子猫の体重が増えない時の2つの対処法、考えられる病気

子猫の体重が増えない時の2つの対処法、考えられる病気

子猫の体重が増えないと「病気かな?」と心配になってしまいますよね。では、子猫の体重が増えないときどのような原因が考えられるのでしょうか。今回は子猫の体重が増えない時の2つの対処法と考えられる病気についてご紹介させていただきます。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

子猫の体重が増えないときの対処法

飼い主を見つめる体重が増えないアメショーの子猫

子猫の体重が増えない原因としては、

  • ストレス
  • 餌が合わない
  • 病気

などが考えられますが、そのようなときにどう対処をすれば良いのでしょうか。ここでは、子猫の体重が増えないときの2つの対処法についてご紹介させていただきます。

1.食事量を確認する

キャットフードを食べず子猫の体重が増えない場合、他にも元気がなかったり下痢などの症状があったりするときはすぐに病院へ連れていくようにしましょう。子猫のうちは食事で栄養をたくさん摂って成長をします。

どうしても餌を食べてくれないときには、

  • スポイトやシリンジなどで与える
  • キャットフードを変えてみる
  • お皿を変えてみる
  • ご飯にミルクを少し混ぜる

などという対策をしてみてください。

スポイトで、キャットフードを口に流し込むのは少々抵抗がありますが、子猫の体重が増えないときには体調のことを考えれば仕方ありません。

とにかく、子猫にキャットフードを食べさせるように心がけてみてください。

2.病院へ連れていく

子猫の体重が増えないときにキャットフードを食べない場合、他にも元気がなかったり症状があったりする場合、心配なときなどはすぐに病院へ連れていくようにしましょう。子猫のうちは食事で栄養をたくさん摂って成長をします。

きちんと餌を食べなければ、

  • 体重が増えない
  • 免疫が下がり、病気になる

などといったトラブルも出ますので、きちんと対処をしてあげてください。

子猫の体重が増えない病気

ふかふかの毛布でくつろぐ体重が増えない二匹の子猫

寄生虫

子猫の体重が増えないときに、子猫の体に寄生虫が潜んでいる可能性もあります。 寄生虫はミミズやひものような形の、

  • 猫回虫
  • 猫条虫
  • 瓜実条虫

その他にも、

  • コクシジウム
  • ジアルジア

などの寄生虫がいます。

子猫がこれらの寄生虫や、その卵が含まれている他の猫の便を食べてしまったり、寄生をしているカエルやネズミを食べてしまったりすることで、寄生虫が子猫の小腸を蝕んでしまう病気です。

これらの寄生虫は、子猫が摂取した栄養分を食べて成長をします。そうすると、子猫は必要な栄養分をとられてしまうことで、体重が増えないようになってしまうのです。

また、それだけではなく腸内を蝕むことで、子猫に下痢や血便などの症状をもたらすこともあります。

猫風邪

子猫はまだまだ免疫が低いので人間と同じように風邪を引いてしまいます。
子猫が風邪を引くと、

  • よだれ
  • めやに
  • くしゃみ
  • 鼻水
  • 下痢

などといった症状が出てしまいます。

子猫の鼻が詰まったりしているときは、「呼吸がしにくい」「においがよくわからない」ということが原因によって餌を食べなくなってしまうことがあります。

そして、食べづらいことによって必要な栄養素が摂取できずに、体重が増えないということが起きてしまいます。

猫汎白血球減少症

こちらは、猫パルボウィルスなどに感染することで白血球の数が減少してしまうという病気です。
子猫のうちに発症しやすく、放置していると命にも関わる病気です。

  • 嘔吐
  • 下痢
  • 体重が増えない
  • 元気がない

などの症状があれば、すぐに病院へ連れていくようにしてください。

子猫を育てる上で体重管理は大切

つぶらな瞳の体重が増えない子猫

子猫の体は育つのも早いので、きちんと日々成長をしているか、細かく体重を測って管理をしてあげなくてはいけません。

そこでここでは、子猫を育てる上で大切な体重管理についてご紹介させていただきます。

子猫の平均体重

子猫の成長は、月単位でめまぐるしく大きくなるので、月数ごとに体重を把握しておくことが大切です。子猫の体重は月数ごとに、

  • うまれたてだと100gほど
  • 生後3か月で1~1.5kg
  • 生後4か月で2.0kgほど
  • 生後5か月で2.5~3kgほど

と徐々に体重が増えます。

子猫に与える適した餌の量

子猫に与える適した餌の量は、体重によっても異なるので「きちんとできているか」不安がありますよね。そこでここでは、子猫に与える適した餌の量についてご紹介させていただきます。

体重が100gの子猫 ミルク5~15ccを1日4回

生まれて間もない子猫は、ミルクを与えて育てます。はじめは、たくさんの量のミルクを飲むことはできませんので、1日に4回程度にわけて与えてください。

合計10~20gのミルクを与えてあげるようにしましょう。

体重が1~1.5kgの子猫 餌の量は13gを4回程度

生後3か月くらいには、体重が1~1.5kgになります。このときには、もうしっかりとドライフードを食べることができますので、餌の量は13gを4回程度与えてください。

合計50g程度はあげられるようにしておくと良いでしょう。

体重が2.0kgの子猫 餌の量は16gを4回程度

生後4か月くらいには、体重が2.0kgになります。この時期の子猫には、16gの餌を4回程度与えてください。量としてはこのくらいになりますが、たくさん運動をしてエネルギーを消費する成長期ですので、欲しがればそれ以上に与えても問題ありません。

体重が2.5~3kgの子猫 餌の量は25gを4回程度

生後5か月くらいには、体重が2.5~3kgになります。

この時期の子猫には、25gの餌を4回程度与えてください。子猫はたくさん運動をして餌を食べて、エネルギーを補給しています。

おおよそ、400キロカロリーくらいを目安に摂取させてあげましょう。

まとめ

ご飯を食べている体重が増えない小さな子猫

子猫の体重が増えないときには、

  • 食事量を確認する
  • 病院へ連れていく

という対処法を早めにしてください。

子猫に寄生虫がいたり、猫風邪や猫汎白血球減少症にかかっていたりすると体重が増えません。子猫の様子がおかしいと感じたら、すぐに動物病院に連れていきましょう。

また子猫の成長には、キャットフードの栄養素が非常に大切です。餌を食べないままだと、生命の危険もありますので、様々な方法で食べられるように工夫をしてくださいね。

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