年齢別猫の平均体重
人と同じく猫も年齢別によって平均体重が異なるため、月齢別・年齢別にそれぞれ平均体重をまとめてみました。
年齢別 | 平均体重 |
---|---|
0歳 | 100g |
生後1週間 | 200〜250g |
生後3週間 | 300〜400g |
生後1ヶ月 | 400〜500g |
生後2ヶ月 | 950〜1kg |
生後3ヶ月 | 1〜1.5kg |
生後6ヶ月 | 2.5〜3kg |
1才 | 3.5〜5kg |
5〜7才 | 3.5〜5kg |
8〜9才 | 4kg前後 少しずつ体重が落ちてくる |
10〜12才 | 4kg前後 |
15才以上 | 3kg前後 平均体重の6割ほど |
年齢別でみる猫の平均体重一覧
0歳
生まれたばかりの頃の子猫の平均体重は、100gほどととても小さいです。
まだ目が開いておらず耳も聞こえていません。
生後1週間
生後1週間の子猫の平均体重は200〜250g程です。
目が開き始める時期で、大体生後7日から少しずつ目が開き始め、生後14日頃には完全に開きます。またこの頃から、耳も徐々に聞こえるようになります。
生後2週間
生後2週間頃の子猫の平均体重は、250〜300g程とわずか1週間で平均体重が50gも増え成長します。生後2週間頃の子猫は、人に例えると生後3か月の赤ちゃんくらいといわれています。
この頃になると、乳歯が生えてくるようになります。
生後3週間
生後3週間の子猫の平均体重は300〜400g程で、人の年齢別にみると生後6か月ほどの赤ちゃんと同じくらいです。
徐々に平均体重が増えていくにつれて、体も大きく発達し始め、自力で排便ができたり爪を出したり引っ込めたりできるようになります。
また、おぼつかない足元ですが自力で歩けるようになったり、母乳(ミルク)から離乳食へ切り替えたりする時期でもあります。
生後1か月
生後1か月の子猫の平均体重は400〜500g程で、人の年齢別に換算すると約1歳にあたります。母猫の真似をするように自ら毛づくろいをするようなったり、喉をゴロゴロ鳴らしたりと感情を表現するようになります。
行動も活発になり、やんちゃな時期でもあるので、誤飲や怪我がないか注意深く様子を見る必要があります。
また離乳食から徐々にウェットフード、ドライフードに切り替えていく時期でもあります。便の状態をみながら徐々にかえていきましょう。
生後2か月
生後2か月の子猫の平均体重は950〜1kg程です。
生まれたばかりの頃は目の色が青色ですが、生後2か月くらいになるとその猫本来の目の色に変わっていきます。
またこの頃になると母乳による移行交代が消え、子猫の免疫力が下がっていく時期でもあるため、ワクチンを接種する必要があります。
離乳食への切り替えがすみドライフードにチャレンジしていく時期ですが、体重が増えて大きくなったとしても、急にフードを変えてしまうとお腹を壊し、下痢を引き起こしてしまうため、少しずつフードを切り替えていくことが大事です。
生後3か月
生後3か月の子猫の平均体重は1〜1.5kg程ですが、オス猫の方がやや平均体重が重く、体格もメス猫より大きく成長することもあります。
平均体重が1kg以上にもなり、大きくなるとオス猫の睾丸が精巣下降が終わり、確認することができるようになる時期でもあるので、性別をハッキリ区別することができるようになります。
生後6か月
猫の成長期は生後6か月といわれており、体重の変化が緩やかになりその猫の体格が決まる頃でもあります。
生後6か月頃になると平均体重が約2.5〜3kgといわれています。
ですが、オス猫やノルウェージャンフォレストキャットなど大型種の猫の場合は、平均体重が5kgやそれ以上になります。
生後6か月頃になると乳歯から永久歯に生え変わる時期でもありますし、成長期が終わるため個体差がありますが、発情期を迎える猫もいます。
そのため、去勢(避妊)手術について考えなくてはいけません。
発情期迎える前に行うことが1番適しています。去勢(避妊)手術を行うかどうかはご家族や獣医師とよく相談して決定してください。
1才
