?それとも全く違う?実はこんな衝撃な事実も隠されていた…ドイツの猫ちゃん事情についてご紹介していきたいと思います。

ドイツの人は猫が好き!

抱っこされる黒白猫

ドイツでは、日本よりも前から猫ブームが起きていた?どんどん増える猫の飼育者!

実は猫飼いさんの方が多い

ドイツといえば犬を飼っている人が多いイメージがあるかもしれませんが、散歩をしなくても良いという面から、どんどん猫を飼う人が増えてきています。

犬を飼っている人はおよそ700~850万人、猫を飼っている人はおよそ800~1500万人と、猫を飼育しているお家はドイツ全域の約22%にも及ぶのです。この猫飼育者は年々増えています。

ドイツのお家はほとんどがペット可なので、猫ちゃんを飼いやすいというのもあるようですね。

ドイツの猫の飼い方

獣医さんと猫

日本とドイツではこんなに違う?ドイツでの猫ちゃんの飼い方とは!

一部の都市ではマイクロチップは必須!

ドイツにあるパーダーボルンでは、2008年9月から生後5ヶ月以上の外に出る可能性のある猫ちゃんは、マイクロチップの装着が義務付けられるようになりました。そして避妊・去勢手術も飼い猫は必ず受ける必要があります。

猫用扉をつけているお家は多い

郊外では猫ちゃんが自由に出入りできるように、玄関にキャットドアを取り付けているお家が多くあります。
これにより、野良猫がこのキャットドアを使ってお家に入り、餌を食べてしまうことが増えたため、マイクロチップに反応するセンサー付きのキャットドアを取り付けているお家もあります。

このマイクロチップに反応するセンサータイプのキャットドアは、最高12匹分の個体番号を登録することができ、更に夜に出て行ってほしくない時には、入ることはできても、出ることはできないように設定も可能なとってもハイテクな機能も兼ね備えているのです。

日本とは逆!ドイツでは外に出すのが常識?!

日本では、保護猫を里親に出すとき“完全室内飼い”を条件にしているところが多いですし、実際に完全室内飼いの方が猫にとって安全であると考えられています。

これが、ドイツになると全く逆で、ドイツの保護猫は“外に自由に出歩かせること”が譲渡条件に含まれているのです。もちろん、病気を持っているなど外に出歩くのが難しい猫ちゃんは完全室内飼いにし、猫によって飼い方を変えることもします。

なぜこのように日本とドイツでは飼い方が真逆なのかと言うと、まずは日本の住宅事情が関係しています。家が密集したこの環境は、猫ちゃんを放し飼いするには向かないのです。そのかわり、お家の中ではできるだけ自由にストレスを溜めさせないよう飼う必要があります。

そして次に、日本では猫ちゃんが敷地内でおしっこやうんちをすると苦情が出て怒られますよね。

ところがドイツでは、生き物だから仕方がないととってもアッサリした考え方をしています。
この“動物は動物らしくのびのびと”という感性であるからこそ、街中に猫ちゃんを自由にさせることが可能になるのです。

とは言っても例外の街もあります。同じドイツでも、ベルリンのようにペット管理が厳しいところだと、日本と同じく完全室内飼いを徹底するように!と決められているところもあります。

みんなが猫を気にかけている

ドイツでは多くの人たちが猫ちゃんのことを気にかけていて、野良猫を見つけたら保護施設に連絡し、連絡を受けたらすぐに保護をしてくれます。ですので、飼い猫がうろつく場所であっても、野良猫を見かけることはあまりないそうです。

ドイツは殺処分ゼロ!実は嘘??

暗い猫の画像

ドイツには「ティアハイム」という企業や個人の寄付により賄われている民間の動物保護施設があり、ここでの殺処分はゼロであるとうたわれています。ドイツでは、犬や猫を飼うときはペットショップを使わずこういった保護施設やブリーダーから引き取ります。

ただ、殺処分ゼロというのは少々話を大げさにしていただけのようで、厳密には完全にゼロというわけではなく、病気や怪我で生きるのが難しい、安楽死させた方が良いと判断された子は、決められた方法で安楽死をさせることもあるそうです。

とはいうものの、命をお金で売買することは「ほぼない」ということや、一度保護されたら基本的に里親が見つかるまで一生面倒をみるというのは日本も見習いたいところですよね。

衝撃の事実

しかし、この殺処分ゼロという情報には、とんでもない衝撃の事実が隠されていたのです。
それは、狩猟者は狩猟動物を守るという名目があれば、野良犬や野良猫を射殺しても良いと国が認めてしまっているということ。

それにより森に捨てられ、野生化した猫だけではなく、迷子になった、または外を散歩していた飼い猫たちも駆除されてしまうという悲しい事件も起きてしまっているのです。合法なので、誤って射殺されてしまっても狩猟者は罪に問われることはありません。

駆除された数の統計はとられていないのですが、保護団体によるとおよそ年間40万頭の猫が駆除されていると考えられているようです。

つまりドイツという国は殺処分しないという訳ではなく、「ドイツにある保護施設では限りなく殺処分しない(あるいは駆除は殺処分ではないので「殺処分」はしていない)」ということなんですね。

まとめ

ドイツ

ペット先進国であると言われるドイツですが、駆除という名目でたくさんの猫たちが射殺されてしまっているという事実もあり、やっぱり完全なる無殺生というのは言うほど簡単なことではないんだと改めて考えさせられますね。

とはいえ、動物をお金で買わないところや、保護されても処分されることはほとんどないこと、動物に対する寛容さなどは日本も見習いたいところです。

投稿者

女性 匿名

ドイツ出身の私としては、誤っているところを指摘させていただきたいです。
ドイツにもペットショップはあります。
それも超巨大なお店が。
日本のペットショップと違うところはオープンなスペースなところ。ケージに入れられていません。
猫ちゃんの糞尿被害者は、こちらに書かれているような寛容な方ばかりではありません。もちろん寛容な方もおられますが、日本にも寛容な方がおられるのと同じで特筆すべき程の差はありません。
ただし、非寛容な方の仕返しは駆除してしまうので日本とはレベルが違います。
ペットを安価に求めることが素晴らしいとは思いません。単にお金を払いたくないだけなので。命が安価だから様々な危険のある外飼いをしているのですから。

ただ、ティアハイムの理念は素晴らしいです。動物を差別しないで保護しますから。
日本の保護団体のように、ウチは猫専門だから、犬専門だから、動物愛護センターから救い出す専門だから、等と言って差別しませんし、自分で責任を持って飼えないなら保護するな!。なんていいませんから。

日本の公的殺処分をゼロにしたいなら、早期に全ての動物愛護団体が大同団結して一つの巨大な組織になる必要がありますが、果たして私が生きている間に実現するでしょうか。
投稿者

50代以上 男性 ワン公

先日 保護した野良猫さんを里親ボランティアへ渡してきた。保護後、検査、去勢など済ませボランティアへ渡したのですが ネコさんにまだ 後ろ髪をひかれ 恋しい。 今の住居では猫禁止&しばしば長期留守にする為 飼えないことが残念。保護の3泊4日。猫さん布団の中に入りたくて 髭を小生の顔に当てて くすぐったい。布団の中では 腕枕してゴロゴロと眠っている。昔を思い出してしまった。生活の中に動物がいることは 安らぎます。人の心も読む 不思議な動物。ドイツでは飼い主の犬は納税番号で管理、保護され 基本的には野良犬がいない。殺処分がない。猫さんもそうすべきでしょうね。こんなかわいい 命を守る為。飼う以上 去勢、最後まで、周りの理解が必要。猫さんの可愛さに 火がついてしまった。

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