【獣医師監修】猫にレモンは絶対NG!危険な理由と誤食時の対処法を解説

【獣医師監修】猫にレモンは絶対NG!危険な理由と誤食時の対処法を解説

猫にレモンを与えるのは絶対にNG!皮に含まれるリモネンやソラレンが引き起こす、下痢・嘔吐・皮膚炎などの中毒症状を詳しく解説します。万が一食べてしまった時の応急処置や予防法、病院受診の重要性も網羅。愛猫を危険から守るための知識を確認しましょう。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

猫がレモンを食べると危険な理由

テーブルの上のレモンを見つめる猫

猫にレモンを与えるのは絶対にNGです。

たとえ少量であっても、猫の体にとっては有害な成分が含まれているため、興味本位で舐めさせたり、遊び道具にしたりすることは非常に危険です。

レモンの皮には「リモネン」や「リナロール」という成分が含まれています。人間にはリラックス効果をもたらす芳香成分ですが、猫は植物由来の化学物質を肝臓で分解する能力が低いため、中毒症状を引き起こします。

さらに、レモンには「ソラレン」という物質も含まれています。これは光毒性を持つ有機化合物の一種で、摂取した後に紫外線を浴びることで皮膚に炎症を起こす可能性があり、猫にとって強い毒性を示します。

猫がレモンを食べた場合の中毒症状

体調が悪そうな様子でベッドに寝る猫

猫が誤ってレモンを口にしたり、皮に触れたりすると、さまざまな体調不良が現れます。

猫の体質や摂取量によって症状の重さは異なりますが、代表的な中毒症状について詳しく解説します。

下痢

レモンに含まれる成分が消化器官を刺激することで、急激な下痢を引き起こすことがあります。

激しい下痢が続くと脱水症状を招く恐れがあるため注意が必要です。

嘔吐

猫がレモンを摂取した直後から数時間以内に、激しい嘔吐が見られる場合があります。

胃粘膜がリモネンなどの刺激物質によって炎症を起こすことが原因で、何度も吐き戻しを繰り返すケースも少なくありません。

皮膚炎

レモンの成分が皮膚に付着した状態で日光に当たると、ソラレンの作用により皮膚炎を発症することがあります。

赤みや腫れ、痒みを伴う場合があり、特に毛の薄い耳元や目の周りなどは症状が顕著に出やすい傾向にあります。

猫がレモンを食べてしまった場合の対処法・予防法

獣医師の診察を受けている猫

愛猫が万が一レモンを食べてしまった際は、迅速な対応が求められます。

自宅でできることと、医療機関での処置について正しく理解し、被害を最小限に抑えるための行動を心がけてください。

飼い主ができる応急処置・予防法

もし口の周りにレモンの汁がついている場合は、清潔な濡れタオルなどで優しく拭き取ってください。ただし、無理に吐かせる行為は窒息や誤嚥性肺炎のリスクがあるため、家庭では絶対に行わないでください。

また、口元以外の皮膚や被毛にレモンの成分が付着した場合は、シャワーなどで洗い流してあげましょう。

最大の予防法は、猫の居住スペースにレモンを置かないことです。特にアロマオイルや消臭スプレー、食器洗い洗剤などに含まれる天然成分のリモネンにも反応するため、猫が触れる場所では使用を避けましょう。

動物病院での処置

レモンを誤食した可能性がある場合は、症状の有無にかかわらず、なるべく早く動物病院を受診してください。その際「いつ」「どの部位を」「どのくらいの量」摂取したかをメモして伝えると診察がスムーズです。

病院では状況に応じて、催吐処置(薬で吐かせる処置)や胃洗浄、点滴による毒素の排出、胃粘膜保護剤の投与などが行われます。早期治療が重症化を防ぐ鍵となるため、迷わず医師の診断を仰ぎましょう。

まとめ

断面が見えているレモン

レモンは人間にとって身近な果物ですが、猫にとっては健康被害を及ぼすことがある危険な存在です。

リモネンやソラレンといった成分は、猫の特殊な代謝機能では処理できず、深刻な中毒症状を引き起こす原因となります。

愛猫の健康を守るためには、食べ物としての管理はもちろん、香り成分が含まれる製品の取り扱いにも細心の注意を払う必要があります。異変を感じたら、すぐに専門家である獣医師に相談することを忘れないでください。