同居猫との相性
猫同士の相性の良し悪しは重要ポイント
猫は基本的に単独行動なので、自分のテリトリー内にいる他の猫には敏感です。単独行動の習性とはいえ、とっても仲良しになる猫たちもいます。一方で、どれだけ一緒に過ごそうが仲良くなれない間柄の子たちもいます。
猫たちにも相性があるようで、相性が悪い相手と過ごすことによってストレスを感じてしまうこともあります。野外で暮らす猫の場合は、相性が良くない相手とは会わないようにすることができますが、同じ屋根の下で暮らしていると完全に会わないことが難しいためです。
険悪ムードで顔つきもシビアに
多頭飼いをしている場合、相性の悪い相手がいるとお互いにピリピリムードになりやすいです。常に相手を気にして、威嚇をしたりケンカに発展してしまったりすることで、猫たちは緊張状態になってしまいます。
その緊張が顔つきにも表れると考えられます。猫たちの相性が良い場合には顔つきも穏やかでゆったりとしていることが多くあります。
人間への信頼度
人間を信用していない顔つき
時折、やけに威厳のある顔つきの野良猫に遭遇することがあります。まさに百戦錬磨といった、野生の厳しさが表れているような顔つきです。そして、人間の私に対しての警戒心もひしひしと感じます。野良猫の場合には毛並みが良くないことも多いため、さらに顔つきが厳しく見えるということもあるでしょう。
愛嬌たっぷりの野良ちゃんも
一方で、本当に野良猫なの?と思うくらい穏やかな顔つきの子にも出会います。そういった子はよく人間に懐いており、すぐにお腹を見せてしまうようなフレンドリーな子が多いように感じます。どこかで人間にごはんをもらえている子は、人間が怖い者ではないという認識であることもフレンドリーさの理由の1つでしょう。
このように、野良猫であっても人間のことを信頼しているような子の場合には、人間に対する恐怖心が低いため顔つきがリラックスしているのだと考えられます。
愛を知る前と後
不安と恐怖でいっぱいの保護猫たち
元野良猫であったり、辛い思いをして生きてきた子であったりと、保護猫にはさまざまな過去があります。もちろん、ずっと幸せに暮らしていたのにやむを得ない事情で保護猫になってしまった子もいますが、それでも保護猫として知らない環境に置かれてしまったことは猫にとって大きなストレスになります。
そのため、保護された猫たちの顔つきは寂しさや恐怖、警戒などネガティブな雰囲気のことが多いです。
愛情で心が開く瞬間
新しい飼い主さんの元で暮らし始めると、最初は知らない環境に不安でいっぱいです。猫は臆病で警戒心の強い動物なので、環境の変化に大きなストレスを感じます。しかし、新しい環境に慣れて飼い主さんの愛情を感じると「ここは安心安全なんだ」ということが分かってきます。そうすると、徐々に顔つきが変わってくる子も多くいます。
最初は耳もヒゲも弱々しく下がって恐怖モードだった子が、飼い主さんに可愛いお顔で甘えるように変化することもあるのです。里親である飼い主さんにとって、猫ちゃんのそのような顔つきの変化は心が通じたのを感じる嬉しい瞬間ですよね。
まとめ
猫の表情は犬ほど豊かではありませんが、それでも顔つきには感情が表れます。同居猫との相性の良し悪しや人間への信頼度、また保護猫から飼い猫になる。以上のような環境の違いが、猫の顔つきに影響することがあります。
共通していることは「安心度」で、穏やかな気持ちでいる子は顔つきも穏やかになりやすく、常に警戒心や緊張感を持って生きている子の顔つきは厳しくなりやすいです。
もともと穏やかな気質の子もいれば怒りん坊の子もいるように、猫ちゃんそれぞれの持つ気質の個性にもよりますが、猫ちゃんの顔つきはその胸の内を読み解くヒントとなるでしょう。みなさんも猫ちゃんの顔つきから、その子が安心して穏やかに暮らしているのかをチェックしていてくださいね。