猫にとって『縄張り』が大切な理由3選

1.食料や安全な場所を押さえるため
基本的に猫は、単独で狩りをする動物です。群れで協力して狩りをする動物とは違い、自分の食料は自分で確保しなければなりません。
だからこそ、自分だけの狩り場や安心して休める空間を持つことは、生きるために重要なのです。
縄張りの広さは、その場所にどれくらい食料があるかによっても変わってくるのだとか。
イエネコの場合は、毎日飼い主さんからゴハンをもらえます。このため、野生の猫ほど広い範囲を必要とせず、家の中を自分の生活圏にしています。
2.自分のニオイに包まれて、安心感を得るため
猫は、縄張りに対して、日々自分のニオイを上書きしています。これは「マーキング」と呼ばれ、爪とぎや体をこすりつけるほか、なかにはスプレー行動(立ったままおしっこを吹きかける行動)をする個体もいます。
それほどニオイをつけたがるのは、優れた嗅覚を持っているからでしょう。猫は、ニオイから相手の情報や危険を察知しています。
つまり、自分のニオイがするところは、猫にとって「自分だけの安心できる場所」だと感じられ、落ち着いて過ごせるのです。
3.パートナーを見つけ、子孫を残すため
縄張りには「子孫を残す」という大切な役割もあります。
特に、オス猫の場合は、複数のメス猫の存在を求めて縄張りを広げる傾向があるといわれています。
縄張り争いが発生しやすいのは、繁殖期。猫は無用な争いは避けていますが、このときばかりは、メス猫を巡るバトルを繰り広げることがあります。
このような繁殖期の行動を抑えるためにも、妊娠を望まない場合は、飼い猫の不妊去勢手術を受けることも大切です。
なぜ縄張りに入られたくないの?

猫にとって、縄張りは、生きること、安心して暮らすこと、子孫を残すことに直結している場所というのが分かりました。
そこに見知らぬ者が入ってくれば「ごはんを取られるかも」「安心して眠れる場所がなくなってしまうかもしれない・・・」と、イヤがるのも自然なことでしょう。
猫の世界では、お互いが自分の縄張りをアピールすることで、安全な暮らしを守っています。
また、活動する時間帯をあえてずらし、猫同士がばったり遭遇しないように工夫することも。
もし偶然出会ってしまった場合でも、いきなりやり合うことはしません。目線をそらして「敵意がない」ことを相手に伝えたり、唸り声で警告を出したりと、できるだけ衝突を避けようとします。
意外にも、ケンカは最終手段という、とても平和的なやり方をしているのです。
多頭飼いで争いを防ぐための対策方法

人と暮らしている猫たちは、飼い主さんの適切なお世話があれば「ごはんがもらえるかどうか」「安心して眠れるかどうか」を心配する必要はないでしょう。
野生の猫ほど縄張り意識は高くないといわれていますが、何も意識しなくてよいという話ではありません。
お気に入りのベッドや窓辺などに、ほかの猫が入ってくるのを好まない猫もいます。猫ごとに、ひとりで落ち着いて過ごせる環境を整えることが大切です。
トイレは猫の頭数より1つ多く準備し、食事や水飲み場なども、それぞれ用意してあげましょう。
もし頻繁にケンカが起きてしまう場合には、ケージなどを活用しながら、猫同士の生活空間を分ける工夫も必要です。
まとめ

猫好きの皆さんなら一度は聞いたことがあるであろう「猫は家につく」という言葉。猫は縄張り意識の強さゆえ、私たちが思っている以上に、家に愛着を持っています。
もし先住猫を飼っている家庭で、新たに猫を迎えることを検討する場合は、段階を踏んで慣らしながら、お互いが無理なく過ごせるように配慮してあげてください。
それぞれの猫にとって、心から安心できる縄張りを作っていきましょう。