『運動音痴な猫』が起こしやすい行動3つ 事故やトラブルを防ぐための対策方法まで

『運動音痴な猫』が起こしやすい行動3つ 事故やトラブルを防ぐための対策方法まで

猫といえば、どんな高い場所にもひらりと飛び乗り、狭い場所もスイスイ通り抜けるイメージがありますよね。ところが、なかにはちょっぴり運動が苦手な猫もいます。今回は、運動音痴な猫に見られやすい行動と、安全に暮らすための工夫を紹介します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

『運動音痴な猫』が起こしやすい行動は?

見上げる猫

1.ジャンプに失敗して着地でよろける

運動が苦手な猫では、高さのある場所へジャンプしたものの、前足だけが届いてぶら下がるようになったり、着地した瞬間に足元がふらついたりすることがあります。

猫はジャンプするとき、目で距離を測りながら後ろ足の筋力や体のバランスを使って着地点を判断しています。

ところが、体格に対して筋力が弱かったり、足場が滑りやすかったりすると、思った通りに動けません。「いつもは乗れる場所なのに、今日は失敗した」ということも珍しくないでしょう。

特に、キャットタワーや家具から飛び降りるときの着地には注意が必要です。失敗が続く場合は、無理に高い場所へ上らせない環境づくりが大切になります。

2.走り出した勢いで曲がりきれない

「急に走り出したと思ったら、壁にドン!」「方向転換しようとして足が滑る」こんな場面に心当たりはありませんか?

猫は遊びに夢中になると、普段より勢いよく走り回ります。運動が苦手な猫の場合、そのスピードに体のコントロールが追いつかず、家具や壁にぶつかってしまうことがあります。

特にフローリングのような滑りやすい床では、踏ん張りがききにくくなるため要注意です。肉球の間の毛が伸びている猫は滑りやすくなっていることがあります。

人間で例えるなら、靴下でツルツルの床を走って急停止しようとするようなもの。思ったところで止まれなくても不思議ではありません。

遊んでいる最中に何度も転ぶ、壁にぶつかるといった様子があるなら、単純に「ドジでかわいい」と片付けず、遊ぶ場所の安全性を見直してあげましょう。

3.狭い場所や高い場所から出られなくなる

猫は狭い場所が大好きですが、運動能力によっては「入ったはいいけれど、自力で出られない」ということもあります。

たとえば、家具の隙間に入り込んだあと方向転換できなくなったり、高い棚に上ったものの降りる方法がわからず鳴いて助けを求めたりするケースです。

猫は体が柔らかく、狭い場所にも入れる一方で、「入れること」と「安全に出られること」は別問題。飼い主さんからすると「そこ入ったの!?」という場所に入り込むこともありますよね。

こうした行動が多い猫の場合、家具の隙間や落下すると危険な場所を制限しておくと安心です。

事故やトラブルを防ぐための対策方法

キャットタワーと猫

運動が苦手な猫には、「運動させて能力を鍛える」よりも、まず失敗しても大きな事故につながりにくい環境を整えることが重要です。

たとえば、よく上る場所には低めのステップを用意し、一気に高い場所へジャンプしなくても移動できるようにします。キャットタワーを置く場合も、足場同士の距離が広すぎないものを選ぶとよいでしょう。

床が滑りやすいなら、猫が走る場所にカーペットやマットを敷くのも有効です。爪が伸びすぎていると踏ん張りにくくなるため、適切な長さの爪や肉球周りのケアも心がけてください。

さらに、家具の角や階段、窓際など、失敗すると危険な場所もチェックしましょう。遊ぶときは広い場所を確保し、勢いがつきすぎないよう、おもちゃを猫の体力に合わせて動かすこともポイントです。

なお、「以前は普通にジャンプできていたのに、急に失敗するようになった」という場合は別の原因が隠れている可能性があります。

関節や筋肉の痛み、視力の低下、神経系の異常などでも運動能力が落ちることがあるため、急な変化や頻繁な転倒が見られるなら動物病院へ相談しましょう。

まとめ

毛づくろい猫

猫にも、人間と同じように得意不得意があります。ジャンプが苦手だったり、走ると転びやすかったりする姿を見ると、「うちの子、ちょっと運動音痴かも」と思わず笑ってしまうこともあるでしょう。

そんな愛らしい姿を安心して見守るためには、猫の能力に合わせて住環境を整えることが大切です。高い場所への移動をステップで補助したり、滑りにくい床を作ったりするだけでも、転倒や落下のリスクは減らせます。

ただし、急に動きが鈍くなった場合や、以前できていた動作ができなくなった場合は注意が必要です。「この子は運動が苦手だから」と決めつけず、変化が続くときには早めに獣医師へ相談しましょう。

愛猫の「ちょっとドジでかわいい」を、いつまでも安全に見守ってあげたいですね。

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