子猫が咳をしていたら疑う5つの病気や対処法

子猫が咳をしていたら疑う5つの病気や対処法

子猫が咳をしていたら疑わなければいけない病気がいくつかあります。今回は子猫が咳をしている時に疑う必要のある病気をご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

子猫が咳をする原因

あくびをする猫

子猫に限らず、猫はほとんど咳をしない生き物なので、呼吸器官が刺激されることで咳が出ます。子猫が咳をする場合、原因として考えられるのは1つではありません。いくつかの原因があると言われていますので、子猫が咳をする理由について詳しく見ていきましょう。

子猫が咳をする原因その1:毛玉を吐きたい

毛づくろいをする猫

子猫は咳をする時に「ケホケホ」と咳込み、その後毛玉を吐きだす仕草を見せます。子猫が咳をしたあとに毛玉を吐きだし、元気な様子が見られる場合は心配いりません。普通の現象なので、病院に連れて行く必要もありません。

子猫が咳をする原因その2:毛球症

毛のついたブラシと猫

毛玉がうまく吐き出せない場合、「ケホッケホッ」と咳込み、吐きそうな仕草が見られるものの、吐くまではいかないという症状が見られます。子猫が咳込むけど吐けない仕草が見られる場合は、毛球症を疑いましょう。

特に長毛種の場合毛球症を疑う必要があります。毛球症の場合は治療や手術が必要になる場合がありますので、早急に動物病院へ連れて行く必要があります。

子猫が咳をする理由その3:猫回虫

吐きそうな猫

猫回虫が原因で子猫が咳をする場合、咳以外にも、痩せていくのにお腹が膨れている、下痢をするなどの症状が見られます。猫回虫自体は大量寄生が長期間にわたらなければ命にかかわることは少ないですが、ほかの猫への感染の可能性もありますので注意が必要になります。

猫回虫は人にも感染する人獣共通感染症で、駆除薬は成虫にしか効かず、卵には効きません。そのため、治療が長期になる場合が多いと言われています。

子猫が咳をする原因その4:喘息や気管支の炎症

口をあける猫

子猫が咳をしたとき、「ヒーヒー」、「ケーケー」などの乾いた咳をしている場合は気管支炎や咽頭炎、その他の感染症の疑いがあります。

猫風邪などのウイルスで子猫が咳をする場合には、咳だけでなく鼻水を伴うことも多いので、明らかに普通ではないと感じる咳の場合はすぐに動物病院へ連れて行くようにしましょう。

子猫が咳をする原因その5:肺炎

子猫が咳をする場合、肺炎の可能性もあります。「ゼーゼー」聞こえるような湿った咳には注意が必要です。湿った咳が出る原因の多くは肺などに問題がある場合が多く、乾いた咳、湿った咳で比べると、どちらかといえば湿った咳の方が危険だと言われています。

子猫がゼーゼーした咳をしている場合、肺炎だけでなく、喘息や肺気腫や伝染性腹膜炎などの危険性もあるため注意が必要になります。子猫が咳をする原因となる病気は他にも、

  • ヘルペスウイルス感染症
  • カリシウイルス感染症
  • 膿胸

等さまざまな病気の可能性もあります。

子猫が咳をしている時に毛玉を吐くこともなく、長く咳が続いている場合は動物病院へ行くことをオススメします。

子猫が咳をしている時の対処法

口を開ける猫

子猫が咳をしていたらまずは病院へ

子猫が咳をしていて毛玉を吐くそぶりを見せない、子猫の咳が止まらないなどの場合、早急に動物病院へ連れて行く必要があります。

人間のように、ちょっとした咳でもドラッグストアなどで市販の咳止め薬を購入することが出来ないため、子猫が咳をしている場合は動物病院で薬を処方してもらうと安心です。

子猫が咳をする原因は、素人が見ただけで判断できるものではありません。

子猫の重篤な病気を防ぐためにも、早期発見早期治療が重要だと言えます。また、子猫を咳をした際には他にどのような症状が見られるかを確認し、その症状を獣医師へ伝えるとより正確な診断につながります。

まとめ

口をあける猫の口元

今回は子猫の咳についてまとめました。

  • 毛玉を吐きたい
  • 毛球症
  • 猫回虫
  • 喘息や気管支の炎症
  • 肺炎

子猫が咳をする原因は様々ですが、毛玉を吐く時の咳以外は普通の状態とは言えません。

子猫の咳が止まらない場合などは、ウイルスによるものだけでなく、重篤な病気の可能性もあり、早急に動物病院へ連れていく必要があります。

投稿者

30代 女性 のりちゃん

我が家の猫ちゃんが、子猫のときに一度だけ毛球症になりました。
普段からよく咳き込むようになりましたので、なにかの病気だと思い慌てて、獣医師に診ていただきました。
検査結果、毛球症だということがわかり、軽症だったので、時間を掛けて吐かせることになりまして、お薬を使って吐かせました。スッキリした猫ちゃんは、元気になり家に帰ってからも子猫らしく、転げ回って遊び始めました。
家族でやっと安心しました。他の大きな病気かと思っていたので、治って嬉しかったのと同時に、今まで以上にブラッシングを頑張ろうと思いました。毛も少し短めにカットしていただきました。日頃のケアもしっかりして毛球症を防いでいこうと思います。

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