尾曲がり猫の分類
猫が描かれている絵を見てみるとしっぽが長いものが多いため、一般的に猫のしっぽは長いと思っている方が多いのではないでしょうか?実は猫のしっぽには長いものや短いもの、曲がったもの、さらにはしっぽがないものなど様々です。
しっぽの分類
長尾
本来の猫のしっぽであり、多くは体調と同じ長さで25~30cmくらい
中尾
長尾の半分くらいの長さで10~15cmくらい
短尾
突然変異で生まれたものであり、5~10cmくらい(日本に多い) 尾なし…しっぽが付いている部分にくぼみがある
カギ尾(尾曲がり)
骨が変形して先が曲がっている
尾曲がり猫は上記のなかでは「カギ尾」に分類されます。
日本では割合的には短いしっぽの猫が多いのですが、東に行くほど長いしっぽの猫が多く、西に行くほど短いしっぽの猫が多いといわれています。
尾曲がり猫は通称『長崎ねこ』
中でも長崎では短く先端が曲がった尾曲がり猫が市街地の75%であることから、別名「長崎ねこ」と呼ばれて重宝されています。
尾曲がり猫は長崎に多い
もともと尾曲がり猫は原産地が東南アジアで、特にインドネシアに多く生息しているそうです。ではなぜ遠く離れた国の猫が日本に流れ着いたのでしょうか?
尾曲がり猫が日本絵画に登場したのは江戸時代といわれています。平安時代や鎌倉時代の絵巻物の中で描かれている猫は、長くすらっとしたしっぽの猫だそうです。これはシルクロードを渡って中国から船でやってきた猫が長くてまっすぐなしっぽをしていたからです。
江戸時代、鎖国制度により日本では長崎の出島だけを貿易港に限定し、オランダに限って来航を許可していました。当時オランダの東インド会社は現在のジャカルタを拠点に定め、貿易船を出島に来航させていたのです。
貿易船の中はネズミによる害が多かったため、ネズミの駆除対策として猫も一緒に乗せられていました。インドネシアのジャカルタにいた猫が貿易船により出島にたどり着き、そこから繁殖していったため、長崎に多く尾曲がり猫が生息しているのです。猫の繁殖力ってやはりすごいですね。
尾曲がり猫を広めようとする団体も
長崎ネコ学会(旧 長崎尾曲がり猫学会)
長崎ネコ学会とは、2008年から始まった、長崎に多い尻尾が曲がっていたり短かったりする特徴を持つ尾曲がり猫の調査・研究・広報活動を行い、それを全国へ広げようとする市民団体です。当初の活動は、11人の有志から始まったとのこと。
尾曲がり猫には大きくわけて3種類のしっぽの形があるとされ、その特徴から3匹の尾曲がり猫兄弟が長崎ネコ学会のマスコットキャラクターとなっています。
曲がったかぎしっぽで幸せを引き寄せてくれるという尾曲がり猫に会いに、長崎へ行こうと呼びかけていて、トークショーや写真展なども開催しています。
長崎ネコ学会のホームページでは、尾曲がり猫についてや、長崎と尾曲がり猫の関係、色々な尾曲がり猫について紹介されています。長崎ネコ学会のFacebookやinstagramでは、活動状況や尾曲がり猫たちの様子も見ることができます。
長崎尾曲がり猫神社
長崎尾曲がり猫神社は、長崎市に2019年4月26日にオープンした、長崎ネコ学会が運営する神社スタイルの猫グッズ専門店です。
猫の健康長寿と、猫の飼い主さんの開運を祈念して建てられました。尾曲がり猫神社を猫の聖地にしようということで、市の補助金を使い運営しています。
入り口は赤い鳥居と提灯が目印となっていて、中には猫の御神体とお賽銭箱もあります。店内にはおみくじ、絵馬、お守り、神社らしい猫にまつわるグッズがたくさんあります。
さらに、猫をモチーフとしたお猪口やマグカップや湯のみなどのほか、招き猫の置物、猫の曲がった尻尾をイメージしたかりんとう、ラスクなどのお菓子、メッセージカードや絵葉書などの雑貨、尾曲がり猫のルーツであるインドネシア産のコーヒー豆などたくさんの商品が販売されています。
新しい長崎の観光スポットとして、また尾曲がり猫の聖地として、賑わう場所となりそうです。
尾曲がり猫は幸運を招くという言い伝え
ヨーロッパでは尾曲がり猫はほとんどいないそうです。東南アジアに多く生息していて後に日本にやってきた尾曲がり猫ですが、これはしっぽの骨の奇形の遺伝子によるものであり、親が尾曲がり猫の場合は子も尾曲がりになる確率が高くなるそうです。
