猫の寝息が可愛すぎる!注意すべきいびきと病気の前兆

猫の寝息が可愛すぎる!注意すべきいびきと病気の前兆

猫の寝息は聞いているだけでとても癒されますが、いびきの種類によっては病気が隠れている可能性があります。そこで、この記事では病気の可能性があるいびきや寝息について詳しく紹介していきます。飼い猫のいびきや寝息を観察する時の参考にしてみてください。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫の可愛すぎる寝息とは

テーブルの上で眠る猫

猫が眠っている姿はとても可愛らしいものです。猫によっては寝ている時に、「ピーピー」といった寝息を立てることもあります。寝顔だけでも十分可愛いのに、さらにこのような可愛いらしい寝息を立てられると、猫好きとしてはキュンキュンと萌えてしまいます。

ちなみに、寝言のようなことを言う猫もおり「ニャッ」という短い声や「ニャーン」という小さい声などを発する場合もあります。

高くて小さな音の寝息なら健康の証

やたらいびきをかいている猫だと「何かしらの病気を抱えているのでは?」と心配になってしまいがちですが、「ピーピー」「クルルル」「スーピー」などといった小さくて高音な寝息であれば特に問題はありません。猫がこのような寝息を立てているということは、安心してぐっすり眠っている証拠でもあるため、起こさないようにそっと見守ってあげましょう。

猫の寝息で注意すべき種類のいびき

眠っている猫を撫でる様子

「グゴー」というような大きくて太い音のいびき

猫が人間のいびきのように「グゴー」「グーグー」などといった太い寝息やいびきをかいている時は、喉気管や鼻の孔などの呼吸器に何かしらの負担や病変あるのかもしれません。特に、肥満体型の猫だと、脂肪のせいで気管が圧迫される場合もあるため、このような寝息やいびきをかくことがあります。肥満状態の猫は、あらゆる病気を発症させやすくなるため、早いうちにダイエットなどの対策をとることをおすすめします。

鼻づまりを感じさせるようないびき

猫風邪を持っていたり、アレルギーや鼻炎持ちの猫の場合、寝ている時に「グズッ」といったような詰まった音を立てることがあります。人間も花粉症や鼻炎だと寝苦しさを感じるように、猫も鼻が詰まると睡眠時に支障をきたすことがあるのです。あまりにも猫に症状が頻繁に出るようであれば、もしくはそのいびきのほかに、くしゃみや鼻水などの症状もあるようであれば動物病院に行って薬を処方してもらうとよいでしょう。

起きている時でもノイズまじりのいびき音が聞こえる

猫によっては、ノイズのような音が混じったおかしな寝息やいびきを立てることがあります。また、寝ている時だけでなく起きている時にもこのような異常音を立てることもあるのですが、その場合は要注意です。ノイズまじりの猫の寝息やいびきは、後述するような病気が隠れている可能性があります。早めに処置をしないといけない深刻な病気が隠れている可能性もあるため、すぐに動物病院で診てもらいましょう。可能であれば、異常音を立てている様子を動画などで撮影し、それを診察時に見せることをおすすめします。

高音で小さい寝息ではない、異様な寝息やいびきをかいている時は、病気になっている可能性も考えられます。特に、上記に記述しているような寝息やいびきをかいている時は病気の可能性を疑って、動物病院に連れて行くことをおすすめします。

猫の寝息と病気との関係

目を隠して眠る猫

猫がおかしな寝息やいびきをかいている時、どのような病気が隠れている可能性があるのか、以下の項目で詳しく解説します。

猫風邪

猫風邪とは、ウイルスや細菌などが猫の体内に入ることによって起こる人でいう風邪症状がみられるもののことです。猫風邪にはいろんなウイルスや細菌が引き起こす病気が含まれていて、正式な病名ではありません。人間の風邪と同じように、くしゃみ、鼻水、発熱、食欲不振などの症状が猫に見られます。特に、鼻の粘膜が炎症を起こすとくしゃみや鼻水の症状がひどくなり、鼻腔が狭くなるため、鼻呼吸の猫の場合はおかしないびきになってしまうことがあります。単純に猫風邪のウイルスや細菌だけで命を落とすことはほぼありませんが重症化すると肺炎などの重い症状をひきおこしたり、猫風邪をひいている場合は、免疫が低下しているときでもあるので、他のウイルスや細菌などにも感染しやすくなります。そのため、猫風邪にかかった時はできるだけ早く動物病院に連れて行きましょう。

軟口蓋過長症

軟口蓋過長症とは、口の奥にある軟口蓋という部分が長い猫だと起こりやすい病気です。本来であれば軟口蓋が呼吸に支障をきたすことはありません。ですが、軟口蓋が長いと空気の通り道を邪魔して呼吸がしにくくなり、いびきもかきやすくなるのです。生まれつき軟口蓋が長い猫に見られる病気であるため、予防する方法などはないのですが、もしこの病気にかかっている場合は手術によって症状の緩和を目指すことができる場合があります。

腫瘍やポリープ

鼻の中やのどやその周辺に腫瘍やポリープができる場合でも異常な呼吸音を示す場合があります。ポリープや腫瘍が大きくなることによって、鼻水、鼻血、くしゃみ、ひどくなると、顔が変形してきたり、食欲不振などの症状を引き起こし、おかしないびきや呼吸音などの原因にもなります。できたものの種類や、できた場所によっては手術ができる場合もありますし、放射線療法や抗がん剤を使わなければいけない場合もあります。

まとめ

布団の中で眠る猫

猫の寝息やいびきはとても可愛いですが、いつもと違う異常音を立てている場合や、苦しそうな寝息やいびきを立てている場合は注意が必要です。猫の寝息やいびきの音によって、病気のサインを見つけられることもあるため、飼い猫が寝息やいびきを立てている場合は音に異変がないかよく観察しておきましょう。

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