1才頃の平均体重は個体差があり、生後6か月と変わりない子もいれば、更に大きくなる子もいます。この頃の平均体重は3.5〜4.5kgや5kgほどです。
1才を迎えると人に換算すると20歳にあたり、立派な成猫といえる時期に入ります。
メス猫は子猫を生める体に成長します。
去勢(避妊)手術を行うと、性ホルモンの影響で代謝が落ち太りやすくなります。
ほとんどの猫は手術後体重が増え、平均体重を大きく上回っています。
1才頃の体重がその猫の標準体重および理想体重でもあるので、しっかりメモして記録しておくことが大切です。
5〜7才
猫にとっての1年は人間に換算すると4〜5年、年をとっていることになります。
そのため5〜7才になる頃には、人の年齢別で換算すると30歳後半〜40歳にあたります。
1才の頃と平均体重に大きな変化はみられませんが、少しずつ運動能力の低下に伴い、寝る時間が増えていくので、太りやすくなるためフード量に注意したり、中高齢のフードに切り替えたりしていく時期でもあります。
8〜9才
人の年齢別にみると50才以上になります。
人と同様にこの頃の猫も老化現象が始まり、やわらかいウェットフードを好むようになったり、寝てる時間がだんだん増えていき体の衰えが目立つようになったりします。
成猫時と比べると、この頃の平均体重はやや低下していく傾向があり、早い子では腎不全などの病気を発症していることもあります。定期的に健診受けることで早期発見に繋がります。
10〜12才
一般的に10歳以上の猫は、高齢猫として分けられています。
人の年齢別にすると還暦でもあり、猫の平均寿命でもある時期です。そのため平均体重も年齢とともに減っていく傾向があります。
中には若い頃と変わりない猫もいますが、毛艶が悪くなってきたり白髪が増えてきたりします。
また、1日中寝てるようにもなり運動不足や筋力低下により、便秘になりやすくなります。
また、一回に食べる食事量が少なくなるため、食事回数を小分けにして与えます。
15才以上
15才以上の猫は人に換算すると70歳以上と長寿です。
年々猫の寿命が伸び、15才以上の猫も珍しくはない時代へとなりました。
中には20才の猫もいます。
この頃になると若い頃の平均体重の6割ほどになり、動きや反応が鈍くなり自力でトイレできなくなったり、上手くご飯を食べることが難しくなっていくので、人の介護が必要になることもあります。
猫の平均体重とBCS
飼っている猫の標準体重は、何kgだろうと考えたことは一度や二度あると思います。
性別や猫の種類、年齢別によって多少平均体重が異なりますが、一般的に猫の1才時頃の体重が、その猫の理想的な体重であると考えられています。
猫のBCS
その体重よりも増えていれば肥満であり、逆に低ければ痩せているということになります。
人では身長と体重で肥満度を計算しますが、猫の場合は直接体を見たり、触ったりして評価する「ボディコンディションスコア(BCS)」で、その猫の理想体型や平均体重を決めます。
ボディコンディションスコアは、1〜5段階に分けられており中間の「3」が理想体型で、見た目では猫の肋骨は見えないが触診で分かり、上からみるとくびれが確認できる体型のことを指します。
健康な成猫での平均体重は3kg〜5kg程なので、理想体重が3kgの猫の場合の肥満ボーダーラインは、約3.5kg以上、5kgの場合は約6kg以上ということになります。
猫の平均体重を知るための体重の測り方
体重計に一緒に乗る方法
(猫と一緒に測った体重)-(飼い主の体重)=(猫の体重)
猫の体重の変化をいち早く知ることで、病気の早期発見に大きく影響をもたらすため、日常的にお家で猫の体重を量ることが大切です。
簡単でかつ、的確に猫の現体重を知る測り方として、飼い主さんと一緒に体重計に乗る方法です。
最初に猫を抱っこした状態で一緒に体重計に乗り、その後猫を降ろし飼い主さんだけの体重を計測します。飼い主の体重を引くことで、猫の体重を知ることができます。
猫の体重だけではなく、飼い主自身も自分の体重も知ることができるので、一緒に体重管理することができます。