奇形の遺伝子によって生まれた尾曲がりの猫ですが、ヨーロッパでは「幸運を招く猫」として人気があります。「釣り針のように曲がった尾曲がりしっぽが幸せを引っかけてくる」という意味で、縁起のいい猫とされていたそうです。
また、江戸時代の日本ではしっぽの長い猫は長生きするとしっぽが2本に分かれて妖怪になるという言い伝えから、しっぽが短い猫がいいとされていました。ちょうどそのときに遠く離れた東南アジアからしっぽが短く、さらに先が曲がった縁起のいい尾曲がり猫がやってきて、人々の人気を呼んだそうです。
まとめ
普段何気なく見ている猫のしっぽですが、このような秘密が隠されていたのですね。長崎に行くと幸運を招く「尾曲がり猫」に会える確率が高いとのことですので、運気UPのためにもぜひ足を運んでみてください。
女性 にゃコロ
そもそも猫のしっぽ、バランスを取ったり、感情表現の判断要素としても大切な身体の一部なので、大切にしてあげましょう。
生まれながら、お団子っぽく丸まっていたり、しっぽの半分位から曲がっていたり、形は色々ありますが、奇形と終わらせてしまえばそれまでです。それを幸運の鍵しっぽと命名してくれた方は、心優しいい猫好きさんに違いありません。
尾曲がりは遺伝が多いと知りましたが、ヨーロッパからの縁で日本にたくさん生まれてきた
"幸運の鍵しっぽ達"
ぜひ猫ちゃん自身の"幸運と好運を掴めるしっぽ"として未来に繁栄していって欲しいです。
40代 女性 カトナカ
遺伝説が有力ですが、赤ちゃんの頃に母乳を吸う中で、兄弟たちに踏まれて尾曲がりになる説もあるようです。赤ちゃんの頃は骨も柔らかいので、そのようなことも起き兼ねないと。
猫にとってしっぽはとても大切なものなので、もしも骨折してしまったりすると、平衡感覚がつかめなくなったり、うんちやおしっこを出せなくなるようなこともあるようです。例えるなら手足の骨折よりも、猫にとっては致命的になるそうです。
うちの猫は長尾ですが、近所をうろうろしている野良猫が1匹、鍵しっぽです。大人しくて引っ込み思案の猫ですが、そのしっぽを見る度に、幸せな気持ちになります。
女性 tonakai
猫の里親サイトなどでは鍵尻尾は猫の特徴として記載されているのを見かけるので、鍵尻尾の猫はどこにでもいるものだと思っていました。ですがヨーロッパにはほとんどいないということに驚きました。どの地域でも幸せを運んでくると言われているのは微笑ましいことですが不思議だなとも思います。最近、猫が登場するドラマでも鍵尻尾をテーマに家族愛の物語が進んでいました。歴史もあるなど、尾曲り猫はとても興味深いですよね。
20代 女性 若葉
リベンジ旅行がしたくなりました!
カギしっぽ(尾曲がりちゃん)は、奇形になるんですね。
うちの子たちのしっぽは、ロングストレートで尾曲がりちゃんではないので、お母さんもお父さんもストレートだったんですかね。
何にせよ、2匹を運良くお迎えできた事は私にとって、とっても幸運なコトです!
奇形だったり、尻尾が短かったり、無かったり、しっぽだけでもイロイロ個性あるんだなーと思いました。
昔の人の思い描いた猫又伝説はホラーな感じだけど、私の想像した猫又ちゃんは、可愛いものでした。本当にいたら、絶対お迎えします♪
ふと思いました!尾曲がりちゃんは野良ちゃんで見るけれど、尾無しちゃんには会った事ないです。目撃したら、絶対写真撮ろうと思います☆
40代 女性 匿名
海外では珍しいらしくフランス人の夫や家族には驚かれました。
いてくれるだけで幸せですが、これからもたくさんの幸せをしっぽで集めてきてね♪
朝はもう少し寝て下さい(^^;
40代 女性 かずみ
性格は、甘えたで執念深く自己中心的でしたが、素直な面もありまして、可愛かったです。
しかし、他の猫ちゃんと仲良くできなかったので、苦労しました。みんなが傷だらけになりながらカギ尻尾の猫ちゃんの世話をしました。
結果、短命でしたが、ガンとも闘い立派に頑張ってくれました。最期にみんなで、ありがとうと言いました。生まれてすぐに、我が家にきて7年ほどでしたがカギ尻尾の猫ちゃんは幸運を招くとされていることがよくわかりました。
当時、カギ尻尾の猫ちゃんを飼いはじめてから、何度か幸運が舞い込みました。
不思議ですよね。