1.「レンズ=目」だと思ってしまうから

猫はカメラのレンズをなにかの「目」だと思うことがあります。よって、カメラで猫を撮影しようとする行動は、猫からしたら「何者かに見られている」と思ってしまうことがあるのです。
猫は本来、野生の中で生活していた動物なので、目と目を合わせる行動は、お互いの様子を見張り見張られるという感覚があるのでしょう。
得体の知れない目(カメラやレンズ)にジーッと見られていることで、猫は緊張したり、不快に思ったり、ストレスを感じたりするのです。もしかしたら「外敵に狙われている」と感じることもあるかもしれませんね。
なお、スマホカメラの普及によって、現代はカメラで撮られることに慣れている猫も多いものです。しかしスマホのカメラなら平気でも、一眼レフの大きなレンズだと嫌がるという猫もいますよ。
2.カメラに対してネガティブな記憶がある

猫は、過去に撮影されたときに感じた嫌な記憶によっても、カメラが苦手になります。
たとえば、カメラを片手に追いかけられたり、撮影をするたびに衣装や装飾品を身に着けられたりなどです。
猫は一度「嫌だ」と思った経験は忘れない傾向があります。もし撮影時に追われて「怖い」と思ったり、衣装を着るのがきゅうくつで不快だったりすると、「カメラ=嫌なことが起こる」と、すり込まれてしまうのです。
3.シャッター音がうるさい

カメラでシャッターを切るときの「カシャッ」という音をうるさいと感じる猫もいます。
猫は五感の中でも聴力が優れているので、ただでさえ音に敏感です。もし、寝ているときに「カシャッカシャッ」というシャッター音で眠りを妨げられたら、猫がカメラを毛嫌いするのも当然ですね。
また猫は、いつどのような動きをするかわからないので、猫の写真を撮るときは「連写」を使う人も多いものです。しかし、音に慣れていない猫ですと連写の音がストレスになってしまうこともありますよ。
4.フラッシュが原因

猫を撮影するときにフラッシュを使ったことはありませんか?猫はたった一度のフラッシュでも、一瞬でカメラを嫌いになることがあるのです。
フラッシュの光は強いので、猫は驚いたり、ストレスを感じたり、ときにはその光が原因で痙攣をおこしてしまうこともあります。しかもフラッシュは目にもよくないので、網膜が損傷してしまう懸念もあるのです。
無理のない撮影方法

猫に負担をかけずに写真を撮るためには、まずカメラという存在に慣れさせる必要があります。
普段から部屋にカメラを置いておくことからはじめ、猫の目にふれさせておくのです。
そして、最初に撮るときはシャッター音がしないように工夫します。音量調節ができるタイプなら、シャッター音を無音に設定できます。またスマホであればシャッター音を選べるアプリもあるので、小動物の声やうるさくない音などを選んでみてくださいね。
また猫がカメラに慣れる前は、遠くから撮影するのが基本です。まるでパパラッチのように、物陰に隠れて撮影するのもおもしろいですよ。
なお、猫にとってカメラのフラッシュは良いことはひとつもないので、撮影時にフラッシュを使うのはやめましょう。
まとめ

愛猫のカワイイ姿は写真に残したり、SNSに画像をアップして自慢したいものです。しかし、カメラで写真を撮られることは、人間にとっては当たり前のことでも、猫からしたら恐怖に映るかもしれません。
猫の写真を撮るときは「得体の知れないなにかに狙われている…」という猫のきもちになって、配慮してあげるとよいですよ。