また、キャリーバッグを使って、猫の体重を量る方法もあります。キャリーバッグの重さを測っておき、猫がキャリーバッグに入った状態で重さを測り後からバッグの重さを引く方法です。
猫はじっと我慢することが苦手なため、体重計に乗せたとしてもすぐに逃げて、上手く測れなかったり、動物病院に受診したときにしか猫の体重を量らなかったりする場合が多いと思います。
そのため猫の体重が増えている、または減っていることに全く気づかない飼い主さんは、少なくありませんので、こまめに体重を量ってあげしょう。
猫の体重と平均体重に誤差があるときの注意点
生後6か月までは成長スピードに個体差がある
生後6か月頃までは成長期であるため、毎日子猫は少しずつ大きくなっていきます。
人も同じく子猫の成長スピードはそれぞれ個体差が出てくるので、成長スピードが遅く平均体重よりも軽い子もいれば、一気に大きくなり平均体重より超える子もいます。
特に成長期は猫の体をつくる大事な時期でもありますので、食事量を気にする必要はありませんので食べたい分だけ食べさせてあげてください。
性別で体格が違う
人も同じく猫もメス猫よりオス猫の方が体格も大きいです。
そのため、平均体重よりも軽かったり、重かったりすることがあります。
明らかに肥満体型
昔と比べて高品質なフードの普及や完全室内飼いなどにより、ほとんどの飼い猫が平均体重よりも重く、肥満傾向にあります。
またオヤツの与え過ぎやフード量を把握してないことも、猫が肥満体型になる要因でもあります。一般的に猫の肥満はその猫の標準体重よりも15〜20%ほど多いことを指し、注意すべきボーダーラインです。
骨格が元々大きい大型猫
メインクーンやノルウェージャンフォレストキャットなど、元々体格が大きい種類の猫もいるため肥満体型ではなくても、体重が10kgになる猫もいます。
そのため平均体重だけで評価するのではなく大型猫の場合は一般的な猫の平均体重よりも差が出てしまい、健康管理をする上では適切な目安ではありません。
自分が飼っている猫の純血種の平均体重を参考にしましょう。
雑種猫の場合はそれぞれ骨格も異なり、茶トラは遺伝的に大きい個体なため、どの茶トラも大きいです。
そのためボディコンディションスコアと平均体重を照らし合わせ、現体重が適切かどうか比べる必要があります。
猫が平均体重よりも重いときの対処法
多くの飼い猫は平均体重よりも体重が増え、肥満体型です。
室内飼いにより運動不足もありますが、ほとんどは毎日の食事内容が原因です。
フードを計測しないで目分量で与えていたり、オヤツの頻度が多かったりすることが肥満を招く主な要因です。
そのため、食事量をしっかり見直すことで猫の体重は落ちます。
基本的にフードパッケージ裏に体重別に1日の食事量が記載されているので、自分の猫の平均体重に合ったフード量を与えることです。
しかし一気にフード量を減らしてしまうと猫が空腹感に耐えきれないので、少しずつ量を減らしてあげることが大切です。
猫が平均体重よりも軽いときの対処法
肥満体型の一方で、平均体重よりも軽く痩せすぎ、体重が増えない・減っている場合は、糖尿病や甲状腺機能亢進症など、何らかの病気にかかっている可能性があります。
体重の他に元気はあるか、食欲の有無や下痢・嘔吐がないかなど注意する必要があります。
なかなか体重が増えない、減っているなどの場合は動物病院に受診しましょう。
まとめ
猫の平均体重は成長期が終わる生後6か月までは一気に増え、その後は年齢ともに緩やかに減っていきます。
性別や猫の種類によっては平均体重よりも軽かったり、あるいは体重を超えてしまったりすることもあります。
一般的に猫の体型を知る指標となるのが、直接猫の体を触ったり見たりするボディコンディションスコアで評価し、その猫の標準体重を決めます。
しかし、飼い猫のほとんどが標準体重または平均体重よりも15〜20%も多い肥満傾向で、過剰な食事量の摂取やオヤツの与えすぎが主な原因です。
その猫の平均体重を知ることも非常に大切ですが、1日にどれくらい食事・オヤツを与えているのかを把握することが大事です。
しかし中には糖尿病や甲状腺機能亢進症などにより、元気があり食欲もあるのに体重が減っている、増えない場合もあります。